○青谷上寺地遺跡で初めて確認された銅戈
青谷上寺地遺跡では戈形木製品、戈の柄(え)や鞘(さや)(いずれも木製)が出土していましたが、銅戈は見つかっていませんでした。銅戈は武器ではなく祭器と考えられ、青谷上寺地遺跡において青銅製の武器形祭器を使った祭りが行われた可能性があります。
○中国地方以西で初めて出土した近畿(大阪湾)型銅戈
近畿(大阪湾)型銅戈の破片が山陰地方に及んでいたことは、弥生時代における地域間の関係、青銅器の流通を考える上で重要です。
○破片で出土した銅戈
本来は弥生時代中期(紀元前2世紀〜1世紀)に使用された武器形祭器です。今回は弥生時代終末期(3世紀前半)の地層から破片の状態で出土していることから、再利用を目的とした素材である可能性が考えられます。弥生時代における青銅利用の実態を考える上で重要な発見です。