- 鳥取県人権尊重の社会づくり協議会 -
平成２６年度第1回鳥取県人権尊重の社会づくり協議会会議録

開催日時	平成26年06月06日（金曜日） 10:00 AM 〜 11:45 AM
開催場所	県庁第２庁舎 ４階 県庁第２庁舎４階　第３３会議室
出席者名	アベ 山田 マリア ルイサ; 一盛 真; 今度 珠美; 大月 悦子; 柿内 真紀; 國本 真吾; 小林 幹子; 斎木 尚也; 下吉 真二; 薛 末子; 田中 完治; 田渕 眞司; 中永 廣樹; 西井 啓二; 福安 和子; 松嶋 まゆみ; 松村 由朝; 椋田 ひとみ; 森 望美; 山本 誠代　（以上20名）
議題	【協議事項】 （１）鳥取県人権施策基本方針（第２次改訂）における具体的施策の進捗状況について （２）「障がい者の暮らしやすい鳥取プロジェクト」について　 【報告事項】 （３）第４回鳥取県人権意識調査について （４）ユニバーサルデザインの推進について （５）人権尊重の社会づくり相談ネットワークの運用状況について （６）差別事象検討小委員会の開催概要について
問い合わせ先	0857-26-7590
その他	（１）公開又は非公開の別 公開 （２）傍聴者数 0人 （３）その他（会議資料等） 次第等.pdf資料１.pdf資料２〜６.pdf参考資料１.pdf参考資料２.pdf

会議内容：
【議事】

１　鳥取県人権施策基本方針（第２次改訂）における具体的施策の取組状況について（協議事項）
事務局：資料１により説明

〇障がい者の工賃３倍計画は光と影の部分がある。工賃を上げるためにその日の体調に関わらず作業に入ら
されることでかえって体調を崩すということがある。工賃が上がったなど短絡的な報道は控えてほしい。どういったことが起こっているか是非確認していただきたい。

　　　　土日・夜に障がい者は体調を崩すが、病院は連れてくれば対応するというのが基本的スタンス。24時間体制を要請しているが本年度は予算が削られているようだ。
障がい福祉課）
　　　工賃３倍計画事業について。障害者自立支援法施行以前はいろいろな立場の方が、事業所を自主的に立ち上げ支援してきた経過があり、居場所作りというところが中心になっていた。障害者自立支援法施行がされて以降、就労支援を行う施設ということで今の事業所がある。日中の居場所としては地域生活支援センターなど別の形のものがある。就労支援の事業所は、働く場としてサービスを提供しているもので、働く場を求めている方が事業所を利用されていると理解している。

事業所に工賃を上げることを強制しているわけではない。工賃向上を目指して取り組みたいという意欲のあるところを支援している。居場所の形を求めている方には、他の形での事業所を利用することをお勧めしたい。
報酬を得るために体調にかかわらず利用者に事業所に出てきてもらうのは適切ではないので、具体の事例があれば障がい福祉課にご連絡いただき、指導させていただきたい。
（P24）精神科救急医療体制整備事業について。25年度の実績にもとづいている。予算は減っているが内容は変えてない。電話相談は引き続き精神科救急病院でやっていただいている。精神科救急の制度も変わっているものではない。
〇法人化を求められ、選択の余地がない就労事業にほとんどの作業所が移行している。生活支援の作業所が増えているが2年間というくくりがある。障がい者がどうやって回復し、その中で作業所が位置づけられているが、まだまだ議論の余地がある。

司会）もっと現実を観ていただきたいという意見ではないかと思う。これからも検討を続けていただきたい。

〇全体の問題と個別の問題を一緒にしてもらうのは困る。施策そのものは全体の課題として議論されるが、そこから漏れていく方がいる。同じ対応であっても人によってそれが人権尊重に該当、人権侵害に該当するかもしれないという二面性は避けられない。どうやって幅をひろげるか、柔軟に対応できるかという視点を持っていただきたい。
質問だが、学校教育に関連して、いろんな事業が展開されているが、県教委が対応しているものと、私学に対する対応は基本方針の予算の説明の中で、どのように繋がっているのか教えていただきたい。
事務局）

