大山町所子伝統的建造物群保存地区
( だいせんちょうところごでんとうてきけんぞうぶつぐんほぞんちく:daisenchoutokorogodentoutekikenzoubutugunhozontiku )
所子(ところご)は中世には京都の賀茂御祖神社(下鴨神社)の社領であったと伝え、近世に鳥取藩となる。集落の中心には大山への参詣道である坊領道(ぼうりょうみち)が通り、主に、南東のカミ、北西のシモと呼ばれる2つの家屋群からなる。集落内の住宅は基本的に坊領道に沿って敷地を構え、主屋の棟は道に並行し、門や厩舎などを敷地前面に建てて入り口とする特徴のある景観を形成する。
主屋の多くは切妻造で平屋、または建ちの低いつし二階建とする。屋根には赤茶色の石州瓦又は近隣で生産されていた黒色の真子瓦(しんじがわら)が用いられ、棟には石棟を置く。いずれの主屋も、道に面した大山側(南側)に接客空間を配置するのが特徴である。
そのほか、地区内には大山から日本海へ流れる阿弥陀川から引いた水路が流れ、集落の端には六地蔵やカミ、シモの墓地のほか、家屋群の周辺には圃場整備がされていない水田が広がる。
当地区は重要文化財門脇家住宅をはじめとして近世から昭和初期にかけて建築された伯耆地方の伝統的な建築様式を良く残す大規模な主屋や附属屋等からなる農家が群として残っている。また、集落内を流れる水路や田畑などと一体となって伝統的な農村景観を形成し、歴史的風致を良く残している点で我が国にとって価値が高い。
なお、今回選定された地区は、大山町が地区決定(平成25年7月5日告示)した「大山町所子伝統的建造物群保存地区」の全域、約25.8ヘクタールである。
文化財の種別 |
伝統的建造物群
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区分 |
選定
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指定種別 |
重要伝統的建造物群保存地区
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分類 |
国選定の建造物群
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所在地 |
西伯郡大山町鳥取県大山町所子字大神祇、字北垣、字下前田、字前田、字山之神、字神田、字三反田、字片吹、字場正免及び字垣ノ内の全域並びに字甲原、字更田、字宮側、字道ノ下、字向田、字観音堂、字徳田、字掛田、字樋之口、字下河原及び字新宮の各一部 |
指定年月日 |
平成25年12月27日 |
所有者等 |
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参考文献 |
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参考リンク |
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問合せ先 |
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備考 |
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