消費者ニーズに応じた農産物づくりや農業者による加工・販売を支援し儲かる農業を実現 1 認定農業者の経営発展や多様な新規参入希望者の経営確立等への支援 2 新品種・新技術を活用した地域特産物づくりへの支援 3 労働軽減に向けた農作業改善への支援
H30年度の取組 | 成果 |
【三朝神倉大豆を活用した特産品育成】
・どら焼きの販売促進について
・県外への拡販を目的として新しいパッケージ作製について、支援を行った。農商工連携の商談会への参加や他機関との連携で販売促進の支援を行った。
・今後の商品開発の方向検討
売れ筋商品の納豆の販売拡大について、福祉作業所に委託している大豆の選別が間に合わない問題があり、関係者で色彩選別機での選別も検討した。
新たな商品開発については、以前取り組を検討した味噌について何らかの形で商品化できないかという要望もある。 | ・どら焼きの販売促進について
県外への拡販のための新しいパッケージを作製した。商談会で新たな販路開拓はできなかったが、各機関からのアドバイスを今後に活かせるよう販売促進につなげる。また、昨年からの懸案であった地元でのお土産用、贈答品として利用を図るための体制づくりを改めて来年度実施することになった。
・今後の商品開発の方向検討
納豆の選別方法については経費が見合わない、選別後もう一度確認が必要となることから導入はしないことになった。当面現状どおりとし、量が確保できない状況になれば、現状の福祉作業所での選別に加え、県外の業者へ色彩選別を依頼することと併せて対応することになった。
新たな商品開発については現時点では行わず、販売が低迷している水煮とどら焼きの販売向上に取り組むことになった。
|
【ナシ新品種「新甘泉」等の面積拡大】
・「新甘泉」の出荷実績のある生産者の経営収支を参考にして、「二十世紀」との比較資料を作成し、倉吉梨生産部支部総会の場で説明した。
・「黒星病」による被害果率が昨年より多かったことを受けて、「黒星病」の防除対策(秋季の病葉処理、薬剤の適期防除)について記載した資料を作成し、倉吉梨生産部の栽培指導員に説明し、配布した。そして、JAの営農指導員を通して、部員内の全生産者へ配布した。
・倉吉梨生産部、倉吉市果実組合の両梨生産組織のせん定指導会に伴い(「新甘泉研究会」として)、整枝や側枝更新を中心とした「新甘泉」のせん定について資料説明を行い、現場の樹で実演した。 | ・既存品種への高接ぎによって少しずつ「新甘泉」の栽培面積を増やす生産者が現れている(11.7ha→12.4ha)。
・前年度に比べて、生産者の要望が主要品種であった「二十世紀」のせん定指導から「新甘泉」のせん定指導へと変わってきた。そして、「新甘泉」のせん定方法(古い側枝から若い側枝へ早期的に更新していくこと)も生産者に理解されてきた(倉吉梨生産部員の6割程度)。 |
【倉吉スイカの販売額増加】
・スイカ栽培を始めて間もない新規栽培者向けの指導会を開催し、栽培指導を行った。
・販売キャンペーン出役者に対して、キャンペーン時の注意点等を説明する資料を作成し、事前研修を行った。
・倉吉スイカ16億円達成プロジェクトを立ち上げ、12/22の新農業人フェアに出展し、産地提案型の新規就農者確保に向けた準備を進めている。
・研修受入農家の育成のための研修会を3回実施した。
・生産部の自主GAPに生産行程管理の項目を追加し、推進座談会で周知した。 | ・5月の天候不順による影響で出荷量は計画を下回ったが、品質面では問題なく、昨年を上回る高単価(224円/kg、昨年200円/kg)が実現できた。
・春作の販売額973百万円、抑制スイカ30百万円を合わせて10億円を達成した。
・12/22の新農業人フェアに出展し、来場者20名に倉吉スイカでの就農を呼びかけた。
・H31年2月からの新たな研修生3名(アグリスタート研修1名、先進農家実践研修2名)を確保した。
