農林水産部農業振興監園芸試験場の工程表

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基本的事項

所管組織、所管責任者

　所属名　園芸試験場　所属長名　吉田　亮　電話番号　0858-37-4211

組織目標

園芸作物の鳥取オリジナルの新品種を育成し、生産現場に提供するとともに、園芸作物の生産安定と高品質化に貢献する新技術を開発し、農業者の経営安定に貢献する。

１．政策内容と目標

（１）政策内容

園芸品目の高品質・低コスト・安定生産技術の開発

■SDGｓのゴール

02 飢餓をゼロに

（２）今年度の目標

１．ナシのジョイント栽培に適用できる良質大苗の育成技術の開発
２．スイカの生理障害回避技術の開発
３．光照射と適正水分管理の組み合わせによる切り花栽培技術の確立
４．ナガイモ腐敗症状の対策技術確立
５．白ネギ重要病害防除の低コスト化

測定指標

指標１

指標名	指標の分類
低コスト生産・経営管理技術に関する成果情報の件数	成果指標

	基準値	年度当初値	今年度目標値	今年度実績値	長期的目標値
数値		生産現場への技術情報の提供50件（累積）	55件（＋5件）	53件（＋3件）	－
時点

根拠となる計画等	その他計画の名称	計画指標の選定理由
その他計画等		新技術の開発がミッションであるため、研究成果情報数を指標に選定した。

目標を実現するための主要事業

番号	主要事業・主要制度
1	鳥取のナシ産地活性化を目指す栽培技術の確立　（予算額（事業費）6353千円）
2	野菜主要品目の生産拡大と高品質生産技術の確立　（予算額（事業費）3933千円）
3	鳥取の花きとシバ栽培を支える安定生産技術の確立　（予算額（事業費）4520千円）
4	気候・風土に適応した砂丘ラッキョウ・ナガイモの安定生産技術の確立　（予算額（事業費）5179千円）
5	白ネギを核とする弓浜砂丘地の野菜栽培技術の確立　（予算額（事業費）1600千円）
6	中山間地園芸作物の安定栽培技術の確立　（予算額（事業費）2134千円）
7	園芸作物における病害虫の防除対策　（予算額（事業費）4206千円）

２．評価

■最終評価（年度末時点）

進捗評価
△（やや遅れ）
達成度の評価
6
評価理由
一部について目標が未達成

令和3年度の取組	成果
１　ナシ「おさゴールド」のジョイント栽培に向けた、大苗育成のための肥培管理試験を実施。	使用した１年生苗が貧弱で伸びが悪く、目標である平均３．３ｍの苗長を確保できなかった。
２　スイカの生理障害回避技術の開発、実用化について検討した。	ハウス栽培における７月期の強日射による生理障害（表皮や果肉）を回避する技術として、スイカをハウス内で省力的に遮光する技術を開発し、現場提供できる成果としてとりまとめた。
３　光照射と適正水分管理の組み合わせによる切り花「ストック」の栽培技術の確立	主要な切り花品目、ストックの開花調整（人為的な開花時期の制御）と、品質向上技術について、水管理と光照射技術の指標が明らかになった。
４　ナガイモの成育中の腐敗症状の回避技術について試験を実施した。	成育中の発生要因、対策技術ともに不明なままのナガイモの腐敗症状（成育中）について、殺菌剤の効果、土壌酸性土との関連性、サツマイモにおける既存の症状との類似性が明らかとなった。
５　白ネギの重要病害について低コストで有効な防除技術について検討した。	罹病した白ネギはすき込まず抜き取って処理する必要があること（そこまでの省力化は不可）が明らかになったほか、処理薬剤の有効性についても確認できた。

課題	今後の取組
１　ナシの品種混植園における自然受粉が果実品質と収量に及ぼす影響	ナシの主要品種である「新甘泉」「秋甘泉」などの混色園における自然受粉による人工受粉作業の省力化の可能性について明らかにする。
２　ナシの重要病害である黒星病の防除効果増進法	ナシの重要病害である黒星病に対する殺菌剤の防除効果を高める技術について明らかにする。
３　秋冬ブロッコリーの生育予測モデルの開発	ブロッコリーの出荷時期を事前に予測して有利販売につなげるための生育予測法を確立する。
４　堆肥投入と盛夏期の施肥が白ネギの収量と品質に及ぼす影響	盛夏期を過ぎて出荷する白ネギを健全に夏越しさせる栽培技術を明らかにし、安定・多収につなげる（弓浜砂丘地分場）。
５　冷涼山間地における白ネギ７月どり作型のための大苗育苗法	冷涼地域での白ネギの７月どりを目指して、大苗育苗等の技術を開発・実用化する。