【5月21日解禁】国重要伝統的建造物群保存地区の新規選定
2021年05月14日提供 資料提供
提供課等:地域づくり推進部文化財局文化財課
担当/係名:文化財保護担当
電話番号:0857-26-7525
令和3年5月21日(金)に開催される国の文化審議会(文部科学大臣の諮問機関、会長佐藤信(さとうまこと)大学共同利用機関法人人間文化研究機構理事)において、国重要伝統的建造物群保存地区の新規選定に係る答申が行われる予定です。
記
文化財の名称
若桜町若桜伝統的建造物群保存地区
文化財の特徴
若桜は16世紀末から17世紀初頭にかけて整備された若桜鬼ヶ城(おにがじょう)の城下町を基礎に、交通の要所として江戸時代には宿場町として栄え、近代以降も若桜と姫路を結ぶ交通の要所として幹線道路が整備された。明治18年には、町の大部分が焼失する大火に見舞われたが、その直後に住民組織により防災対策を盛り込んだ町中心部の復興計画が議決された。これにより、本通り(旧若桜街道)の直線化や、本通りに沿って庇(ひさし)と用水を設けること、敷地背面の道には住居を建てないこと、建物の屋根の茅葺(かやぶき)を禁止すること等が定められ、現在もみられる若桜の町並みが整えられた。
保存地区は、大火後に整備された本通り沿いを主とした範囲とする。本通りに面して大火直後から昭和30年頃までに建てられた伝統的な町家が建ち、敷地背面には土蔵が建ち並ぶ。また北側には寺院が配置される。本通り両側と南側背面には、八東川から取水した「カワ」と呼ばれる水路が西へ流れ、カワから水を取り込むための「イトバ」と呼ばれる水汲み場や、「ホリ」と呼ばれる貯水槽もみられる。住宅の主屋は主に二階建の切妻造平入(きりつまづくりひらいり)の瓦葺(かわらぶき)又は鉄板葺(てっぱんぶき)とし、正面には「カリヤ」と呼ばれる庇をつける。かつてはカリヤが連続し、積雪時にはアーケードとしての役割を果たしていた。
以上のように、若桜町若桜伝統的建造物群保存地区は、大火を経て復興した山陰地方山間部の商家町として歴史的な風致を良く伝えている。
鳥取県の伝統的建造物群保存地区の数
国の重要伝統的建造物群保存地区3件(今回選定分含む)
県の伝統的建造物群保存地区1件