教育関係・報道提供資料

青谷横木(あおやよこぎ)遺跡出土!田下駄に再利用された勧請板(かんじょういた)を展示します

2018年04月17日提供 資料提供


提供機関

提供課等:教育委員会(事務局)文化財課   担当/係名:歴史遺産室 
電話番号:0857-26-7934

内容

青谷横木遺跡から出土した平安時代の勧請板(般若心経を書写したことの記録、あるいは般若心経の経文そのものを記して集落の入り口や門に掲げ、五穀豊穣や無病息災を祈願した板)が、この度、奈良文化財研究所での保存処理を終え戻ってきましたので、鳥取県立博物館『歴史の窓』コーナーにて展示公開します。  
青谷横木遺跡では国宝高松塚古墳壁画に次ぐ全国2例目となる「女子群像」板絵や仏形など重要な発見が相次いでいますが、この勧請板も古代の地方社会における仏教のあり方を考えるうえで大変貴重な資料です。
なお、展示に併せて専門職員によるギャラリートーク(展示解説)を下記の日程で行います。
ついては、事前の告知及び取材等記事として取り上げてくださるようお願いします。

展示期間

平成30年4月21日(土)から5月6日(日)まで

会場

鳥取県立博物館1階 歴史・民俗展示室「歴史の窓」コーナー
        ※「歴史の窓」コーナーでは、3月27日(火)より、「女子群像」板絵などの青谷横木遺跡出土品を展示しています。これらに加えて「勧請板」を新たに展示します。

ギャラリートーク

平成30年4月22日(日)第1回:午後1時から午後1時30分まで
           第2回:午後3時から午後3時30分まで
     4月29日(日・祝)第1回:午前11時から午前11時30分まで
           第2回:午後1時30分から午後2時まで
     5月3日(木・祝)第1回:午後3時5分から午後3時35分まで
     5月6日(日)第1回:午前11時から午前11時30分まで
           第2回:午後1時30分から午後2時まで

「勧請板」出土の意義

(1)出土した勧請板は承和12年(845年)3月17日に般若多心経(※)を34巻書写したことを記録したもの。石川県堅田(かただ)B遺跡(1251年・1263年)、滋賀県松原内湖(まつばらないこ)遺跡の出土品(1331年)や『一遍上人絵伝(いっぺんしょうにんえでん)』(1299年)、『三国伝記』(1407年)など、主に鎌倉時代以降の絵巻物や文献にみられ、平安時代以前に遡る資料は極めて珍しく、よって資料的価値が高い。
(2)この勧請板で願をかけた「糸井広女」・「糸井広成」・「某部鴨取」の3人の名が記されており、これまで文献資料では知られていなかった有力氏族が青谷地域(勝部郷・日置郷)に存在していたことが初めて分かった。
(3)山岳文様のある銅板や仏形とともに遺跡内における仏教活動の一端を示す資料として重要である。
(4)興味深いことに、10世紀には田下駄に再利用された。通常、勧請板を田下駄にすることは考えられず、長期間にわたり日光と外気に曝され、墨書が消えていたために、田下駄の持ち主は勧請板とは気付かなかったと考えられる。
(※)般若多心経は般若波羅密多心経の略称で、一般に般若心経と呼ぶ。

報道機関に提供した資料(PDFファイル)

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