赤波川渓谷のおう穴群
( あがなみがわけいこくのおうけつぐん:aganamigawakeikoku no ouketsugun )
赤波川は鳥取市用瀬町鷹狩で千代川に注ぐ流域15.3kmの小河川で、この中流部が赤波川渓谷と呼ばれている。赤波川渓谷では、約1,200mにわたって、河床の花こう岩岩盤上に穿たれた浸食溝やおう穴など様々な花こう岩の浸食地形が見られる。
おう穴でもっとも典型的な形態は「甌穴型」で、水流とともに流れる礫が、岩盤の窪み等に引っ掛かり、そこでの回転運動による集中的研磨で穴をあけたものである。いったん形成されたおう穴の縦半分が浸食されると、「釜孔型」というおう穴の縦断形が残される。これは徳利のように口がせまく内部はより広いというおう穴特有の形態が直接観察でき、あまり例がなく貴重な浸食地形といえる。
赤波川渓谷のおう穴群は比較的短い距離の間に集中して形成されており、その形態も様々で、花こう岩の浸食状況や浸食過程を知るうえで貴重な自然であり、県指定の文化財(天然記念物)に相応しいものである。
文化財の種別 |
記念物
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区分 |
指定
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指定種別 |
県指定天然記念物
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分類 |
県指定の地質鉱物
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所在地 |
鳥取市用瀬町赤波 |
指定年月日 |
平成25年9月20日 |
所有者等 |
所有者:国土交通省 管理者:鳥取県 |
参考文献 |
広田昌昭・平尾和幸(1994)平成6年度 用瀬町赤波川おう穴群調査報告書.用瀬町教育委員会 |
参考リンク |
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問合せ先 |
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備考 |
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