消費者ニーズに応じた農産物づくりや農業者による加工・販売を支援し儲かる農業を実現 1 多様な担い手の活躍を支援(新規就農者等担い手の育成、女性農業者の経営参画や労働改善の推進) 2 新品種・新技術を活用した産地づくり 3 6次産業化など経営の発展を支援
令和元年度の取組 | 成果 |
【飼料用米の収量確保】
・JAの指導会技術資料に穂肥の適正施用徹底を記載するようすすめるとともに、JA営農指導員に対して指導会時での口頭周知を依頼した。
・管内の飼料用米生産者約100名に対し、適正管理を促す資料を作成、配布した(3回)。
・収量の低い生産者、生産組織 3経営体に対し、適宜、栽培管理について重点指導をおこなった。
・地域再生協議会と連携して出穂後の肥料施用(実肥)の施用を推進した。
〜9月以降の取り組み〜
・飼料用米生産者の単収および栽培管理日誌を収集し、管理状況と収量の関係性について調査、解析をおこなった(1月)。
・飼料用米栽培研修会において来年度作の収量向上にむけた栽培管理の徹底を啓発した(2月)。
・重点指導対象生産組織に対してR1作反省会を開き、R1作の栽培管理上の問題点を説明するとともに収量向上にむけた改善策を提示した(2月)。 | ・収量向上対策として啓発をすすめた実肥の実施率は31%であった。実肥を実施した生産者の60%が基準単収をクリアした。
・昨年度と比較して管内の基準単収達成率は低下した(H30) 47%⇒(R1)43% が、平均単収は昨年よりも増加した(H30)478kg/10a⇒(R1)508kg/10a。
・重点指導生産組織について栽培管理の改善(除草対策、中干し等水管理の徹底)がみられた。 |
【梨新品種(新甘泉)の栽培面積】
・新甘泉の品質向上のための現地実証試験(1か所)、ジョイント栽培研修会( 6 回)や個別の巡回指導を行った。
・アンケート調査結果等も活用し、ジョイント栽培に関心がある生産者には植栽設計図案を提示するなど個別に導入推進の働きかけを行った。
・生産部に対して産地維持に係る取り組み実施を働かけるとともに、「やらいや果樹園」事業の推進を行った。 | ・ジョイント栽培に取組む生産者の着果や出荷が始まり、栽培管理の省力性や出荷成績や品質について概ね好評の評価を得た。
・2戸が事業申請済みでR3秋に大苗を定植予定、また、R4秋に大苗定植となる候補者が1戸確保できた。
・やらいや果樹園事業規定が生産部として作成され、ジョイント栽培を新規に行う2園地が登録園された。また、「琴浦梨を考える会」が立ち上がり、産地維持に係る取り組み検討を開始した。 |
【ブドウ連棟ハウスの補強技術開発】
・補強・補修対策及び雪害対策の研修会を行った(10月)。
・シャインマスカットへ改植中の若手生産者へ補強事業を働きかけた(11月)。 |
・補強技術の話は前年度の研修会(H31年2月)、R1年度の指導会(6月)に説明していた関係か、参加者は5名と少なかった。
・1名がR2年度事業要望をすることになった。 |
【ストックの年内出荷65%に対する誤差】
・JA、生産部と播種日別の花芽分化調査を行い(9月4回、10月7回)、分化状況は直ちに生産者へ情報提供を行い、時期に応じた適切な開花調節を実施するように指導した。
・1か月予報等を用いて花芽分化予想を行い、事前に開花調節指導を行った(2回)。
・役員会で開花調節検討会を実施し(4回)、11月集中出荷と12月以降の開花遅れについて協議した。
・花芽分化予測と出荷予測の精度を高めるため、6圃場において温度、日照データ、花芽分化日、花穂径の推移、出荷日のデータ蓄積を行なった。 | ・花芽分化情報を週2回以上発信することで、花芽分化・開花予測に対する意識が高まり、開花調節技術への認識が深まった。LED-FR電照を導入した圃場では、積極的にEOD電照が行なわれた。
・開発中の出荷予測システムに生産部で試行的に取り組むことになった。 |
【「筑波の香」の10a当たりの出荷玉数】
・普及所も参画した指導部会で指導会資料を検討し、温度管理、灌水管理、つる管理、交配方法、病害虫対策等の指導会を行い(2回)、それ以外にも個別の巡回指導を行った。
・本年度の「筑波の香」の高温時品質保持対策の暫定的な基準を設定し、ハウスは交配開始42日以降経過したハウスの天上に遮光資材(遮光率50%前後)を被覆可、トンネル(1重被覆)は交配終了後35日を経過したトンネルに簡易遮光資材を散布可とする情報を提供した。
・「筑波の香」の4月中旬定植のハウスとトンネルの各2ほ場において照度と温度のモニター、果実品質の聞き取り調査を行った。 | ・「筑波の香」の出荷玉数は、目標には届かなかったものの、昨年に比べ玉数が増加し、品質的にも大きな問題は無かった。
・「筑波の香」の高温時品質保持対策の暫定的な基準により遮光を行った結果、4月中旬定植のハウス栽培及びトンネル栽培において、高温障害である「うるみ果」の発生は少なかった。 |
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課題 | 今後の取組 |
【飼料用米の収量確保】
・飼料用米基準収量未達成(低収)者に対する収量向上支援
・飼料用米生産者に対する適期管理の啓発、推進 | ・基準単収未達成かつ作付面積が多い生産者に対し、巡回や指導会による栽培管理の重点指導をおこなう。
・地域再生協議会と連携し、JA現地指導会等の機会をとらえて積極施肥等の励行など収量向上対策の周知、徹底を図る。 |
【梨新品種(新甘泉)の栽培面積】
・琴浦梨産地の将来ビジョンの策定支援と振興策の推進支援
・新甘泉の推進と生産安定支援 | ・生産部・JA・町と連携しながら、産地の将来構想や産地づくりに関する取組を検討し、具体的な動きにつながるよう支援する。
・新甘泉の品種特性に合わせた栽培管理技術の普及とジョイント仕立ての取り組み者の掘起こしと普及を行う。 |
【ブドウ連棟ハウスの補強技術開発】
・ハウスの補強・補修技術の普及
・北条ぶどう生産部の産地維持に向けた振興策作成を働きかけ |
・生産部の指導会等で呼びかけを継続する。
・生産部・JA・町と連携しながら、生産部今後の産地維持に向けた取り組みが具体的な動きにつながるよう働きかけを継続する。 |
【ストックの年内出荷65%に対する誤差】
・開花予測技術の向上
・出荷予測システムの導入支援 | ・想定よりも出荷のばらつきが大きかったため、JAと連携し、花芽分化情報の精度向上を図る。
・出荷予測システムの導入に向けた基礎データ収集と運用支援を行う。 |
【「筑波の香」の10a当たりの出荷玉数】
・「筑波の香」の目標以上の出荷玉数の確保。
・ハウス栽培の遮光時期の前進化。 | ・指導会、電子メールによる、さらなる温度管理、灌水管理、つる管理、交配方法、病害虫対策の徹底。
・ハウス栽培の遮光時期の前進化の検討。 |