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銅鰐口 伯州瀧山寺銘


 ( どうわにぐち はくしゅうたきさんじめい:do-waniguchi hakusyu takisan-ji mei )

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 鳥取県立博物館が所有する銅製鰐口で、第1面の銘帯右に「伯州瀧山寺金口願主僧慶意敬白」、左に「正平十二年丁酉八月日願主沙弥西信」と陰刻する(正平12年は西暦1357年、「正平」は室町時代の南朝元号)。
 「瀧山寺」の寺名を有する寺院は現存しない。しかし、その銘を刻す資料がすでに県指定保護文化財となっている擬宝珠にあり、それは関金町関金宿字天神原地内の道路工事中に発見された。所蔵する地蔵院は大滝山の山号を有し、建久3(1192)年に造立されたとされる丈六の木造地蔵菩薩半跏像(はんかぞう)(重要文化財)が安置されている。「瀧山寺」と地蔵院を直接結びつける史料は確認されていないが、地蔵像などの仏像や擬宝珠の存在、断片的な記録などから「瀧山寺」は中世に隆盛した山林寺院であり、地蔵院の前身寺院と考えられる。
 「瀧山寺鰐口」は現在のところ、これまで知られている県内の鰐口のなかで最も古く、最大の面径を有する。さらに、鋳上がりもよく、仕上げの加工も丁寧であり、かなり高い鋳造技術で製作された優品である。そして、紀年銘が刻まれており、鰐口研究の基準的な資料と言える。さらに、大山や三徳山をはじめとする県内の山林寺院研究や中世史の研究を進める上で、重要な1次資料として高い価値を有している。

文化財の種別 有形文化財
区分 指定
指定種別 県指定保護文化財
分類 県指定の工芸品
所在地 鳥取市東町2丁目124番地
指定年月日

平成29年4月11日

所有者等

鳥取県立博物館

参考文献

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備考

員数:1点


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