| 所在地 | 鳥取市本高 |
|---|---|
| 主な時代 | 縄文時代終わり頃から古墳時代初め頃(3000~1700年前) |
| 概 要 | 千代川の支流である有富川(ありとみがわ)の北側に広がる平野にある遺跡で、北側の丘の上には古墳時代初め頃の前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)である本高14号墳があります。 縄文時代終わり頃から弥生時代初め頃に流れていた川の中から多くの大きな木材が出土しました。木材の多くは割ったり枝を取ったりしており、加工する前の木を水の中に貯めておいたと考えられます。 古墳時代初め頃になると、丸太や杭、木の皮などを用いた大規模な構造物がつくられました。構造物は溝の水を北側に向けるためにつくられたもので、何度も洪水で壊されるたびに繰り返し作り直されていました。また、構造物をつくるときに土のうが使われたことも分かっていて、国内でも最古級のものです。 構造物やそこから延びるまっすぐな溝など、大規模な工事が行われた様子は丘の上にある本高14号墳に葬られた人物とのかかわりを思い起こさせます。 |
| 報告書 | 『本高弓ノ木遺跡(1~3区)』鳥取県埋蔵文化財センター2011 『本高弓ノ木遺跡(5区)I』鳥取県教育委員会2013 『本高弓ノ木遺跡(5区)II』鳥取県教育委員会2014 『本高弓ノ木遺跡(4区)』鳥取県教育委員会2014 |
| 備 考 | 『鳥取県埋蔵文化財センターのあゆみ』に調査担当者の余話あり |

遺跡周辺を北上空から撮影した風景

川に木材が貯められていたようす(縄文時代終わりごろから弥生時代初め頃)

古墳時代初めごろの木製構造物群