　　　全体的な制度を作ればそれでよしとするのではなく、制度になかなか乗りにくい方々の存在を常に頭において、協議会の中などで見落としがないか把握・確認していくのが人権局の役割。肝に銘じて取り組んでまいりたい。
教育総務課）
　　　県教育委員会としては、公立学校の取組を書いている。私立については、教育・学術振興課での取組があるかと思う。県教委で行っている施策・考え方については、教育・学術振興課をとおして、私立にも情報を提供していくという考え方で取り組んでいる。個別の予算的な支援となれば、私立は独立の考え方もあるので、教育委員会で行っているものを踏まえ、各学校で考えていただく形が大きな方針となろうかと思う。

〇例えば体罰防止研修会について私学がどのように取り組んでいるか、県教委としては把握できないということか。人権の問題として、私学の子どもからすれば、うちの先生は体罰防止の研修を受けているかどうかわからない、ということ。

〇昨年度も同じことを意見としてださせていただいた。県の中で考えれば子どもは私立であろうが公立であろうが同じ。研修等についていい研修があればいかがか、と連携できればいいと思う。例えば体罰防止のハンドブックを私学に届 けられるなど、手を繋なぐということがあった方が多くの子どもを救える、人権を守ることができると思う。
司会）前回の委員会の時も同じ質問・提案があった。この件については検討していただきたい。

〇特別支援教育ということで、（P23）障がい児問題では、鳥取県の高校は私立が先行しておこなった。ここであがっているのは公立校としての特別支援教育の体制があがっている。資料の作り方として県施策の中で漏れがあるから部局横断しているところをフォローしておかないといけないという視点を忘れてはならない。
〇P56ハンセン病を学習するものとなっており、ハンセン病問題を学習するものになっていない。二文字だが非常に重い。
〇P70メディアリテラシー教育の推進とあるが、メディアリテラシーと情報モラルは全く別物。メディアリテラシーを学校現場に学習としてとりいれるのであれば、メディアリテラシーの研修を行っていただくなど、調べていただきたい。メディアリテラシー能力の育成は、一回二回の講演で定着するものではない。高等学校で授業の中で取り入れていく、できれば小学校・中学校からのきちんとしたメディアリテラシーの教育を考えていかないといけない。どういった教育なのか調べていただいて、現場に届けていたただきたい。
〇ＤＶ被害者支援法（P11）とあるが、ＤＶ被害者の方は医療が必要な方が多いが病院にかかれてないなどがあるため、医療機関に対する研修も考えていただきたい。P16「介護職員等によるたんの吸引研修について」は事業が縮小されている。通常は支援としてはいって報酬なしでたんの吸引をする。事業所に対して研修を受けさせるメリットがなく事業が進んでない。解決されている問題ではない。予算が縮小されているがどういったことか。
高次脳機能障がいの方に対する取組がはいってない。取りあげていただけたらと思う。
障がい福祉課）

　　　たん吸引研修について内容として変わっていない。予算が減っているのは積算でちがっている部分があるかもしれない。改めて報告したい。高次脳機能障がいの方に対する取組として鳥大病院を拠点にしているなど県としても取組は行っている。表の中で取組が紹介できるようにしたい。

司会）それぞれの立場・団体と、担当課で直接話し合いの場を設けていただき、よりよい県の施策が推進されるようしていただきたい。

２．「障がい者の暮らしやすい鳥取プロジェクト」について（協議事項）
障がい福祉課：資料２により説明

〇障がい当事者の意見を聴く会はどの地域の障がい者の意見だったのか？どこをどうすればいいのか、といったものがなければ資料的には不足ではないか。
障がい福祉課）
どの地域かということではなく、いろいろな障がいの種別の団体の方に集まっていただいた。（バリアフリー化について）どの場所をどうしたらよいかなど具体的なものもあればいろいろな機会を通して意見をいただきたい。具体的なご意見を、道路整備、施設整備等に繋げさせていただきたい。
〇障がい者からの意見・要望について精神の項目がない。どういった形だったのか？
障がい福祉課）

