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智頭の林業関係資料


 ( ちずのりんぎょうかんけいしりょう:chizu no ringyou kankei siryou )

智頭の林業関係資料 智頭林業資料室(県史編さん室提供)の写真
智頭の林業関係資料 機関車とトロッコ(県史編さん室提供)の写真
智頭の林業関係資料 智頭林業資料室(県史編さん室提供)の写真




 智頭の林業は、江戸時代に鳥取藩の管理のもと、災害対策と産業振興として杉の植林が盛んに進められたことに始まり、明治・大正時代から戦後にかけて造林が続けられ、当地の主要産業として重要な役割を果たしてきた。
 智頭の林業関係資料は、この地域における近現代の林業の変遷とその作業工程を体系的に示す資料群213点で、旧山形小学校校舎を活用した智頭林業資料展示室等でまとまって保管されている。
 資料は、林業用具と林業と並行して行われてきた自然栽培(黄連栽培)の用具から成る。前者の林業用具173点は、成長した樹木を伐る主伐、造材した樹木の集材・搬出、植林・育林に関する地ごしらえ・植え付け・下刈り・除伐・間伐・枝打ち、板等への加工をする製材等に分けられる。それぞれの作業工程に用いた各種用具がよくそろって林業の実態がよく分かるとともに、木材の運搬手段としたイカダや森林鉄道関係資料など、近現代における林業形態の変遷も示している。後者の黄連栽培道具40点は、育成中の杉林の地面を使った黄連栽培の採集から運搬、調整、出荷等に用いた用具群で、木を伐る・育てるだけではない複合的な生産活動の実態や歴史を知る資料として価値が高い。
 以上、智頭という地域で営まれてきた林業の歴史的・時代的・地域的特色を良く示す、重要な資料群である。

文化財の種別 民俗文化財
区分 指定
指定種別 県指定有形民俗文化財
分類 県指定の民俗資料
所在地 八頭郡智頭町郷原238 旧山形小学校 ほか
指定年月日

平成31年3月15日

所有者等

智頭町山形地区振興協議会、個人

参考文献

智頭町誌編さん委員会『智頭町誌』 2000
樫村賢二「鳥取県智頭町の黄連採集加工用具について(その一)」『民具マンスリー』第49巻11号 神奈川大学日本常民文化研究所 2017
樫村賢二「鳥取県智頭町の黄連採集加工用具について(その二)」『民具マンスリー』第50巻10号 神奈川大学日本常民文化研究所
山形地区振興協議会『ふるさとに学ぶ 林業副読本』 2016

参考リンク
問合せ先

智頭町教育委員会 tel:0858-75-3112

備考


アクセス方法

智頭急行、JR因美線 「智頭駅」下車、智頭駅前から「すぎっこバス」に乗車(約12分)「山形小学校前」下車すぐ

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公開状況

智頭林業資料展示室で一部公開 (平日8:30〜17:15 土・日・祝 休み)