農林水産部農業振興戦略監農業試験場の工程表

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基本的事項

所管組織、所管責任者

　所属名　農業試験場　所属長名　熊谷均　電話番号　0857-53-0721

組織ミッション

「食のみやこ鳥取県」のブランド化と農産物の生産安定を実現するため、水稲等の新品種及び生産にかかる新技術を開発する。

１．政策内容と目標

（１）政策内容

市場競争力を高める低コスト生産・経営管理技術の開発

（２）今年度の目標

１　県産[きぬむすめ」の等級・食味の高位安定化を図る栽培管理技術の確立
　　（１）現地ほ場における食味改善対策の検討を行う。
　　（２）農業気象データに基づいた生育予測法を確立する。
　　（３）葉色を指標とした最適な穂肥施肥法の検討を行う。

（参考）該当する長期的目標

政策項目	元気づくり総合戦略	将来ビジョン	環境イニシアティブプラン	アクションプラン（教育振興基本計画）	その他
					○

●所属で設定する長期目標（設定がある場合のみ）

鳥取県米ビジョン
鳥取県農業活力増進プラン

２．測定指標

指標１

指標名	指標の分類
「きぬむすめ」の等級・食味向上を目指した肥培管理技術に関する提案数	成果指標

	基準値	年度当初値	今年度目標値	今年度実績値	長期的目標値
数値	－		技術提案数１	2	技術提案数2
時点	H27から新規取組				H30.3

根拠となる計画等	その他計画の名称	計画指標の選定理由
		新技術の開発がミッションであるため、選定、目標値は限研究課題の終期を設定根拠としている

３．目標を実現するための主要事業・主要制度

番号	主要事業・主要制度	事業概要・スケジュール
1	きぬむすめの等級・食味の高位安定化栽培技術の確立　（予算額（事業費）1918千円）	「きぬむすめ」の等級・食味の高位安定化を図る栽培管理技術の構築する。　１　現地実態調査・解析２　等級・食味の高位安定栽培技術の確立（１）生育ステージ毎の生育と収量及び等級との関係を把握し、最適な生育指標を作成（２）水管理（落水時期、中干し方法）が等級・食味に及ぼす影響を把握し、最適な水管理法を確立（３）農業気象データに基づいた適期作業（施肥、収穫時期）の予測技術の確立（４）葉色を指標とした最適な肥培管理技術の検討

４．評価

■最終評価（年度末時点）

進捗評価
◎（予定以上）
達成度の評価
9
評価理由
２件の成果情報をとりまとめ、生育予測についてはＨＰ等で暫定的に情報発信するなど、現場要望に応えている。

H29年度の取組	成果
（１）現地ほ場における食味改善対策の検討・2016年に食味実態調査を行い、鉄不足ほ場、地力が高いほ場で食味が低いことに着目し、鉄資材試験、窒素施用量削減試験を実施した。	・生産者、普及所及びJAと連携を取りながら、ほ場を選定を行い、調査を完了することができた。・鉄資材試験については、施用により水稲の根量の増加がみられ、収量向上に繋がることが明らかとなった。また、近年、発生が増加傾向にあるごま葉枯病の軽減効果も確認できた。2017年は予備試験的な調査であったが、12月に開催された作柄検討会で普及員、JA営農指導員に調査結果を紹介した。・窒素施用量削減試験については、窒素施用量を2割程度削減しても収量は同等で、食味が向上することが明らかとなった。
（２）農業気象データに基づいた生育予測法を確立・1kmメッシュ農業気象データを用いて、出穂期推定式と収穫適期積算気温の目安を作成した。	・作成した出穂期推定式を用いて現地ほ場で精度の確認を行った。その出穂期推定精度は高く、現地での活用について問題はないことを確認できた（2017成果情報化）。・収穫適期予測についても過去データをとりまとめ、現地での活用について問題はないことを確認できた（2017成果情報化）。
（３）葉色を指標とした最適な穂肥施肥法の検討・場内ほ場で、穂揃期葉色と食味との関係性について把握を行った。	・穂揃期葉色と食味に関係の強い玄米タンパク質含有率との関係を把握することができた。

課題	今後の取組
・きぬむすめの食味については、地域によるバラツキがあることが試験課題の調査結果から把握することができた。・残された課題としては、鉄不足による根圏環境の悪化、ごま葉枯病の発生、地力が高い地域における窒素の適正施用である。	・2018年度は、新規課題で食味が低下している地域を限定し、きぬむすめの食味改善試験を行う予定。

※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎：予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。