高田氏庭園
( たかたしていえん:takatashiteien )
高田氏庭園は、天保年間より醤油業を営み、明治以降は代々酒造業を営む町屋に伴う庭園である。
庭園は敷地の中央部、母屋と蔵の間にあり、北側は明治期に増設された茶室を中心とする内露地で、
待合は蔵の板壁を利用した付庇の簡素なものである。
南側は母屋座敷に面した庭園で、座敷からみて正面奥にはやや低い築山と立石(宇野石)が配されている。
庭園の南側は母屋建築時に同時に営まれたものと思われるが、茶室の新設に伴って外露地として改修された可能性も考えられる。
座敷に近い近景は石灯籠・縁先手水鉢・飛石が主たる景観構成となっており、京都の町家の座敷庭と共通する意匠を見せている。
園路には、やや小振りな丸石と大振りな自然石の踏み分け石、伽藍石など変化に富んだ飛石が用いられている。
高田氏庭園は、近世町屋の庭園と主屋のあり方を窺える点において希少であるとともに、これを継承して茶室と露地庭を新たに付加した近代庭園としても貴重である。
文化財の種別 |
記念物
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区分 |
指定
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指定種別 |
県指定名勝
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分類 |
県指定の庭園
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所在地 |
倉吉市西仲町 |
指定年月日 |
平成22年9月17日 |
所有者等 |
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参考文献 |
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参考リンク |
倉吉市の文化財紹介ページ
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問合せ先 |
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備考 |
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