- 鳥取県人権尊重の社会づくり協議会 -
平成29年度第2回鳥取県人権尊重の社会づくり協議会会議録
開催日時平成300202日(曜日) 10:00 AM 11:30 AM
開催場所鳥取市東町1-220
議会棟 3階 特別会議室
出席者名アベ 山田 マリア ルイサ; 荒益 正信; 今度 珠美; 川口 勝; 川口 玲華; 児島 明; 薛 末子; 竹内 良一; 中尾 美千代; 中瀬 香里; 西井 啓二; 福安 和子; 船本 隆徳; 松村 健司; 松村 久; 三谷 昇; 山本 誠代; 山本 充延 (以上18名)
議題(1)鳥取県人権施策基本方針(第3次改訂)のフォローアップに係る指標の見直しについて
(2)その他
問い合わせ先総務部 人権局人権・同和対策課
0857-26-7590
その他(1)公開又は非公開の別
公開
(2)傍聴者数
0
(3)その他(会議資料等)
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会議内容:
○委員発言●事務局発言


【議事】
(1)鳥取県人権施策基本方針(第3次改訂)のフォローアップに係る指標の見直しについて
●資料1〜4により説明。
目標値は設定できないが、取組が進んでいるかどうかの参考になるものを参考指標として載せている。この参考指標も付けておいたほうがよいのかご意見をいただきたい。

<資料1について>
○障害のある人の人権について、教育支援計画については障がい者当事者や保護者の意見も入ったうえでの数字と考えてよいか。
●本人、保護者の意見を踏まえて作成された(計画を作成した学校の)数と思っている。

○DV対策について、加害者に対する相談の取組をしていることはよくわかるが、自発的に相談があったというケースだと思う。今のDV対策は、女性を逃がすだけの対策になっているので、国の施策の関係もあると思うが、積極的に加害者への何らかの対応を検討しているのであれば知りたい。
●4月から1月まで毎月電話相談を行っており、加害者からの相談が3件あった。どちらかというと被害者への支援が主となり、同じところが被害者と加害者の双方を支援するのは難しいところもあるが、加害者への支援では、その心情を相談員がしっかり受け止めることで大分違ってくるのではないかと思っている。この制度をもっと活用するよう来年度に向けて考えたいが、新たな施策というところまでは考えていない。
○加害者への抑止力となるためにどう対応していくか。どこの部署も自分のところの役割として、正面から加害者へのアプローチをするのは難しい(どこもやりたくない)。国も方針を示してないので大変だが、県として検討してもらえたらと思う。

●様々な人権について、最初の指標ではマタハラ、セクハラに関する相談件数をあげていたが、それだけでは不十分というご意見だったので、労働局や県中小企業労働相談所(みなくる)が行っている相談の数値を参考指標として傾向を見ていきたい。また、新たに人権啓発推進員の設置事業所を増やしていくことを指標としたい。

○数値化できるもの、できないものがあり、例えば「過去5年間で同和地区の人々に対する差別的な発言や行動を直接見たり聞いたりしたことがある」という人権意識調査結果が18.6%だから低いということになるのか。逆に見たり聞いたりしたことがないかたが80%以上だから大丈夫ということではない。文化の醸成という視点でいけば、この数字が独り歩きするのではなく、PDCAサイクルで数値目標が達成できたと納得するのは怪しい。鳥取県は、児童福祉分野、DV分野ではワンランク上と思っているが、日本全体のレベルも上がってきているから、もう少し上を目指さないと、18.6%で甘んじてしまう可能性はある。

●男女共同参画に関する人権について、暴力の被害者の指標として、意識調査の数値を載せてはどうかという意見をいただいた。この意識調査の項目は、これまでに性暴力を1回でも受けたことのあるかたの数であり、件数の推移をみていく指標としては適切でないと考えている。暴力被害者に対しては何らかの指標を作ることを検討したい。

