「飢餓から人々を救った有毒植物」を展示しています
2024年04月04日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)博物館
担当/係名:学芸課自然担当
電話番号:0857-26-8044
鳥取県立博物館では、このたび展示替えを行い、下記のとおり展示中です。取材をよろしくお願いいたします。
記
展示テーマ
飢餓から人々を救った有毒植物
展示趣旨等
現在、私たちは主に品種改良された栽培植物を食用にしています。一方で、過去には飢饉、戦争などで食料が不足した時に、飢えをしのぐために栽培ではない野生植物も利用してきました。このような植物を救荒(きゅうこう)植物と言います。
救荒植物の中には春の七草のハコベや、ゼンマイやアケビのように山菜として今日でも親しまれている種類も含まれていますが、有毒植物も手を加えることで食料として利用されていました。
このコーナーでは有毒の救荒植物を紹介しています。毒抜きの方法などは地域の伝承によるものも多く、ここに紹介するものがすべてではありません。もちろん安易に試食することは厳禁です。
展示期間
令和6年6月23日(日)まで
展示場所
自然常設展示小コーナー
展示内容
(1)ヒガンバナ(レプリカ、写真)
・球根を砕いて水にさらすことで水溶性の毒成分を除去しデンプンを得た。
(2)ソテツ(種子の乾燥標本、ソテツ味噌、写真)
・幹を発酵させたり、種子を砕いて水にさらすなどしてデンプンを得た。
(3)ザゼンソウ(レプリカ)
・主に地下部を加熱処理することでアクとして有毒成分を除去する。
(4)クサノオウ(乾燥標本、写真)
・若いときの地上部を十分にゆでて水にさらし、有毒成分を除去する。
(5)センニンソウ(乾燥標本、写真)
・若い芽をゆでて水にさらすことで、有毒成分を流出させ除去する。