転法輪寺は貞観年間(859〜877)に慈覚大師を開祖として創建された天台宗寺院で、天禄2年(971)に空也上人がこの地に立ち寄り、翌年入滅したと伝わる。
当本堂は間口三間、奥行き五間の入母屋造で、三方に軒支柱を立てて、縁をまわす。以前は茅葺きであったものを、昭和に瓦に葺き替えた。内部は大きな段差を設けて内陣と外陣境を明確にわける。現在は床を全て畳敷きとするが、当初は低い板敷きで外陣の壁を吹き放しとしたと思われる。
これらから、当本堂は当初空也上人をまつる堂であったものを、後に転法輪寺の本堂としたと考えられ、村落に所在する近世仏堂の好例である。