平成30年度工程表
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農林水産部 農業振興戦略監 農業試験場の工程表

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基本的事項

所管組織、所管責任者


 所属名 農業試験場 所属長名 米山肇 電話番号 0857-53-0721

組織ミッション

「食のみやこ鳥取県」のブランド化と農産物の生産安定を実現するため、水稲等の新品種及び生産にかかる新技術を開発する。

1.政策内容と目標

(1)政策内容

市場競争力を高める低コスト生産・経営管理技術の開発

(2)今年度の目標

1 「きぬむすめ」食味の高位平準化に向けた技術開発
(1)低食味改善による良食味米の生産安定
   ・栽培法による改善技術の確立
   ・仕分けによる改善
(2)ごま葉枯病対策
   ・「きぬむすめ」の感受性調査
2 次世代品種の現地適応性、市場評価等の把握
(1)「鳥系93号」の県内各地における現地適応性
   ・異なる栽培管理(作期、穂肥時期)、環境要因(標高、土壌)での状況を調査し、現地適応性を把握
(2)良質良食味米を生産する栽培条件
   ・(1)で品質食味が優れるデータを抽出、等級と食味に優れる栽培条件を把握
(3)需要拡大につながる「鳥系93号」の加工適性、食味特性
   ・米の性状が活かせる精米等加工適性の把握
   ・南魚沼産コシヒカリ等、全国の「特Aランク」玄米との比較により、「外観」、「食感」、「味」の特徴を把握。販路開拓に向けた基礎資料化

(参考)該当する長期的目標

政策項目元気づくり総合戦略将来ビジョン環境イニシアティブプランアクションプラン(教育振興基本計画)その他

●所属で設定する長期目標(設定がある場合のみ)

鳥取県米ビジョン、鳥取県農業生産1千億円達成プラン

2.測定指標

測定指標なし

3.目標を実現するための主要事業・主要制度

番号主要事業・主要制度事業概要・スケジュール
1現在(いま)と未来を担う良食味品種のブランド化を目指す研究 (予算額(事業費)2715千円)1 「きぬむすめ」の健全な根域環境を維持する土壌管理基準の作成により、低食味地域の品質、食味改善をはかる。 2 「鳥系93号」の品質、食味、収量を重視した生産技術の確立をはかる。

4.評価

■最終評価(年度末時点)

進捗評価
○(予定どおり) 
達成度の評価
8
評価理由
「きぬむすめ」について、食味低下の一因として考えられる、土壌の実態について把握でき、食味向上対策につながる技術について方向性が得られた。「星空舞」について、県内平坦部で、栽培試験から外観品質と食味に優れることが実証された。 

H30年度の取組成果
(1)「きぬむすめ」の食味の高位平準化に向けた技術開発のための試験、調査を実施した。 ・場内および現地ほ場において、穂肥窒素施用法の改善、含鉄資材施用によるごま葉枯病対策による食味向上試験を実施した。 ・生産者、普及所と連携を取りながら、ほ場を選定を行い、調査を完了することができた。 ・穂肥窒素施用法の改善試験については、2回目の穂肥の窒素量を削減すれば、食味が向上することを確認できた。 ・含鉄資材試験については、施用により水稲の根活性の増加したほ場も確認でき、秋落ち田対策に繋がることを確認できた。また、近年、発生が増加傾向にあるごま葉枯病の軽減効果も確認できた。 ・11月に開催された作柄検討会で含鉄資材の効果について普及員、JA営農指導員に調査結果を紹介した。
(2)「星空舞」について、県内27ほ場、5.1haでの栽培試験を実施した。 ・現地で広く用いられている緩効性肥料による栽培体系について試験を実施した。 ・品種特性どおり、成熟期はコシヒカリときぬむすめの中間で、耐倒伏性が改善され、栽培者の評価が上々であった。 ・高温年であったにもかかわらず、米の検査で、1等米比率が86%となり、他の早生品種よりも圧倒的に高い数値であった。 ・食味分析から、旨味があり濃厚な味わいであること、飯米は硬さと粘りが両方ともコシヒカリより強く、粒立ちがありもちもちとした食感であることが判明した。 ・緩効性肥料体系では、コシヒカリと同様の資材を用い、窒素当たり施肥量6.4kg/10aとすることにより、一定水準の収量性と品質、食味となることが認められた。
 
 
 
 
 
 
 
 
課題今後の取組
(1)「きぬむすめ」の食味については、穂肥窒素施用法により食味を向上させることが可能であることを試験課題の調査結果から把握することができた。また、 ・残された課題としては、含鉄資材による根圏環境の改善については、結果が判然としないほ場もみられたため、継続的な土壌分析結果の解析を行う必要がある。・2019年度も、2018年度と同一ほ場で継続調査を行い、調査データの蓄積を行う予定である。
(2)「星空舞」の栽培適用地域について、中山間地域も視野に入れて現地試験を実施する。 ・有機質肥料による栽培体系及び大豆等転作作物の跡作での栽培について要望が高い。・2019年度には、おおむね標高150m以上の地域、有機質肥料体系、大豆跡での栽培を試験し、栽培面積拡大を目指す。

※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。



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