地域振興部 教育・学術振興課の工程表
基本的事項
所管組織、所管責任者
所属名 教育・学術振興課 所属長名 國米洋一 電話番号 0857-26-7815
組織ミッション
○鳥取環境大学を魅力ある大学として持続的に発展させる ○高等教育機関の教育内容の充実と地域貢献活動推進の支援 ○科学、研究に対する興味・関心の掘り起こし ○多様で良質な教育の選択肢を提供するため私立学校を支援
1.政策内容と目標
(1)政策内容
科学、研究に対する興味・関心の掘り起こし
(2)今年度の目標
科学・ものづくりに関する催しの実施および指導者の育成、FabLab(ファブラボ:個人による自由なものづ くりの可能性を広げるための実験工房)の設置・運営
(参考)該当する長期的目標
将来ビジョン | 環境イニシアティブプラン | アクションプラン(教育振興基本計画) | その他 |
○
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|
○
|
|
●将来ビジョンの取組の方向性(該当所属のみ)
番号 | 大項目 | 取組みの方向性 |
1 | Y【育む】次代に向けて、躍動する「ひと」を育む | @知的創造力を高めるような様々なイベント等の情報の適時の提供や、最先端の科学技術を体験できる講演会等の増加等の取組を通じ、次代を担う若い世代の興味関心をより高い知的創造力へと高め、地域の知的基盤の強化につながることを目指します。 |
2 | Y【育む】次代に向けて、躍動する「ひと」を育む | A保育所、幼稚園、小学校等の子どものときから学習活動で科学やものづくりの楽しさを学ぶ機会を増加させます。 |
3 | Y【育む】次代に向けて、躍動する「ひと」を育む | B身近で多種多様な「人財」を掘り起こし、学校や地域で活躍する場を設定します。 |
4 | Y【育む】次代に向けて、躍動する「ひと」を育む | Cいつでも手軽に科学を学んだり、実験を体験できるような拠点について、未利用施設、不必要になった機材等を有効活用すること等により、県内に複数個所配置することを目指します。 |
5 | Y【育む】次代に向けて、躍動する「ひと」を育む | D鳥取大学創設の「ものづくり道場」の取組(地域のものづくりリーダーの養成、地域の科学技術理解ネットワークづくり、地域のものづくり・科学技術推進活動の支援等)等により、子どもを始めとして県民が質の高い多分野のものづくりや科学技術の知識と技能を享受し、鳥取県の特色ある科学技術や地域産業への関心が高まることを目指します。 |
●アクションプラン(教育振興基本計画)
施策の方向性 | 施策目標 |
2:「知」「徳」「体」のバランスの取れた学校教育の推進 | (1)学力向上の推進 |
2.測定指標
指標1
指標名 | 指標の分類 |
児童生徒等にものづくりを指導できる人材養成講座修了者の毎年の実績 | 活動指標 |
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 120人 | | | | 120人以上 |
時点 | H24.4.1 | | H28.3.31 | H28.4月取りまとめ予定 | |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
| | 科学技術に関する人材育成に当たって、児童・生徒へ指導できる人材確保が不可欠であるため |
指標2
指標名 | 指標の分類 |
科学技術に関するイベントへの参加者数(当課所管事業) | 活動指標 |
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 4500人 | | | 5,580人 | 7500人 |
時点 | H24.4.1 | | H28.3.31 | H28.3.31 | |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
| | 科学技術に関する関心の高さや、普及状況を計る目安であるため |
3.目標を実現するための主要事業・主要制度
番号 | 主要事業・主要制度 | 事業概要・スケジュール |
1 | 未来に役立つ「ものづくり教育」実践事業 (予算額(事業費)11997千円) | 製造業の空洞化に対処し、イノベーションを推進するためには、次代の地域産業を担う「ものづくり人材」の裾野を広げる必要があるが、学校教育による技術教育は充実しているとはいえない。
これを解決するために、鳥取大学や鳥取環境大学、鳥取短大、米子高専などが産学官協働で取り組む「ものづくり協力会議」が行う、子どもから大人まで一気通貫の「ものづくり教育」の実践活動を協働推進する。
