卓越した技能者(現代の名工)厚生労働大臣表彰は、広く社会一般に技能尊重の気風を浸透させ、技能者の地位及び技能水準の向上を目的に、我が国の最高水準の技能者が毎年表彰されています。
このたび、令和5度の受賞者が知事へ受賞報告されます。
(1)出席者紹介
(2)受賞報告 川見 和嘉(かわみかずよし)氏
(3)知事祝辞
(4)写真撮影
【氏名】川見 和嘉 氏(かわみ かずよし)(55歳・男性)
【職種】電気めっき工 【所属・役職】(株)アサヒメッキ(鳥取市)・技術部部長
<受賞理由(本県推薦理由)>
○めっき処理の技能は卓越しており、その技能を活かして開発した工法は国内外から注目され、一部の工法は半導体部品の製造に活用されるなど技術革新に大きく貢献した。
○毒性の強い薬品に替えて、環境にやさしい薬品を使用したアルミニウムの表面処理方法「アルマイト工法」※1を開発し国内特許を取得。半導体部品の製造工程で利用されるアルミ部品などに活用されている。
○ステンレス表面の酸化皮膜の厚さをムラなくコントロールすることで様々な色に発色させることができる、量産性や耐久性の高い「ステンレス化学発色処理技法」 ※1を開発し、国内特許のほか、アメリカ、フランスなど4か国で国際特許を取得。ステンレスのデザイン性が向上し、ステンレスボトルなどで製品化されている。
○めっき講習会の講師を務め、社内外のめっき技能士の育成・指導のほか、近隣の金属・機械メーカーに対し実技指導や講演を積極的に行うなど、後進の育成にも尽力している。
※1 アルマイト工法・・・アルマイトはアルミニウムの代表的な表面処理方法で、アルミニウム陽極酸化皮膜の一般名称。陽極酸化は、対象となる材料の表面を陽極とし、主に強酸中で電解によりバルブ金属の表面を酸化させる処理
※2 ステンレス化学発色処理技法・・・ステンレス表面はクロムを主成分とした透明な酸化皮膜で覆われ、この酸化皮膜の厚さを1/100マイクロメートル単位で変化させると、光の干渉現象によりステンレス表面はシャボン玉のような美しい色彩を放つ。この光の干渉現象を利用したカラー技術