青谷上寺地遺跡出土品の重要文化財指定の答申について
2019年03月11日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)文化財課
担当/係名:歴史遺産室
電話番号:0857-26-7934
国の文化審議会(文部科学大臣の諮問機関、会長:佐藤信(さとう まこと)・大学共同利用機関法人人間文化研究機構理事)は、平成31年3月18日(月)に開催される同審議会文化財分科会の審議・議決を経て、青谷上寺地遺跡出土品(鳥取県所蔵)の重要文化財への新指定について、文部科学大臣に答申する予定です。
ついては、下記のとおり事前レクを開催します。
※報道の取扱いは、文部科学省の依頼により平成31年3月18日(月)の文化審議会終了後(17時めど)の解禁でお願いします。文化審議会が終了(答申)次第、別途連絡します。
記
日時
平成31年3月12日(火)午後2時から
※同日、文化庁による文部科学省記者クラブ向けのレクが行われます。時間:午後2時から 場所:文部科学省
場所
鳥取市青谷町総合支所(1階)第2・3会議室(鳥取市青谷町青谷667)
※事前レク終了後、埋蔵文化財センター青谷調査室の「収蔵展示室」(青谷町総合支所2階)にて、今回指定される出土品の一部について、撮影が可能です。
内容
青谷上寺地遺跡出土品の重要文化財指定について
(1)指定対象文化財の名称
鳥取県青谷上寺地遺跡出土品
(2)指定対象文化財の所有者
鳥取県(鳥取県埋蔵文化財センター青谷調査室〔鳥取市青谷町青谷667〕保管)
(3)指定対象文化財の点数
1,353点
(4)指定対象文化財の特徴
青谷上寺地遺跡出土品は、「弥生の匠の技」というべき精巧な木製品や「海との関わり」を示す多様な出土品(海を介した交易によりもたらされた鉄器や青銅器などの貴重品、漁労具として使用された銛(もり)などの骨角牙貝(こっかくきばかい)製品など)が特徴であり、従来の「弥生のムラ=農村」のイメージを覆すもの。
※木製品・骨角牙貝製品の指定点数は、弥生時代の遺跡からの出土品としては全国一。
※人骨・脳は人工品ではないため重要文化財指定の対象外。
(5)指定対象文化財の概要
日本海に繋がる潟湖に面した弥生時代前期後葉〜古墳時代初めにかけての大規模な集落遺跡からの出土品一括。日本海を通じて行われた国内外との交易の実態を示す精巧な木製品、玉類やその製作関連資料、中国大陸や朝鮮半島由来の銅鏡や銭貨、鋳造鉄製品を代表として、生業を示す木製・石製農工具や骨角製の漁撈具、戦いに用いた武器・武具、儀礼に用いた卜骨や楽器、建築部材や様々な絵画資料などきわめて多彩かつ豊富な資料で構成される。
本件は、弥生時代における社会的分業の存在を示す交易関連資料に加え、生業や精神文化など弥生集落の具体像を知るうえで、欠かすことのできない内容を持つ。
(6)今後の予定
今回答申を受けた出土品の一部は、以下のとおり展示公開されます。
○「2019年新指定国宝・重要文化財」展
会期:平成31年4月16日(火)〜5月6日(月)
会場:東京国立博物館本館(東京都台東区上野公園13-9)
○今後、県内での展示を検討します。