教育関係・報道提供資料

山村に伝わる民具―「曲げる・編む」民俗技術調査の成果報告―(県立博物館歴史民俗常設展示室「歴史の窓」コーナーの展示替え)

2010年12月27日提供 資料提供


提供機関

提供課等:教育委員会(事務局)博物館   担当/係名:人文担当 
電話番号:0857-26-8044

内容

山村に伝わる民具―「曲げる・編む」民俗技術調査の成果報告―(県立博物館歴史民俗常設展示室「歴史の窓」コーナーの展示替え)

趣旨

当館では、平成21年度の「鳥取県の歴史民俗事象調査事業」として、「樹木の枝や根、植物のつるや皮を編んで製作する民具」を調査しました。この調査では、まず、県下における同民具の所在状況を把握するアンケート調査を行い、次に、現行の民具製作技術を実地調査しました。今回の展示では、実地調査で収集した民具を展示して、その素材や加工過程を紹介するものです。ついては、本展示を取材いただき広くご紹介いただくようお願いします。

主な展示資料

(1)オイコ(南部町久蔵)モロの木、ヒノキやハゼの木の枝を骨として、藁の小縄で編んだ背負い籠。大きな物はマヤゴエを運搬したり、畑の野菜を収穫して負い、小振りの籠は泥や石を負う、農家にとって必需品であった。材料の枝を曲げて留めるのに、フジの皮を使用している。

(2)ガマコシズ(智頭町芦津)、フクロセゴ(日野町中菅)農作業時に腰にさげる小物入れ(かご)と背中に背負うふくろ(かご)。ガマの茎で編む民具は、三朝町(鳥取県)、真庭市(岡山県)などにも伝わる。かつては、ヒルカワ(シナノキの樹皮)でなったひもで編んでいた。


(3)ナタコシズ(智頭町中原)腰にさげる鉈のさや。ツヅラ(ツヅラフジ)で編む。山村ならではの道具。
(4)ワタタソウケ(若桜町若桜)トチの灰汁抜きなどに使用するかご。ワタタ(マタタビの方言)を細く平たく割いて編む。一部にヒビ(イヌガヤ)の幹、ツヅラを用いる。マタタビ製のかごは青谷上寺地遺跡で出土例があり、現在では福島、石川県など、内陸から日本海側にかけての豪雪地帯に伝承されている。

展示期間

平成23年1月4日(火)〜平成23年2月20日(日)

展示場所

県立博物館歴史民俗常設展示室「歴史の窓」コーナー

問い合わせ先

県立博物館学芸課
人文担当 福代宏 電話0857−26−8044

次回展示テーマ(予定)

(1)テーマ 新指定文化財速報展
(2)会期 平成23年2月22日(火)〜平成23年3月27日(日)
(3)担当 鳥取県教育委員会事務局文化財課

報道機関に提供した資料(PDFファイル)

sansonnitutawarumingu.pdf
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最後に本ページの担当課
   鳥取県教育委員会事務局教育総務課
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