特にH27年度からは、H26年度に創設し好評を博している、次世代のものづくりインフラFabLab(ファブラボ:個人による自由なものづくりの可能性を広げるための実験工房)が全県に拡がって、国内外の実践者に魅力視されるほどの盛んな地域となるよう、普及増加に注力すると同時に、国際会議への参加交流により認知度を高める活動を行う。
(1)東部から中西部への活動拠点展開によるFabLab全県普及活動
○【新規】中西部に各1名のスタッフと機器配備(H27.3〜緊急雇用事業)
○東部スタッフによる操作法実習やFabLab運営指導。(H27.3〜緊急雇用事業)
○ファブラボ全県普及イベントの開催 500人規模@中部・秋ごろ2日間
○【新規】県内FabLab実践者と共にFabLab国際会議(米・台)参加
(2)ものづくり教育モデル研修事業
一気通貫の「ものづくり教育」実践の課題を発見するために、引き続き有用なモデル研修を実施。
○中高生創造的ものづくり体験
・レゴブロックと3Dプリンターによる自動車製造ラインづくり
・高校生による小学生へのものづくり体験授業
・レゴブロックと3Dプリンターでサスペンション搭載自動車づくり
・メーカー機器分解実演、製造工場見学、FabLab体験 など
(3)ものづくり道場支援事業
鳥取大学が中心となって構成される「ものづくり協力会議」が、県内3カ所に整備した「ものづくり道場」で実施している、子どもたちにものづくりや科学技術を教えることができる指導者養成等の取組を支援することにより、ものづくりや科学への関心を高める。
[ものづくり道場の活動内容」
1 ものづくり指導者の養成講座
2 講座で使用する教材開発
3 ものづくり関係者、受講者等の情報交換の場所の提供
4 ものづくり教室で必要な道具、機材の貸し出し
5 ものづくり教室、イベントの実施
6 FabLab利用者講習会 |
2 | 楽しむ科学まなび事業 (予算額(事業費)11874千円) | 身近な科学を体験・実感する、また、最先端の科学に触れるなどの機会を子どもたちに、継続的に提供するとともに、興味関心の度合いや成長段階に応じた施策を講じることにより、科学的思考力を高め、次代を担う人材を育成する。
(1)「とっとりサイエンスワールド2015」開催事業
・内容:科学の基礎となる数学をテーマに体験型ワークショップなど親子で楽しみながら学べるイベントを県内3カ所で実施
・対象:小学生、中学生とその保護者、県民一般
・実施方法:委託(委託先:鳥取県数学教育会)
【27年度開催予定】
鳥取会場:H27年8月 とりぎん文化会館(予定)
倉吉会場:H27年8月 倉吉未来中心(予定)
米子会場:H27年8月 米子コンベンションセンター(予定)
(2)科学教育振興事業(科学実験教室の開催)
・内容:県内理科関係者による実験教室を開催。ネットワークを活用しながら地域や対象に合わせて企画実施 (−196℃の世界、化石をさがそう、DNAを取り出してみよう!等)
○主に小学生を対象とした科学実験教室(東・中・西部においてそれぞれ1回実施)
○中学生を対象とした科学実験教室(東・中・西部においてそれぞれ数回実施)
・実施方法:委託(委託先:わかとり科学技術育成会)
(3)平成基礎科学財団への賛助会費 (「楽しむ科学教室」の開催)
・内容:同財団主催で最先端の研究を行う一流科学者の講演「楽しむ科学教室」を実施
・対象:高校生、大学生(理数系に興味のある生徒・学生)
・実施主体:(財)平成基礎科学財団(事務局:東京都)
【(財)平成基礎科学財団】
○理事長 小柴昌俊(2002年ノーベル物理学賞受賞)
○設立年 2003年
○目的 応用研究だけでなく、基礎科学に光を当て、基礎科学のおもしろさがわかる教育を普及 |
3 | ジュニア郷土研究応援事業 (予算額(事業費)784千円) | 人文・社会科学に親しむことができる土壌づくりを進めるとともに、児童生徒が、地域研究など人文・社会科学について関心を高め、さらに深く学び、より一層の創造力向上を図ることを促進する。
○「鳥取県ジュニア郷土研究大会」の開催
(1)時期:平成27年11月頃
(2)場所:とりぎん文化会館(予定)
(3)主催:鳥取県、鳥取県地域社会研究会
(4)実施方法:鳥取県地域社会研究会に委託実施
(5)内容:
・地域社会研究発表:
県下の小中学校、高校の児童生徒による、「地域社会」に関する研究の発表・展示(「地域研究発表」と「地図作品展」)
・講演等:人文・社会学研究者による記念講演