　　　精神障害者家族会連合会の会長さんにご意見を伺った。主だったものをあげさせていただいた。同じようなご意見を頂戴している。精神と書いてないがご意見はお聞きしている。

〇精神の方が発言したものについては、記述をお願いしたい。
〇障がい者問題に関わる時に、地域間格差・障がい種別格差を前提において話を進めていただかないと、それぞれの意見の違いを受け止めていただくのは難しい。公にでてくるものに対して、例えば「当事者から」となると、聞いておられない方からすると、聞いてないと感情的になる。公で使う言葉、文脈をしっかりと検討していかないと多様な考え方があるので、トラブルの元となる。鳥取県は障がい者問題を扱っていただくのは結構だが、パフォーマンスに走ってはいけない。やったということを強調してはならない。パフォーマンスの年にしてはいけないことを肝に銘じていただきたい。

３．第４回鳥取県人権意識調査について（報告事項）

事務局：資料３により説明　→　委員から意見なし

４．ユニバーサルデザインの推進について（報告事項）

事務局：資料４により説明　

〇ユニバーサルデザインやバリアフリーは手段であって目的にはならないと思う。
事務局）

　　　ユニバーサルデザインは理念と思っている。いわゆる考え方。社会の中で様々な方が同じように生活していけるためのハード・社会制度を進めて行く、そういった１つの考え方・理念がＵＤと思っている。そういった方向に導くための手段。ＵＤというものを目標に施策を進めているように受け止められたら、私の説明不足。

　〇P21に「バリアフリーを目的とした」となっている。バリアフリーは目的ではなく手段。理念に基づいて言葉が説明されるわけであるからおっしゃるとおり説明不足。

５．人権尊重の社会づくりネットワークの運用状況について（報告事項）
事務局：資料５により説明
〇相談内容については分野別と行為類型別を一つにしたほうがよいのではないか？分野別でどういった行為があったのかがわかればどこに問題があるかわかるのではないか。

事務局）

マトリクス的にすればよりわかりやすくなると思う。一方で複数の分野・行為類型にまたがっているところがある。個別にご相談させていただきたい。

６．差別事象検討小委員会の開催概要について（報告事項）
※一盛委員（小委員会委員長）：資料６により説明

事務局）

　　　差別事象の県への報告については、4月に各市町村に報告をお願いした。

【その他（フリートーク）】

〇学習障がいの子どもの高校受験への配慮がまだされていないのではないか？障害者差別解消法の合理的配慮の中でおこなわれていくのか？

　　　意見だがP38の心のキャンペーン。非常にデリケートな部分を慎重にしていただきたい。いじめた子・いじめられた子双方が同じ場所にいる。標語・ポスターをどの立場の子がどのように書いていくか、子どもがどのように受け止め、どのようなキャンペーンになっていくか検証をしていただきたい。

教育総務課）

　　　今後検討していく部分であると思う。いじめた側もいじめられた側も生きいきと学校生活を送れるようにするのは確かに大切なことだと思う。担当課へ伝える。

〇拉致被害について人権施策基本方針から外れている。鳥取らしい啓発のしかたを考えた方がよい。前向きな形でほかのことに配慮しながら基本的な人権侵害として取り組むのがよいのではないか。

事務局）
第３次改訂で検討していきたい。
〇外国人に関する人権「日本語学習の支援」（P51）では、日本語学習が必要だが日本語学習（クラス）に辿りついていない外国の方がいる。県・市町村と連携して違う形で支援できないか。

母国語の保障は大切だが、外国語で教えている学校は少ない。日本語学習を充実した形で進めて行く必要がある。

交流推進課）
　　　一部の国の方のコミュニティの中で独自にそういう場（母国語学習の場）を設けたいという話もお聞きしている。前向きに検討していきたい。現在もっている制度の中にも派遣制度もある。（日本語学習支援への日本語ボランティア派遣）
今春財団と一緒に全市町村を巡り意見交換をさせていただき、都市部に今言われたような問題、課題があるのだと改めて認識したところ。御提言を真摯に受け止めてできることを改めて整理して行きたい。

【閉会】
　　　事務局）

前回から宿題としてでている部分について、次回整理して御報告申し上げたい。行政でつかっている言葉について今一度点検して気をつけてまいりたい。貴重な提言をいただいたので是非施策の方に反映していきたい。

【対応状況】
資料１　対応状況（最終）修正.pdf資料2　対応状況（追加）修正.pdf

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