紙本金地著色竹梅図・紙本著色草虫図 衝立
( しほんきんじちゃくしょくちくばいず・しほんちゃくしょくそうちゅうず ついたて:shihontyakusyokutikubaizushihontyakusyokusoutyuzutuitate )
鳥取藩の御用絵師沖一峨(1796〜1861)の作品。表裏に竹梅図と草虫図とを描き分けた衝立である。
梅の幹や、紫陽花の葉には、たらしこみという琳派の技法が駆使されている。
表面の竹梅図では、下地を胡粉で盛り上げて網代垣を表現した総金地とするのに対して、裏面の草虫図は大きさに変化をつけた金の切箔を散らすなど、金箔の使い方に変化をつけている。
色彩の用い方も、表裏で変化をつけており、裏の草虫図では、土筆やナズナ、タンポポといった春の可憐な草花から牡丹や紫陽花などの大ぶりの花が咲き競い、
色彩豊かな画面になっているのに対して、表の竹梅図では、色彩の使用を梅の花と、幹にはりつく緑色の苔だけに絞っている。
たらしこみという技法ばかりでなく、モチーフの選択や図様構成にも酒井抱一の影響を強く感じさせ、一峨の琳派学習の成果のひとつとみなせる。
多作な沖一峨の作品の中でも画面の規模が大きく、質的にも優れる代表作品である。
文化財の種別 |
有形文化財
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区分 |
指定
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指定種別 |
県指定保護文化財
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分類 |
県指定の絵画
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所在地 |
鳥取市東町(鳥取県立博物館) |
指定年月日 |
平成23年3月22日 |
所有者等 |
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参考文献 |
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参考リンク |
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問合せ先 |
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備考 |
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