五臓圓ビル
( ごぞうえんびる:gozouen biru )
昭和6年に建てられた五臓圓ビルは、智頭街道と通称二階町通りの交差点に位置し、市内に現存する最古の鉄筋コンクリート造建築である。
昭和4年に着工した旧県立図書館に影響され、市内で4番目の鉄筋コンクリート造建築として建てられた。施工は旧県立図書館と同じ大阪の新〈アタラシ〉工務所であるが、設計者は不詳である。
当建築は3階建てで、地下室は倉庫、1、2階は店舗及び住居とする。3階は従業員宿舎として設計されたが、竣工後約半年で増築し、喫茶店およびレストランとして、営業を開始した。昭和18年の鳥取大震災では建物に影響を受けなかったが、昭和27年の鳥取大火では内部を全焼した。その後補強を行い、2,3階の用途を変えて利用していたが、近年は利用されていなかった。
建物の北角を1/4円弧とし、外壁の仕上げには当時流行したスクラッチタイルを張る。当初は1階と屋上に水平の蛇腹を施していたが、近年、劣化に伴い急遽外装の修理を行った際に、上部の蛇腹は失われた。
当建築は、市内現存最古の鉄筋コンクリート造建築であるだけでなく、鳥取大火で焼け落ちた町に残る五臓圓ビルの姿は市民の記憶に深く残っており、国土の歴史的景観に寄与しているとして、評価された。
文化財の種別 |
有形文化財
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区分 |
登録
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指定種別 |
国登録有形文化財
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分類 |
国登録の建造物
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所在地 |
鳥取市鳥取市二階町 |
指定年月日 |
平成22年2月3日 |
所有者等 |
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参考文献 |
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参考リンク |
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問合せ先 |
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備考 |
登録番号 31−0156 |