田中昭彦(たなかあきひこ)氏が「日本植物分類学会賞」を受賞
2012年03月01日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)博物館
担当/係名:自然担当
電話番号:0857-26-8044
当館で植物同定講師をつとめられている田中昭彦氏が、植物分類学および日本植物分類学会の発展に特に顕著な貢献が認められたものに授与される「日本植物分類学会賞」を受賞することになりましたのでお知らせします。
記
授賞者
田中 昭彦(たなか あきひこ)氏〔元中学校教諭〕
授賞内容「鳥取県の植物の研究」
授賞理由:田中昭彦氏はシダ植物を中心に、鳥取県内の維管束植物や珪藻類などについて、多数の調査研究をまとめ発表され、地元地域の植物相の解明に大いに寄与されました。平成23年には、調査研究の源である植物標本を鳥取県立博物館に寄贈されました。県内産を中心に約5万点あり、博物館所蔵の植物標本は倍増し、鳥取県・山陰の植物の自然史を解明する上で最も重要なコレクションとなりました。現在でも、鳥取県立博物館の植物同定講師、氷ノ山自然観察指導員、NHK文化センター鳥取教室の講師などとして、県内の多くの場所で植物観察の指導にあたっておられ、植物分類学の教育・普及にも大いに貢献されておられます。これらの功績は、日本植物分類学会賞にふさわしいと評価されました。
(日本植物分類学会ニュースレターNo.44、学会賞選考委員会委員長 高宮正之氏による記事より)
本賞について
日本植物分類学会(会長:戸部博)が、植物分類学および日本植物分類学会の発展に特に顕著な貢献が認められたもの(ただし10年以上継続して本会会員である者)に授与する。今年は、兵庫県立大学准教授で兵庫県立人と自然の博物館主任研究員の秋山弘之氏と、田中昭彦氏の2名が受賞。歴代の受賞者等は学会サイト(http://www.e-jsps.com/)参照
授与式・記念講演
3月24日(土) 14:00〜17:30 大阪学院大学2号館(大阪府吹田市)
※日本植物分類学会第11回大阪大会の中で行われる。
田中昭彦氏について
昭和3年2月29日生(84歳)/鳥取県生物学会・日本植物分類学会会員/元中学校教諭
シダ植物を中心に、鳥取県内の植物について、多数の調査研究をまとめ、発表している。
東京大学の倉田悟教授により命名された「タナカイヌワラビ」に名を残している。
平成15年には、織田二郎氏らとともに、サンインヒエスゲというスゲの新種を発表・命名。
問合せ先
県立博物館 学芸課 自然担当 有川智己(Tel. (0857)26-8044/ FAX (0857)26-8041)
注記
なお、現在、当館1階自然常設展示室では、田中昭彦植物標本コレクションのうち学術的に貴重な標本を展示公開中です(昨年11月25日に資料提供済み)。