教育関係・報道提供資料

県内文化財建造物の国新規登録について

2011年03月14日提供 資料提供


提供機関

提供課等:教育委員会(事務局)文化財課   担当/係名:文化財係 
電話番号:0857-26-7525

内容

平成23年3月18日(金)に国の文化審議会(会長 西原鈴子)において、国登録有形文化財として下記の文化財の登録に係る答申が行われます。

1 新規登録が答申される県内の文化財建造物

・飛龍閣(倉吉市)1件
・矢田貝家住宅 (伯耆町)主屋、離れ、茶室、腰掛待合、土蔵、長屋門、庭門、中門 8件
計 2所9件 

2 文化財の特徴等

・飛龍閣は明治に行われた皇太子行啓(後の大正天皇)の宿泊所として、地元大工山田市平によって建てられた。
 屋内には、御座所(ござしょ)のほか、寝殿、浴室、化粧室などが設けられた。現在は一部改修し、市有の集会所として使用されている。
 同目的で建てられた仁風閣(重要文化財・鳥取市)が洋風であるのに対し、飛龍閣は和風建築で、洗練された意匠をもつ。

・矢田貝家住宅は地主経営や醸造業を営んだ矢田貝家の住宅で、日野川右岸に位置する。昭和初期に宅地を拡大して庭園や付属屋を建設し、現在の屋敷構えが作られた。近年は主屋を蕎麦屋として活用している。東面して立つ主屋はつし2階建(背の低い2階建)で、内部を土間と床上部に分け、二列六室とする。棟札から建築年代が明らかで、当地方の伝統的な民家形式をよく伝える。主屋の南に接続する離れは、中廊下を挟んで座敷と茶室の二室からなり、前面に土庇をかける。茶室は解放的で、瀟洒な接客空間をつくる。観楓庵(かんぷうあん)と称される茶室は、昭和初期に建てられた。水屋を中心に設け、両側に茶室を2室並べる。床飾りに皮付材を用いるなど独特の意匠をもつ。腰掛待合は離れと待合を結ぶ露地に建ち、丸太を多用し、数寄屋風の意匠をみせる。中門は腰掛待合の正面に建ち、主庭と露地空間を区画する。丸太垂木や扉には網代を張り、数寄屋風の意匠とする。土蔵は敷地背面に建ち、二面に庇を設けて室内化する。腰高に下見板を張り、軒まで漆喰で塗り込めとする大型土蔵である。長屋門は主屋正面に建ち、敷地正面に格式ある構えを見せる。昭和初期に敷地内から現在地に移築した。庭門は、左右に下見板張りの塀をのばし、主庭と前庭とを分ける。
 以上のように、近世末期の当地方の伝統的な主屋を中心としながら、昭和初期に建築された一連の付属屋が残り、近代の風情豊かな屋敷構えを伝えている。

3 今回、国で答申が行われる建造物の登録数

今回の新規登録194件、累計8,525

4 鳥取県の状況

この度の登録後の件数は151件、うち建造物は154件

報道機関に提供した資料(PDFファイル)

70th Registered Tangible Cultural Properties.pdfsyoyuusyakomennto.pdf
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