県立博物館 歴史の窓において「美剣士・平井権八と鈴ヶ森」の展示を行います
2024年10月28日提供 資料提供
提供課等:教育委員会(事務局)博物館
担当/係名:学芸課人文担当
電話番号:0857-26-8044
当館歴史・民俗展示室「歴史の窓コーナー」を下記の通り展示替えを行いますので、県民の皆様にひろく周知するため、ぜひ取材いただきますようお願いいたします。
趣旨
企画展「幕末土佐の天才絵師 絵金」(11月30日〜令和7年1月13日)の開催にあわせて、絵金の代表作「浮世柄比翼稲妻(うきよつかひよくのいなずま) 鈴ヶ森」に登場する美剣士・平井権八(白井権八)に関する資料を展示します。
平井権八は江戸時代に実在した人物で、歌舞伎・浄瑠璃を中心に、挿絵入りの読み物、映画、音曲などに、ある種の英雄として、多くは白井権八の名で登場します。鶴屋南北(つるやなんぼく)の脚本による歌舞伎「浮世柄比翼稲妻」での権八は、因州の侍という設定のもと、父を侮辱した同輩を斬って出奔し、お尋ね者の身となり江戸へと下ります。鈴ヶ森(現東京都品川区)で追剥ぎに囲まれた権八に、侠客(きょうかく)・幡随院長兵衛(ばんずいいんちょうべえ)が「お若えの、お待ちなせえやし」と声をかける出会いの場面は、江戸の人々を魅了し、今日でも上演されています。
本展では絵金も描いた鈴ヶ森の名シーンを、江戸から明治にかけて刊行された浮世絵版画や読み物などからご覧いただき、あわせて鳥取に伝わる記録を紹介することで、平井権八の実像についても理解を深めていただくことを目的としています。
展示資料
| 作品名 | 作者 制作年代 | 展示 |
1 | 鈴ヶ森磯ばた組上(すずがもりいそばたくみあげ) 三枚つづき 白井権八 | 明治23年(1890) | 前期 |
2 | みうらやこむらさき 白井権八 | 喜多川歌麿(きたがわうたまろ) 寛政12年(1799) | 前期 |
3 | 鈴ヶ森の場 白井権八 | 月岡芳年(つきおかよしとし) 文久2年(1862) | 前期 |
4 | 俳優水滸伝豪傑百八人一個(はいゆうすいこでんごうけつひゃくはちにんのひとり) | 歌川国貞(初代) 天保3年頃(1832) | 前期 |
5 | 俳優狂言競之内(はいゆうきょうげんくらべのうち) 鈴かもりの場 | 豊原国周(とよはらくにちか) 明治19年(1886) | 前期 |
6 | 江都錦今様国尽(こうとにしきいまようくにづくし) 白井権八 | 歌川国芳(うたがわくによし) 嘉永5年(1852) | 前期 |
7 | (浮世柄比翼稲妻)鈴ヶ森の場 白井権八 | 歌川国芳 弘化年間(1844−47) | 後期 |
8 | 平井権八 岩井半四郎 | よし国 江戸後期(18世紀末〜19世紀前期) | 後期 |
9 | 驪山比翼塚(めぐろやまひよくづか) 小むらさき 白井権八 | 石上(せきじょう) 江戸後期(18世紀末〜19世紀前期) | 後期 |
10 | 大日本六十余州之内(だいにほんろくじゅうよしゅうのうち) 因幡 | 歌川豊国(3代)、国麿 天保14〜弘化4年(1843ー47) | 後期 |
11 | 石井明道志(いしいめいどうし) 巻の七 | 望月高信(もちづきたかのぶ) 写本 文政2年(1819)写 | 後期 |
12 | 東海道五十三対(とうかいどうごじゅうさんつい) 品川 | 歌川国芳 弘化年間(1844〜47) | 後期 |
13 | 因府歴年大雑集(いんぷれきねんだいざっしゅう) 巻二 | 岡島正義 江戸時代(19世紀中期) | 通期 |
14 | 鈴ヶ森磯ばた組上 三枚つづき 白井権八(複製品) | | 通期 |
展示期間
前期展示 10月29日[火]〜12月8日[日]
後期展示 12月10日[火]〜令和7年1月19日[日]
休館日(月曜日、12月29日〜令和7年1年3日)※月曜日が祝日の場合は翌火曜日
展示場所
鳥取県立博物館 1階歴史・民俗常設展示室内
観覧料
常設展示観覧料180円(団体150円)、次の方は無料(大学生以下・70歳以上の方・学校教育活動での引率者・障がいのある方・難病患者の方・要介護者及びその介護者)
問い合わせ先
県立博物館 学芸課人文担当 (電話 0857−26−8044)