福祉保健部 子育て王国推進局 鳥取療育園の工程表
基本的事項
所管組織、所管責任者
所属名 鳥取療育園 所属長名 前岡幸憲 電話番号 0857-29-8889
組織ミッション
○児童発達支援における質の向上と地域連携の推進
1.政策内容と目標
(1)政策内容
障がい児およびその保護者が地域で暮らしやすくするための支援と地域に向けての情報発信および関係機関への支援。
(2)今年度の目標
(1)子どもの最善の利益保障のため、児童発達支援における知識・技術の向上
(2)切れ目のない一貫した支援体制のため、縦横連携(家族、関係機関)への積極的な働きかけ
(3)インクルージョン社会の構築のため、後方支援としての地域支援の役割を果たす
(参考)該当する長期的目標
政策項目 | 元気づくり総合戦略 | 将来ビジョン | 環境イニシアティブプラン | アクションプラン(教育振興基本計画) | その他 |
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2.測定指標
測定指標なし
3.目標を実現するための主要事業・主要制度
番号 | 主要事業・主要制度 | 事業概要・スケジュール |
1 | 外来診療 (予算額(事業費)千円) | 発達に関する悩みに対して、小児科医・整形外科医の診察と理学療法・作業療 法・言語療法などの個別訓練
・診察までのインテークやアセスメント、相談対応を通し保護者の不安を軽減。 |
2 | 医療型児童発達支援きらり (予算額(事業費)千円) | 肢体不自由や運動発達に遅れのある就学前の児童と保護者への保育活動を通 した療育および相談
・生活モデルの実践と就園・就学への移行支援の強化
・超重心児への集団活動 |
3 | 児童発達支援エルマー (予算額(事業費)千円) | 自閉症を中心とした発達障がいのある就学前の児童への小集団活動での適応支 援と勉強会での保護者支援
・事業の安定した運営と就学児保護者への相談機能の場の提供
・地域のニーズ(学童期の保護者同士の集まりの場、保育所幼稚園への支援)を 把握し、県立施設としての役割を整理する
・東部圏域の地域課題の整理や支援体制作りに参画する。(地域支援コーディ
ネーターと連携、協力) |
4 | 障がい児地域療育支援 (予算額(事業費)千円) | 在宅の重症心身障がい児、知的障がい児、身体障がい児及び発達障がい児等
及びその家族が、身近な地域で療育指導・相談が受けられる体制の充実を図る
(訪問療育・施設支援・研修会)
・施設支援の充実 |
4.評価
■最終評価(年度末時点)
進捗評価 |
○(予定どおり) |
達成度の評価 |
8 |
評価理由 |
県内外研修により児童発達支援の技術の向上をはかった。地域支援マネージャーの活用により保育所への後方支援を行い適切な医療へのつなぎを行う体制をとっているところ。 |
H29年度の取組 | 成果 |
【企画外来】
・発達に関する気がかりや不安に対し、診察・個別訓練を手厚く実施。特に、POS会やリハ会による
セラピスト間の情報共有を密に行い、評価の充実や訓練効果の向上を図った。
・昨年度に続き、今年度新たに初診枠を週1枠(1時間)増設し、週4枠(4時間)を確保(年度の後
半は、初診待ち期間が1ヶ月程度となったため、週3枠程度に調整)。 ・診察までの保護者の不安軽減を図るため、インテークやアセスメント、相談を継続。児や保護者
の状況に応じ、適宜診察時期を早めるよう調整を行うと共に、関係機関との連携による情報共
有・支援の方向性の確認をおこなっている。
・施設支援及び研修会への協力(東部リハビリ研修会、重心事業所職員研修会、鳥取養護学校職
員研修会への講師派遣)を通じ、地域の学校や事業所職員のスキルアップを図った。
・訪問療育を実施し、家庭内での介助方法の検討や訪問リハビリスタッフとの支援の共有を行っ
た。
・業務過多となっていたPT業務軽減の一貫として、4〜7月までは、児童発達支援事業所OTによ
る鳥取養護学校への施設支援を行った(月1〜3回)。 介助方法の確認・助言や装具の使用状
況等の確認を行った。 ・他機関所属医師の協力により、装具外来を実施。 各PTが業者と連携しながら児の身体機能に
合わせた補装具の作成・調整等を行った。
・昨年度に続き、地域支援マネージャー・地域支援担当係長と協働し、岩美町立保育園3園におけ
る後方支援を実施。 |