・研修受入農家育成研修を受講した生産者3名が、それぞれの研修生を受け入れることとなり、研修が開始された。 |
【多様な水稲栽培への取組支援(きぬむすめ食味値向上)】
・米の品質・食味向上のための改善事項@中干し時期と期間、A追肥施用時期と量、B病害虫防除の徹底について、栽培技術研修会等(5月2日、6月18日、7月11日開催)を通じて周知を行った。
・三朝町内の特別栽培米のほ場6か所について、収穫前の籾段階で食味評価が可能かどうか検証するため、籾のタンパク値(クボタ製食味計を使用)と従来方式(サタケ製食味計による玄米タンパク値)との比較を行った。 | ・食味向上のための技術として、中干し以降の水管理、葉色に基づく穂肥散布のポイント等について理解を深めた。生産者全体の食味値平均は77(19名、38サンプル)で、80以上の生産者は8名であった。
・食味計測定による籾中のタンパク含量と収穫後の玄米中のタンパク量との相関は高く、収穫前の籾で食味評価が可能と考えられた。 |
【酪農業者のスキルアップ】
・最終生産物である生乳の生産増を実現するため、給与飼料の適正化、暑熱対策などの飼養環境の改善および飼料用トウモロコシの栽培技術の向上を図るため、農業者の個別課題を具体化し、解決手法の提示などを行った。
・飼料用トウモロコシの広域供給体制の構築を支援した。
・地区酪農青年部を対象とする学習会を開催し、スキルアップをめざした。 | ・倉吉地区酪農組合14戸に対して飼養管理の改善を支援した結果、1頭あたりの乳量は前年9,537kgから9,696kgと増加したが、総乳量は前年5,914tに対して5,886tと△0.5%となった。乳牛経産牛頭数が減少したことが影響した。
|
| |
| |
| |
| |
| |
課題 | 今後の取組 |
【三朝神倉大豆を活用した特産品育成】
・大豆餡どら焼きの販売促進のための贈答用商品の販売体制の整備支援
・今後の商品開発の方向検討
| ・どら焼きの注文方法の整備及び商品供給方法の確立
・大豆の生産状況、加工品の販売状況を見ながら必要に応じて検討を行う。 |
【ナシ新品種「新甘泉」等の面積拡大】
・「新甘泉」の栽培面積を増やすこと
・「新甘泉」の生産を安定させること(黒星病対策、せん定技術の向上) |
・「新甘泉」の栽培メリット(既存品種と比べた時の収益の高さ、補助事業により低コストで導入が可能であること)を生産者へ説明し、導入を勧める。
・「新甘泉」の整枝及び高品質な果実生産を目的とした栽培技術の指導及び、主要病害である「黒星病」の防除を適宜呼びかける。 |
【倉吉スイカの販売額増加】
・生産者の技術にばらつきがあり、格外品の出荷が多い。
・産地提案型の新規就農者確保や親元就農促進により、生産者数を増やしていく。 | ・生産部の自主GAPに追加した生産行程管理のチェックリストを周知し、生産者に活用してもらうことで技術の高位平準化を図る。
・就農相談会への生産部出展を継続し、また倉吉市移住担当との連携により、PR機会の増加を図る。合わせて産地提案書の作成など準備を進める。 |
【多様な水稲栽培への取組支援(きぬむすめ食味値向上)】
・食味値が目標値80を超えた生産者は約4割で、生産者によるばらつきがあった。
・品質、食味向上技術の普及による高位平準化が必要 | ・品質、食味向上技術の改善項目(適正な水管理や葉色診断による穂肥施用など)を整理し、引き続き、栽培技術研修会などを通して当該技術の普及、徹底を図る。
・特栽などグループで取り組むものについては、収穫前の食味評価を行い、仕分け出荷の可能性を検討する。 |
【酪農業者のスキルアップ】
・倉吉コントラ合同会社を中心とした協働体制の再整備と自給粗飼料の域内流通体制の整備
・牛舎等施設整備計画の作成および実施
・後継者のスキルアップ |
・流通させる自給粗飼料を拡大(増量)させる。
・クラスター事業の活用を前提とする施設整備計画を確定させる。
・青年部の学習会を普及所主催で定例化する。 |