「土方(杉浦)家伝来資料」の初公開について
2020年05月19日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)博物館
担当/係名:調査担当
電話番号:0857-26-8045
当館美術部門では、昨年度より「美術家大辞典」題したコレクション展示を開催しています。当館の美術コレクションに含まれるすべての美術作品の作者を一挙にご紹介しようという試みであり、作者の活動期により近世以前と近現代とに区分し、「あ行」から順に展示をしています。5月13日から6月21日まで開催中の「近世以前編 は行の美術家(上巻)」では、土方稲嶺(ひじかた・とうれい)の特集展示を行っており、当館が昨年受贈した「土方(杉浦)家伝来資料」を初公開いたします。ついては、ぜひともご取材頂けますよう、よろしくお願いいたします。
土方稲嶺について
土方稲嶺(1741から1807)は、鳥取に生まれ、二十代で江戸に出て宋紫石(そう・しせき)に学びました。のちに円山応挙(まるやま・おうきょ)や伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう)ら多くの画家がひしめく京都に活動の場を移し、その画技を認められて青蓮院門跡(しょうれんいんもんぜき)に仕えるなど、公家や文人、画家たちと幅広く交流しつつ、その活躍の場を広げます。晩年には鳥取藩絵師として召し抱えられ、江戸期の鳥取を代表する絵師として、その画名が最も高いことで知られます。
「土方(杉浦)家伝来資料」の受贈について
「土方(杉浦)家伝来資料」は、稲嶺の直系子孫に伝来していた肖像画、印章、絵画資料、古文書等の150点からなります。おととし当館で開催された特別展「鳥取画壇の祖 土方稲嶺」がきっかけとなり、昨年度、稲嶺のご子孫 杉浦壽(すぎうら・ひさし)氏よりご寄贈頂きました。
展示する資料について
今回は150点の中より、受贈によって確認された唯一の肖像画や、画中の落款に使用した印章、稲嶺の手によると考えられる写生帖など、いずれも稲嶺の画業に関係する貴重な資料9点を公開します。
展覧会について
「美術家大辞典 近世以前編 は行の美術家(上巻)」
会期:5月13日(水)から6月21日(日)まで(休館日をのぞく)
開館時間:午前9時から午後5時まで
会場:当館1階 美術常設展示室