・初診待ち期間は、2ヶ月前後で安定して推移。気がかりや不安を抱える保護者のニーズに早期に 対応することができた。 ・セラピスト間の情報共有がよりスムーズに行えるようになり、評価の充実や訓練効果の向上につ なげることができた。 ・鳥取養護学校への施設支援を分担できたことで、PTによる他機関への必要な施設支援を行うこ と ができた。また、定期的に施設支援を実施することで、学校生活の様子をタイムリーに把握す ること ができ、外来個別訓練と連動して効果的な支援を行うことができた。 ・診療上の装具外来対応枠を明確にしたことで、計画的・効率的に装具外来を実施するよう改善で
きてきた。併せて、整形外科・リハビリ科医師に対応していただくことにより、小児科医師の負担
軽減となった。 ・岩美町では、気がかりのある児の受け皿として各保育園での支援を検討し対応した上で、必要な
児を医療へ繋げるという体制が確立しつつある。
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【通園】
・クラス運営においては安全に活動が行えるよう園内でスタッフ配置を調整し活動の計画の立案と 実施をしていく。
・外来診療から通園への移行については、見学から利用までの流れの整理と関わるスタッフの役
割分担を行う。
・来年度の就園先の検討については、検討会を計画的に実施する中で、保護者様と適宜相談しな がらすすめていく。
・就学にむけては、年度当初に就学の流れと補装具作成の流れについて説明し、放課後等デイ
サービス事業所の情報提供や見学を行っていく。
・超重心児クラスについては定員を3名とし、園内でのスタッフ配置を行い、安全に活動を実施して
いく。
・年間行事の中に3クラス交流事業と保護者交流を目的とした会を実施していく。 |
・りんごぐみでは開催日を上期と下期で変更し、小集団療育を行う事ができた。また、並行通園の
施設や事業所訪問においては、事業評価書を作成し移行支援の内容を確認しスタッフで共有し
た。
・ばななぐみでは3歳未満児の利用者も多いが、年度当初のメンバーの出入りもなく安全に活動を
行う事ができた。
・外来からの紹介を受ける体制を整え、見学後スムーズな利用につなぐことができた。
・就園先の見通しを立てながら、年間を通じて検討会を計画的に進めることができた。
・就学については保護者様の意向に沿い、学校見学や体験入学により進路を決め、就学後の放課
後等デイサービス事業所の見学体験を行っている。
・超重心児クラスでは安全な活動実施を目的に呼吸器勉強会を行いスタッフでの安全面での配慮
点や緊急時の対応の再確認を行った。
・ママ会を実施しクラスにかかわらず保護者の交流をより深めることができている。
・就学にむけては、学習の姿勢や校内環境などを把握し、理学療法士と連携し補装具等を作成し準 備をすすめた。 |
【地域支援】
・事業のサービスの質の担保を図る。 ・事故事案等の発生を防ぎ、安心、安全な支援の提供を図る。
・地域支援コーディネーターとの連携(エルマー小集団指導へのスーパーバイズ、岩美町の巡回指
導への同行)を図る。 ・エルマー卒業後のフォローアップとして、小学校の支援会議に出席して関係機関との連携を図る。
また、小学1年生の保護者同士の集まりの場(「フォローアップおとな勉強会」)を継続実施。 ・地域の保育教諭の研修の場として「支援ツール研修会」を開催し、発達障がい児理解と指導方法
の普及、啓発を図る。
・ホームページを利用して、継続的に情報の発信を行う。 |
・職員の異動はあったが事業の安定運営ができた。
・地域支援コーディネーターとの連携を図り、エルマーの小集団指導へのスーパーバイズを通して、
子どもの多様な特徴に合わせた支援プログラムの提供につながっている。更に岩美町と協働する ことで、当該町の支援体制整備の実態把握と当園診察とのつなぎについて検討している。(園内 他部署との連携強化につながっている) ・エルマー卒業後のフォローアップとして、「フォローアップおとな勉強会」を実施して卒業後の状態把
握ができた他、小学校での支援会議に出席することで地域との連携強化につながった。また、今
後のフォローアップ方法を検討し、保護者ニーズの多様化に応じた新規フォローアップ内容の取組 方針をまとめた。
・「支援ツール研修会」では、地域の保育教諭と支援での困り感を共有し、協働の場の提供ができ
た。 ・おとな勉強会のゲスト経験者から進行役を一人確保できた。 ・ホームページの更新により、事例の蓄積と地域への発信ができた。 |
