長瀬高浜(ながせたかはま)遺跡で古墳群を発見!現地説明会を開催します
2024年09月30日提供 資料提供
提供課等:地域社会振興部文化財局とっとり弥生の王国推進課
電話番号:0857-26-7932
FAX番号:0857-26-8128
その他関係所属 : とっとり弥生の王国推進課 (0857-26-7932)
(公財)鳥取県教育文化財団では、一般国道9号(北条道路)の改築に伴い、令和4年度から湯梨浜町長瀬高浜遺跡の発掘調査を行っています。
令和6年度の調査では、現在古墳時代後半(約1500年前)の調査をおこなっており、古墳群と埋葬施設である箱式石棺4基を発見しました。
ついては、下記のとおり一般の方を対象に現地説明会を開催します。
記
現地説明会
(1)日時 10月5日(土)
午前の部 午前10時30分から午前11時30分まで
午後の部 午後1時30分から午後2時30分まで
※小雨決行。荒天中止の場合は当日の午前9時に(公財)鳥取県教育文化財団調査室ホームページとフェイスブックでお知らせします。
〔ホームページ http://kyo-bun.sakura.ne.jp/chosasitsu.html フェイスブック https://www.facebook.com/chosasitsu/〕
(2)場所 長瀬高浜遺跡現地(東伯郡湯梨浜町はわい長瀬)
(3)参加方法 申込不要
(4)駐車場 約70台 ※駐車台数が限られますので、なるべく乗り合わせのうえお越しください。
(5)問合せ先 (公財)鳥取県教育文化財団調査室
(前日まで)電話0858-35-5335 (当日)公用携帯080-5757-9490
調査概要
(1)調査期間 令和6年5月7日〜11月下旬(予定)
(2)調査面積 3,632平方メートル
(3)遺跡概要 昭和・平成時代および令和4年度から行われた発掘調査により、砂丘の下から弥生時代の玉作工房や古墳時代初め頃の集落跡(県内最大級)、古墳時代中頃から終わり頃にかけて築かれた古墳群、奈良〜平安時代の建物跡、鎌倉〜室町時代の畠跡などが確認されている、鳥取県を代表する遺跡。集落の一角から大量に出土した埴輪は国の重要文化財。
(4)今回確認した古墳群について
※古墳、箱式石棺の規模については別紙一覧表参照
・7基の古墳を調査(4基は新規発見、3基は過去の隣接地の調査で一部が調査されていた古墳)。
・新規発見の古墳のうち、3基の古墳から計4基の埋葬施設(箱式石棺)を確認。箱式石棺はいずれも東西方向を向いており、棺内東側に2枚の板石による被葬者用の枕(石枕)を設置。
※2枚の板石をV字状に組み合わせた石枕は、鳥取県中部に特に多く分布している。
・4基のすべてから人骨の一部が出土。
※人骨は残存状態が悪く、性別・年齢・身長等は不明。調査を終えて取り上げており、説明会当日現地では見学できません。
・107号墳の石棺の蓋石には赤い顔料が塗られていた。
※これまでに調査された長瀬高浜古墳群の箱式石棺(約70基)のうち、赤い顔料が塗られていた例は2割に満たない。
・各古墳の年代は、5世紀後半〜6世紀前半頃と推測される。
調査成果のまとめ
・新たな古墳の発見により、遺跡の北東端にあたる今回の調査地付近に、古墳が密集して分布していることが明らかとなりました。
・蓋石や石枕を含め、箱式石棺が良好な保存状態で見つかったことにより、長瀬高浜古墳群における箱式石棺の構造を詳しく分析するための材料が得られました。特に、大振りの蓋石に赤い顔料が塗られていた107号墳には、特別な立場の人物が葬られていた可能性が考えられます。
別添資料