令和6年3月22日(金)から5月31日(金)までの間、鳥取県立山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館の展示水槽にて、深海に棲むダンゴムシの仲間「グソクムシ」を展示することになりました。
(展示生物の状態によっては、展示期間の変更もしくは展示を終了する場合があります)
グソクムシ
※本種は、「グソクムシ科」に属する甲殻類で、生きた魚に一時的に寄生すると考えられます。一方、名前がよく似ている「オオグソクムシ」や「ダイオウグソクムシ」は、海底の魚の死骸などを食べる海の掃除屋で「スナホリムシ科」に属しており、展示中のグソクムシとは科や種が異なります。
グソクムシの概要
学名:Aega dofleini,体長:5cm,生息場所:日本海・太平洋沿岸のやや深い水深帯(100〜400m),餌:魚類の体液,特徴:平たい体と触角の一部も平たく変形している等,鑑賞ポイント:オオグソクムシよりも小さく平べったい点。
令和6年3月17日(日)〜18日(月)に、沖合底引船「共幸丸(きょうこうまる)」[船長 田中壮一(たなかそういち)]が、兵庫県香住沖水深約210mから引き揚げた漁獲物(カレイの仲間)に付着していたところを発見し、とっとり賀露かにっこ館に持ち込まれました。種類の判別のため、本県栽培漁業センターや当館に問い合わせがあり、「グソクムシ」と判別しました。
グソクムシ科の仲間は、今回のように偶然魚に付着しているところを発見されたり、底引き網などで深い水深の海底から稀に見つかる程度で、滅多に見ることができません。