江戸時代には代々大庄屋を勤めた西尾家の旧宅。広大な屋敷地の中央には、主屋と、茶室のある離れを斜めに重ねて、その前に池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)を配する(注)。
主屋は当地方に伝統的な間取りを伝え、庭に面した座敷には、落ち着いた上質な座敷飾りを備える。茶室付きの離れは池田家から拝領したと伝わり、ツガの良材を用いた「栂(つが)の間」では火灯窓(かとうまど)をあしらい、華やかな意匠をみせる。
敷地前面には、仕切門及び塀で庭園を区切り、八坂山を借景とした豊かな庭園空間を演出する。敷地背面には海鼠壁(なまこかべ)と赤瓦の屋根が特徴の土蔵が連続して並ぶ。
敷地の正面には石垣と長屋門を配し、風格ある旧家の屋敷構えを引き立てている。
このように、有隣荘は質の高い住宅建築だけでなく屋敷構えが良好に残されており、国の文化財登録基準「国土の景観に寄与するもの」として価値が認められた。
文化財の種別 |
有形文化財
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区分 |
登録
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指定種別 |
国登録有形文化財
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分類 |
国登録の建造物
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所在地 |
鳥取市国安 |
指定年月日 |
平成25年3月29日 |
所有者等 |
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参考文献 |
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参考リンク |
有隣荘 公式HP
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問合せ先 |
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備考 |
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