・表彰等:発表作品の中から優秀作品を選考、講評と表彰
・広報:研究作品及び大会成果を広くPR → 核となる部分を研究会※が中心に実施 |
4 | 全国の若者による学びの場とっとり創生事業 (予算額(事業費)10000千円) | 1 事業の目的・概要
「社会の役に立つこと」を学ぶため、地方での課題解決に取り組む若者を県内に呼び込み、学校や自治体・地域等の課題解決に取り組む「学びの場」を創出する。
2 主な事業内容
(1)事業内容
@問題解決型長期インターンシップの実施
学校・自治体・まちづくり団体などが、首都圏の若者とともに課題解決に取り組む、特色あるインターンシップを実施する。
・地域で課題を抱えた者(まちづくりをおこなうNPO、農林水産団体、商工団体、学校等)の課題を明確化。
・課題にマッチする首都圏の若者誘致のための広報・セミナー・面接等の募集
Aインターンシップのノウハウ蓄積
インターンシップを通じた明確化した課題や、課題解決に至る過程を記録・整理し、取組事例や手法(ノウハウ)を蓄積する。
・若者の学びのニーズと若者と課題解決したい団体をマッチングさせる手法や仕組みを創造する。
B学部、研究室、ゼミ等の県内移転をPR
上記@、Aを活用し、首都圏の大学等に県内移転や、県内での教育活動の実施を働きかける。
(2)推進体制
県緊急雇用事業(地域人づくり事業)及び地域おこし協力隊制度により、地域課題解決に取り組 む熱意を持った首都圏の若者を活用した体制を整備する。
(3)本事業活用の想定事例
・高校へのコーディネーター配置による町と連携した中山間地域の高校の魅力向上
・私立高等学校の魅力向上
・地域づくりに取り組むNPO等の人材確保 など |
4.評価
■最終評価(年度末時点)
進捗評価 |
○(予定どおり) |
達成度の評価 |
7 |
評価理由 |
サイエンスワールド、科学実験教室、ものづくり体験研修など、いずれの事業も熱心な参加者を集め好評を得たこと。ものづくり人材育成については、FabLab(ファブラボ:個人による自由なものづくりの可能性を広げるための実験工房)を全県に拡げて多くの利用者を産み好評を得たうえ、新年度以降の運営を、地元市や場所提供事業者、実践者グループによる主体的活動と、県は全県をコーディネートする新体制で行なうことにより、中期的に継続発展的な活動を可能とする仕組みに再構築した。学びの場創生事業については、高校魅力化など個別課題の人材マッチングや個別支援の想定以上の困難さと、全国6千人もの学生網を持つ団体との協働ワークと信頼構築による学生活動の場としての有用性の認識により、全県学びのキャンパス化に重点を置いた発展的活動を可能とする新年度の推進体制を構築した。 |
H27年度の取組 | 成果 |
FabLab(ファブラボ:個人による自由なものづくりの可能性を広げるための実験工房)の東部から中西部への全県展開。 | 東中西部への拠点設置による全県普及体制構築で、より地域に身近な存在として好評を得た。 |
科学・ものづくりに関する催しの実施および指導者の育成。 | サイエンスワールド(数学)、科学実験教室、楽しむ科学教室(最先端の科学研究に関するセミナー)、ジュニア郷土研究(人文社会科学)を多くの参加を得て実施し、好評を得た。
サイエンスワールド、科学実験教室などは低学年の時に来場して楽しんでいた児童が成長し、高校生ボランティアとして指導側に参加する例が見られた。 |
全国の若者による学びの場とっとりの創生。 | 外部スタッフを組み込んだ「学びの場とっとり創生ラボ」を設置し、岩美・智頭・日野町の高校魅力化コーディネーター募集採用と、鹿野のまちづくり団体運営人材の発掘等の地道な支援と、3/17南部町との包括連携協定締結に結びつく全国的学生組織の活動誘致と、当該団体との協働による新年度以降の発展的事業推進を可能とする合意を成立させた。 |
課題 | 今後の取組 |
全国の若者による学びの場とっとり創生事業により、当県の課題である20代を中心とした若者層による賑わいを創生。 | 協働予定のJASCA(一般社団法人全国学生連携機構)等の学生ネットワークや各学生のアカデミア的資源を地域の現場に結びつける、ワークショップ等のフィールドワーク活動を、JASCAスタッフと共に実践(学びの場とっとり創生ラボ)。 |
未来に役立つ「ものづくり教育」実践事業によるFabLab活動の発展的推進。 | JASCAの学生&アカデミアネットワークも活用し、県内FabLab活動が内外に認められる活動を目指す。 |
※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。