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課題 | 今後の取組 |
【企画外来】
・初診待ち期間は縮小したが、より多くの再診ケースが累積してい
る。服薬調整が必要な児も増加しており、再診枠が大幅に不足して
いる(やむを得ず昼休憩、時間外の診察が増加)。再診ケースの整 理が必要。
・当園を利用する児の重症化・低年齢化への対応が求められ
る。
・訪問看護・リハビリを利用する児が増えており、リハビリスタッフ同
士の連携が不可欠となっている。
・平成30年度は、装具外来担当医が1名で月1回の実施となる。そ のため、限られた時間内での効果的な実施が求められる。 |
・累積している再診ケースについて、診察頻度の調整、他機関への引継ぎ、医師以外のスタッフによる対応等について検討する (「アセスメントチーム(仮称)」についての検討が必要)。 ・重症児・低年齢児への支援を専門的に行えるよう、多職種の連携・スキルアップを継続する。 ・地域のリハビリスタッフとの連携を継続する。 ・装具外来については、担当医1名体制に合わせて改善したシステムを定着させ、安定実施を図る。 |
【通園】
・就園については受け入れ先の園の状況を把握しながら保護者との 意向確認が必要。就園までの支援スケジュールの作成が必要。
・就学にむけては、学習の姿勢や校内環境などを把握し、理学療法
士と連携し補装具等を作成していく必要がある。
・利用児の発達状況に応じてよりスムーズなサービスにつなげるた
めに、外来から通園への移行とクラス内移行について、協議後の
移行のタイミングやスタッフ間での情報提供の方法についての検証
が必要。
・希望利用回数には概ねこたえることができたが、家庭の都合で利
用されない方もいた。地域サービスの選択肢が広がり保護者の利
用の仕方が多様になっている。
・医療度の高い児童が増えてきており、次年度のめろんぐみの安全な活動実施の確保が必要とされる。 |
・利用児や保護者の状況にあわせ、クラス定員と開催日数を増やしサービス利用が低下しないようにしていく。安全に活動が出
来るよう引き続きスタッフの配置の調整を行い、必要に応じて園全体での協力をもとめる。
・就園にむけては受け入れ先の園の状況の把握と保護者への情報提供に努める。就学については、環境面の確認と補装具等
の作成をすすめ、サポートブック作成の支援等移行支援を行っていく。
・企画外来と連携し外来フォローミーティングの情報と移行のタイミングの時期を確実に共有する。クラス内移行については、利用 児の発達評価を共有しながら、来年度にむけ、クラス移行の検討を回診後カンファで行っていく。
・医療度の高い児童の通園利用に際しては、外来スタッフの協力を得ながらスムーズな移行を行う。また利用回数を増やせるよ うクラス編成や利用方法の検討を行っていく。 |
【地域支援】
・職員の異動がある中でのサービスの質の担保。(業務の平準化、
効率化、人材育成) ・利用者数の減少傾向の要因把握と対策。(利用者と関係者ニーズ
の把握、東部圏域の市町の現状把握⇒地域支援コーディネーター
との連携維持) ・おとな勉強会の進行役をする先輩保護者の確保。 ・個に応じた支援のバリエーションを図るため、エルマー活動のスー
パーバイザー確保。 ・エルマー卒業児が通う放課後等デイサービス事業所との連携強
化。(施設支援等による後方支援の実績が少ない) ・地域支援担当として、中央病院外来棟移転にあたっての組織改編
について園内他部署と検討。 |
・卒業生フォローアップの新規取組として、小1〜2の卒業生を対象としたソーシャルクラブを開設する。 ・企画外来担当と今まで以上に園内連携を図り、エルマー利用前からの関わりやエルマー卒業後のフォローアップなど、外来フォ
ロー体制での情報共有と協働を進める。
・来年度も地域支援コーディネーターとの連携を維持し、県東部圏域の療育を担う当園の役割を確認しつつ発達障がい児の支援
体制作りの推進を図る。 ・エルマー卒業生の学校や地域での生活状況を把握し、施設支援等につながりそうなニーズの掘り起こしを行い、後方支援の実
績に繋げる。 |
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※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。