県政一般・報道提供資料

水素サプライチェーンWGの韓国江原特別自治道現地調査報告

2025年12月25日提供 資料提供


提供機関

提供課等:商工労働部産業未来創造課   担当/係名:新産業創造担当 
電話番号:0857-26-7564  FAX番号:0857-26-8117

内容

県内企業等約30社で構成する「水素サプライチェーンWG(以下、「WG」)」が、同WGとしては初となる海外調査として、12月16日から17日にかけて韓国江原特別自治道を訪問し、現地の水素関連産業の取組の調査、道庁や道内支援機関、水素関連企業との情報交換を行いました。
併せて、両地域の水素産業に関する今後の結びつきを強めていくため、定期的な交流を行っていくことについて合意しました。

参加者(敬称略)

企業名・役職
氏名(ふりがな)
(株)日本マイクロシステム 代表取締役高島 主男(たかしま かずお)
(有)DSコミュニケーションクラブ・山陰 代表取締役出澤 俊子(でざわ としこ)
鳥取ガス(株) 取締役竹中 淳(たけなか あつし)
NOK(株)鳥取事業場 製品開発課長織奥 豊(おりおく ゆたか)
地方独立行政法人鳥取県産業技術センター 機械素材研究所 上席研究員福谷 武司(ふくたに たけし)
地方独立行政法人鳥取県産業技術センター 前機械素材研究所長玉井 博康(たまい ひろやす)
鳥取県 商工労働部 経済産業振興監佐々木 徹(ささき とおる)
鳥取県 商工労働部 産業未来創造課 参事和田 淳秀(わだ あつひで)
鳥取県 商工労働部 産業未来創造課 係長和井 一馬(わい かずま)
鳥取県 輝く鳥取創造本部 観光交流局 交流推進課 国際交流員朴 恵梨(ぱく へり)
※全ての訪問先へ参加者全員が出席しています。

韓国江原特別自治道との意見交換の概要

(1)日 時 12月16日(火)16時〜17時
(2)場 所 韓国江原特別自治道 グローバル館(江陵(カンヌン)市内)
(3)相手方 ソン・チャンファングローバル本部長、シム・ウォンソブ同部未来産業局長、ハン・ソンギュ同局水素産業課長 ほか
(4)概 要
・江原特別自治道(以下、「道」)からは、水素産業の創出に向けて水素の製造・貯蔵・運搬・活用の技術の研究開発を推進していることや、政府及び自治体の補助金支援などにより水素燃料電池自動車(FCV)も道内だけで3,000台以上走っており、今後も水素ステーションの増設を進め、更なるFCVの導入拡大を計画していることが説明された。
・鳥取県からは、WGにおいて、先進事例を学ぶセミナー等を開催し、県内企業の関心を高める取り組みを進めていることを報告した。
・両道県は令和6(2024)年に交流30周年を迎えたところであり、今後、水素産業の創出に向けた定期的な情報交換や相互訪問を進めることを確認した。

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韓国江原特別自治道庁での意見交換の様子

江原テクノパーク三陟(サムチョク)訪問概要

※江原テクノパークは、道が設立した産業支援機関。

(1)日 時 12月17日(水)10時〜12時
(2)場 所 江原テクノパーク三陟(三陟市内)
(3)相手方 キム・マンジョン センター長 ほか
(4)概 要
・江原テクノパークからは、道が規制緩和の特区として水素産業の発展に取り組んでおり、実証センターの設置や産学連携により人材育成と技術開発を両面で支援していることや、水素ドローン、水素船舶の開発を進めていることが報告された。また、水素の取扱いに関する耐久性、安全性を確認するための設備を整備していることの説明があった。
・施設内の研究現場からは、水素の保管技術として注目されている「水素吸蔵合金」を活用した常温での水素保存への取組みについて、液化水素以外の効果的な保管技術として紹介された。
・WGとの間で、高圧水素試験の状況などについて活発な意見交換が行われた。

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江原テクノパーク三陟訪問の様子

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開発中の水素ドローンの模型

水素関連産業に取り組む日韓企業の情報交換会

(1)日 時 12月17日(水)13時〜14時30分

(2)場 所 江原テクノパーク三陟(三陟市内)
(3)相手方 DH2エナジー(株)、(株)ディエル、ハイリウム産業(株)、(株)パロテック、(株)スレノ、(株)スリムテック(※いずれも、道内に立地する水素産業関連企業)
(4)概 要
・韓国側企業からは、液化水素タンクの開発、水素管理システムの提供などに取り組んでいること、技術的ニーズについて情報提供があった。
・WGからは3社(NOK(株)、鳥取ガス(株)、(地独)鳥取県産業技術センター)がプレゼンテーションを行い、韓国側企業からはNOK(株)のOリングや燃料電池のシール技術、鳥取ガス(株)が進めているメタネーション(水素を活用し都市ガスの原料となるメタンガスを生成する技術)への関心が表明された。
・今後企業間で情報交換を深め、技術交流の可能性を探ることを確認した。

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情報交換会の様子

水素生産施設・水素エネルギー連携型タウンハウスエリア訪問概要

(1)日 時 12月17日(火)14時45分〜16時30分

(2)場 所 水素生産施設、水素エネルギー連携型タウンハウス(三陟市内)
(3)相手方 DH2エナジー(株) ※同エリアの管理受託企業
(4)概 要
○水素生産施設
・水素製造から貯蔵までが一連となった施設であり、併設の水素ステーションでは実際にFCVが充填可能。各セクションにおける技術や課題について説明を受けた。
○水素エネルギー連携型タウンハウス
・屋根上の太陽光発電による水電解で水素生成し、住宅内の燃料電池により電力供給を行っている。実際に居住可能であり、スポーツチームの合宿所などで利用されている。

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水素生産施設訪問の様子

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水素エネルギー連携型タウンハウス訪問の様子

その他

今回の訪問では、道内の原州(ウォンジュ)市において、医療機器関連の産業集積が進んでいる状況を調査するため、原州医療機器産業振興院もあわせて訪問した。

(1)日 時 12月16日(火)11時〜12時
(2)場 所 原州医療機器産業振興院(原州市内)
(3)相手方 ソウ・ジョンヒョク責任研究員
(4)概 要
・原州市は200社以上のメディカルデバイスカンパニーが集まる企業都市であり、その中核となる同院は、専門人材の育成や技術サポート、様々な試験環境の充実、海外マーケティングなど手厚い企業支援を行っている。
・同院は、鳥取県産業振興機構と相互技術協力協定を結んでおり、双方の地域でのビジネス交流を続けている。令和7年3月には同院が関わる医療機器ベンチャー企業が境港市に日本法人を設立したり、令和7年度も県内企業が韓国の「江原医療機器展示会」に出展するなどしており、今後も強固な関係性を以て相互に連携を深めていくことを確認した。

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原州医療機器産業振興院訪問の様子

参考資料

参考



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