農林水産部 水産振興局 栽培漁業センターの工程表
基本的事項
所管組織、所管責任者
所属名 栽培漁業センター 所属長名 氏良介 電話番号 0858-34-3321
組織ミッション
「食のみやこ鳥取県」の魅力ある水産物の創出と持続的生産技術の提供(つくり育てる漁業の推進、資源管理型漁業の推進、収益性の高い漁業の導入、内水面漁業の推進、漁場環境の監視と修復)
1.政策内容と目標
(1)政策内容
D収益性の高い漁業(高級魚・6次産業化等)の創出と普及
(2)今年度の目標
未利用海藻(アカモク・ホンダワラ・フサイワズタ・ハバノリ等)の増養殖技術の開発と6次産業化支援
環境に適した漁法(延縄等)の開発
(参考)該当する長期的目標
政策項目 | 元気づくり総合戦略 | 将来ビジョン | 環境イニシアティブプラン | アクションプラン(教育振興基本計画) | その他 |
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2.測定指標
指標1
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 50d(H30年間漁獲量) | 50d | 50d | | 50d前後(資源変動要因の解明と安定生産に向けた資源管理手法の構築) |
時点 | H30年4月 | | | | − |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
| | これまで発掘した未利用海藻のうちアカモクは最も需要が高いため。 |
指標2
指標名 | 指標の分類 |
海水温の上昇等の環境に適合した新漁法普及 | 活動指標 |
| 基準値 | 年度当初値 | 今年度目標値 | 今年度実績値 | 長期的目標値 |
数値 | 2漁種 | | | | 2魚種 |
時点 | − | | | | − |
根拠となる計画等 | その他計画の名称 | 計画指標の選定理由 |
| | 収益性を考慮した漁法・漁場(カレイ類延縄等)の開発と、未利用海藻の6次産業化支援 |
3.目標を実現するための主要事業・主要制度
番号 | 主要事業・主要制度 | 事業概要・スケジュール |
1 | 養殖漁業研究事業 (予算額(事業費)18274千円) | 未利用海藻ほりおこし調査(H24−29年度)によって発掘したアカモク、ホンダワラ・フサイワズタ、セイヨウハバノリなどの未利用海藻について、更なる増産を促すとともに、安定的な生産に向けた海藻の生息好適環境(水温、潮の流れ等)を把握する。また、新たな未利用海藻の発掘に取組む。 |
2 | 沿岸漁業研究事業 (予算額(事業費)10541千円) | 県東部の深場漁場に分布するカレイ類のはえ縄漁法の開発を行うこと。 |
4.評価
■最終評価(年度末時点)
進捗評価 |
○(予定どおり) |
達成度の評価 |
6 |
評価理由 |
調査は予定どおり実施できているが、実際に漁業者等が活用している事例が少ないため |
令和元年度の取組 | 成果 |
【未利用海藻増産試験】
・漁業者とスポアバッグ法によるアカモクの藻場造成に取り組んだ
・潜水調査により県内の主要漁場のアカモクの資源状況の把握やアカモク資源の動向に関するデータの収集を行った。
・県内のアカモク生産量を確保するため、新たなアカモクの漁場を開拓した。
・フサイワズタについては県内企業と陸上水槽での養殖試験を開始した。
・ハバノリについては人工種苗での養殖方法を研究した。 | ・スパアバッグ法により漁場の造成に取り組んだ網代、田後地区で昨年漁期よりもアカモクの着生数が多く藻場造成効果が見られる。
・主要漁場のアカモクの資源状況について月1回程度の潜水調査を実施。漁場毎に要因は異なるが、ウニによる食害や、高波による藻体、着生基質の流出等がアカモク資源の減耗要因となっていることが分かった。
・境港地区にて新たな漁場を開拓し、来漁期から境港地区の漁業者が実際にアカモクを利用する予定。
・フサイワズタについては水温が一定に保てる陸上養殖により順調な生育を確認。
・ハバノリについては採苗したノリ網を12月沖だししたが、生育が進まず収穫には至らなかった。現在、ノリ網への採苗方法を見直し、再試験中。 |
【漁法開発】
・県東部で漁船を用船し、東部でソデイカ漁でなじみのある「樽流し」でアカガレイ等の深海性カレイ類を対象とした試験操業を実施した。
・県西部の延縄漁業者の漁船を用船し、本格的な延縄操業によりアカガレイ等の深海性カレイ類の採算性を検討した | ・今年度3回試行した深場漁場での延縄の試験操業から、アカガレイ狙いの延縄では採集数が少ないこと、小型のソウハチ、マガレイは単価が低いことから深場漁場での延縄の採算性は低いことが判断された。
・サワラ曳縄釣の際に餌としてサンマを用いるが、疑似餌で代用できないかの検証を開始した。 |
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課題 | 今後の取組 |
・県内のアカモク資源状況に関して、さらなる知見の収集が必要
・アカモクのブランド化に向け、海底湧水の存在や、水質データ等のブランド化の根拠につながるデータ収集を行う必要がある
・その他有用海藻(フサイワズタやハバノリ)の養殖技術の確立や、利用の推進、新たな有用海藻の掘り起こし等が必要 | ・アカモクについては潜水調査だけでなくドローン等も活用して、より広域的な資源状況の把握や資源管理手法に関するデータ収集に努める。また、関係機関と連携し、アカモクのブランドの立ち上げに向けたデータ収集や情報提供を行う。
・引き続き、漁協や企業の要望に応じて有用海藻の増養殖技術の確立、加工方法や販路等の有用海藻の利用促進に係る調査研究を進める。 |
・今年度の調査でアカムツが1尾ながら漁獲されたこともあり、アカムツ等に狙いを変えて検討することが必要
・疑似餌でサワラを漁獲できることは確認できたが、サンマと同等並みの漁獲とはほど遠い状態であるため、さらなる検討が必要 | ・延縄でアカムツ、アカアマダイ、マコガレイといった高級魚狙いの試験操業を実施する。
・おしどりで可能性のある疑似餌等を検討した後、漁船を用船した試験操業を行い、漁業者へ普及できる形にする。 |
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※「進捗」欄には、年度当初のスケジュールに対する3月末での進捗を「◎:予定以上」、「○予定通り」、「△やや遅れ」、「×大幅遅れ」のいずれかを記載しています。