消費者ニーズに応じた農産物づくりや農業者による加工・販売を支援し儲かる農業を実現 1 認定農業者の経営発展や多様な新規参入希望者の経営確立等への支援 2 新品種・新技術を活用した地域特産物づくりへの支援 3 労働軽減に向けた農作業改善への支援
H28年度の取組 | 成果 |
【多様な水稲栽培への取組支援(きぬむすめ食味値向上)】
・管内きぬむすめ生産者に対し、品質向上技術として、@田植期の適正化、A品種に適した中干し時期と期間、B葉色に即した穂肥施用、Cいもち病防除の徹底について、研修会や現地指導会を通じて周知を行った。
・上記の@からCの技術を遵守するほ場を良質米生産のモデルほ場として設置し(3カ所)、技術の有効性について周知を図った。
・栽培法と品質食味についてデータ分析を行い、相関があることを確認した。 | ・品質改善技術を実証したきぬむすめの3ほ場の食味品質は、登熟期の長雨等の気象影響もあり、食味値は75と、目標値80以上にややとどかなかったものの、整粒割合は89.1%と高品質を達成することができた。また、管内3市町の農協出荷成績では、1等比率94.4%と昨年(94%)と同程度で、高位安定化することができた。 |
【新甘泉等ナシ新品種生産技術の普及(新甘泉無印製品率の低減)】
・夏枝管理(誘引・せん除等)の徹底により樹勢を安定させ、花芽着生の促進と糖度向上を図った。
・樹ごとの収穫時期を果色判別により把握し、適期収穫出荷ができるように指導した。また、選果場で未熟果の出荷が多い農家は収穫出荷を遅らせ、過熟果の多い農家は収穫出荷を早くするように促し、適熟品出荷の指導を行った。
・選果実績を分析し栽培者別の品質低下要因を調べ、対策を指導した。
・二十世紀梨との混植園において、黒星病被害果が多い園が散見されるので、防除強化の対応を指導した。 | 28年産 新甘泉無印率 1.1% <5% 目標達成
・夏枝誘引の指導会を行い、励行された。
・選果期間を通じて、果色の進み具合を見ながら個別に出荷量について助言し、適期収穫を促した。
・老木となった既存品種を縮小し、新甘泉の樹冠を拡大しながら、高接ぎ更新をしていく指導方針を共有し、技術指導に反映した。
・盛夏期のマルチング徹底により、根を健全に保ち、主要病害虫防除を徹底し、枝葉を健全に保つことにより、障害果の発生を最少限とした。
・二十世紀梨との混植園において、黒星病多発園を特定し、菌密度を下げること、防除強化をすることを意識づけた。 |
【倉吉スイカの品質向上(秀品率)】
・ハウス栽培での交配期前後の適正温度管理の徹底。
・ハウス内トンネルの保温効果の確認、有効性の普及啓発。
・トンネル栽培早期作型での初期地温確保の啓発。
・トンネル栽培でのかん水の必要性周知。 | ・ハウス栽培における適正温度管理の認識は広がっており、今季ハウススイカの秀率は80%程度であった。
・28年作からトンネル定植が早まった(27年3/8→3/1開始)が、地温の確保を優先して定植を遅らせるなどの対応が見られた。
・トンネル栽培でかん水チューブを設置する生産者も増え、28年は16軒が設置した。 |
【酪農業者のスキルアップ】
・最終生産物である生乳の生産増を実現するため、給与飼料の適正化、暑熱対策などの飼養環境の改善および飼料用トウモロコシの栽培技術の向上を図るため、農業者の個別課題を具体化し、解決手法の提示などを行った。
・飼料用トウモロコシの広域供給体制の構築を支援した。
・地区酪農青年部を対象とする学習会を開催し、スキルアップをめざした。 | ・倉吉地区酪農組合16戸(年度途中で1戸があ経営中止)に対して飼養管理の改善を支援した結果、1頭あたりの乳量は横ばいであった。また、総乳量も前年6,093トンに対し6,090tと横ばいであった。
・2戸の余剰分を400kgのロールサイレージ化し、供給体制を整備した。
・飼養管理や目標を持った経営改善について3回の研修会が開催できた。 |
【三朝神倉大豆を活用した特産品育成】
・大豆餡のどら焼きの商品化に向けて、食のみやこフェスタで試食アンケートを行い好感触を得たことや下位等級大豆の活用の一つとして有効であることや三朝の土産物にして行きたいという提案がとおり、商品化が決まった。その後の試食アンケートでは、餡の味や形態に改良が必要との意見が多く、現在業者へ改良を依頼しているところである。
・水煮大豆の販売促進対策としてレシピ集を作成することが決まっており、企画、鳥取短期大学食物栄養専攻の2年生、倉吉農業高校食品科3年生、栄養士などへレシピの作成を依頼し、レシピを収集。レシピの再現を行いレシピ集を作成した。 | ・新商品として大豆餡を活用した、どら焼きを米子の製餡業者と開発中であるが、餡の調整に時間がかかっており、今年度中の商品化が不可能となった。新商品販売開始は来年度6月を目途として引き続き開発を行う。
・水煮大豆のレシピについては、主菜が4種類、お菓子が3種類合計7種類のレシピを掲載した「神のつぼみレシピ」が11月に完成した。 |
課題 | 今後の取組 |
【多様な水稲栽培への取組支援(きぬむすめ食味値向上)】
・品質、食味改善技術の普及。 | 食味、品質改善技術の改善方向が明確にできたことから、次年度は当該技術の普及、徹底を図る。 |
【新甘泉等ナシ新品種生産技術の普及(新甘泉無印製品率の低減)】
・新甘泉無印製品率の低減、黒星防除強化による生産安定 | ・引き続き、新甘泉無印製品率の低減を図る
・黒星防除強化による生産安定を図り、出荷量の増大を目指す |
【倉吉スイカの品質向上(秀品率)】
・ハウス・トンネル栽培での潅水の徹底。
・トンネル栽培早期作型での初期地温確保の啓発。
・トンネル栽培でのかん水の必要性周知。
・着果標識(交配色つけ)の徹底 | ・ハウス栽培での交配後のかん水量と土壌水分の関係性の実証
・着果標識の提出徹底の必要性の周知。 |
【酪農業者のスキルアップ】
・倉吉コントラ合同会社を中心とした協働体制の再整備と自給粗飼料の域内流通体制の整備
・牛舎等施設整備計画の作成および実施
・後継者のスキルアップ |
・流通させる自給粗飼料を拡大(増量)させる。
・クラスター事業の活用を前提とする施設整備計画を確定させる。
・青年部の学習会を普及所主催で定例化する。 |
【三朝神倉大豆を活用した特産品育成】
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