県立博物館 歴史の窓 「おかえり!トノサマアーマー 〜藩主甲冑里帰り展〜」の展示を行います
2024年01月17日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)博物館
担当/係名:人文担当
電話番号:0857-26-8044
当館歴史・民族展示室「歴史の窓コーナー」を下記のとおり展示替えを行いますので、県民の皆様にひろく周知するため、ぜひ取材いただきますようお願いいたします。
記
展示テーマ
「おかえり!トノサマアーマー 〜藩主甲冑(はんしゅかっちゅう)里帰り展〜」
趣旨
令和6年2月17日(土)に博物館で開催する因伯名刀フォーラム特別編「甲冑(かっちゅう)〜武士の芸術の魅力に迫る〜」にあわせて、今年度、博物館が譲渡を受けた鳥取藩11代藩主池田慶栄(よしたか)(1834−50)の甲冑(牡丹獅子文金唐革包腰取二枚胴具足)(ぼたんししもんきんからかわつつみこしとりにまいどうぐそく))を初公開します。池田慶栄は、加賀藩主前田斉泰(なりやす)(1811−84)の子として生まれ、嘉永元年(1848)に鳥取藩池田家の聟養子(むこようし)に入りました。この甲冑は養子縁組に際して加賀の御用職人の手によって仕立てられました。江戸時代後期の製作であり、実戦は想定されていませんが、丁寧に造られており、籠手(こて)の家紋尽くしの切り金(かね)など、江戸時代の工芸としても非常に高度な技術によっています。また背面の受筒(うけつつ)には丸に揚羽蝶(あげはちょう)、祇園守(ぎおんまもり)、六葉葵(むつばあおい)(花葵(はなあおい))など、池田家の家紋が蒔絵(まきえ)されており、いかにも鳥取藩主の着領(ちゃくりょう)にふさわしい意匠(いしょう)を随所(ずいしょ)に施(ほどこ)しています。
本品は明治15年(1882)に鳥取から東京の池田家へ保管場所が移されており、大正9年(1920)には美術品の売り立て目録に記載があることから、この時期に池田家の手を離れた可能性が高く、その後は長らく所在不明となっていました。したがって、本展は142年ぶりに里帰りした甲冑のお披露目の場となります。
本展では豪華な甲冑に加え、池田慶栄の肖像画や書などの歴史資料もあわせて展示することで、大名家の文化や伝統、さらには鳥取池田家の歴史について理解を深めいただくことを目的としています。
展示品
(1)牡丹獅子文金唐革包腰取二枚胴具足 1領(りょう)
(2)池田慶栄画像 1幅 (展示期間:1/23〜2/7)
(3)池田慶栄一行書 1幅
(4) 栄岳公(えいがくこう)御行実(ごぎょうじつ)1冊
(5) 池田慶栄一行書 1幅 (展示期間:2/8〜3/3)
※(2)は2月10日より企画展「根本幽峨」(ねもとゆうが)に展示予定
展示期間
令和6年1月23日(火)〜3月3日(日)
会場
鳥取県立博物館 1階歴史・民俗常設展示室内
観覧料
常設展示観覧料180円(団体150円)、次の方は無料(大学生以下・70歳以上の方・学校教育活動での引率者・障がいのある方・難病患者の方・要介護者及びその介護者)
問い合わせ先
県立博物館 学芸課 人文担当 (電話 0857−26−8044)