○子どもたちの置かれている状況は深刻である。平日でもインターネットを4、5時間する子が多い。これは情報モラルについての指導不足というよりも、家庭環境の破たんや本人の特性など様々な背景があるが、先生も疲弊しており学校だけの対応では難しい。厳しい実態の学校には何回もサポートに行っているが、自分1人ではサポートしきれない。社会教育課、教育センター、小中学校課と連携していきたいと思っているが、そういう体制ができていなかったり、各課がバラバラに対応していたりで、連携をとれていないのが実態。指標では100%達成となっているが、数値では測れない。実態を見てほしい。
●小中学校課、高等学校課、社会教育課に、課同士の連携が取れていないというご指摘を伝えて、あらためて連携が取れるように調整を図りたい。なお、インターネット上における人権における教育・啓発の推進について、全国学力・学習状況調査における数値を新たに指標としてはどうかという意見が社会教育課から挙がっている。また。平成30年度は教育振興基本計画の見直しの年であり、この計画に掲げる指標と併せて検討していきたい。

○犯罪被害者等の人権についてのくらしの安心推進課の回答はそのとおり。補足すると、全国ネットワークは潜在的な犯罪被害者は8万人と推計しているが全国の相談件数は2万人となっており、6万人が相談したくてもできない状況。これは被害者支援センターの認知度が低いことによる。事件事故の被害者で、主に身体被害を受けた人を対象としているので、その8万人という数字は事件事故の発生件数から全国ネットワークが推計した数字ということ。被害者のかたは事件発生後、警察から被害者支援センターの情報提供を受けるが覚えていないというのが現実。全国の被害者支援センターが周知活動に力を入れているということを報告させていただく。

<資料4について>
〜1 同和問題〜
○29年度の同和問題講演会参加人数の385人は、多いのか少ないのか?
●まだまだ少ない。3回で割ると1回120人程度。まだ関心が少ないということで、もっと広げていかなければならないと考えている。
○PTAや公民館などでも人権研修の科目が増えてきたから、同和問題だけの研修はせいぜい年1回程度になってしまってなかなか増やせない。工夫しないと増やすのは難しいと思う。
○開催回数が多いから取組が向上していると評価できるのか、目安としては指標になりうるが、重要なのは、講演会参加者の意識や行動がどのように変容したかということだと思う。
●参考指標にしたほうがよいか。
○参考の指標としては見れるということに留めたい。
●ほかの分野においても、セミナー開催回数、参加人数などを指標として掲げているが、同様に参考指標としたい。

〜2 男女共同参画に関する人権〜
○県の審議会における女性の割合が出されているが、直近の数字というよりもその実態はどうなっているか。
県の審議会がいくつあって、それぞれの女性割合は何%、というところまでは出せないか。
●目標値は40%以上で、現状値は29年4月1日現在で44.2%ということで目標を達成済。これを毎年続けていきたい。県の審議会は、原則男女とも4割以上必要というのが基準となっており、ほぼすべての審議会が基準を満たしている。県庁内のすべての審議会の女性割合については、事務局から資料を渡していただく。
○市町村の審議会の状況は把握しているか。
●男女共同参画マップというものが全国で作成されており、それを把握している。女性の審議会への参画割合が低い市町村に対しては、女性がしっかりと施策に意見を反映できるよう働きかけをしている。

〜3 障がいのある人の人権〜
○個別の教育支援計画の作成学校について、特別支援学校に限らず、普通学級に在籍する生徒についても個別の指導計画が作成されているか。
●小中学校については支援学級があり、高校にはないが、高校の生徒についても支援が必要な生徒に対しては個別の指導計画を作成している。

〜6 外国人の人権〜
○(表中の)4、5、6は指標が空欄になっているが、施策はあるが指標がないということか。
○そのとおり。妥当な指標がないということ。
○外国人の子どもはどのように含まれているか。外国籍の子どもの中には、不登校以前に不就学で、学校に在籍できていない子もいると思うが、そのような状況をどのように把握しているのか。
●担当課が来ていないので、持ち帰って事務局を通じて提供する。
○5について、指標になり得るものをあげる。県内の外国籍の子どもは少なく、国際結婚によるものが大半。学校に在籍していても、学校要覧に、外国籍の子どもへの教育の充実度合をはかる教育支援内容が掲載してある学校は何校あるのか。また、在籍している外国籍の子どもの人数が公表されていないが、把握できているのか。また、外国籍の子どもがいる学校における特別な委員会や支援のための体制づくりがどの程度の学校でされているのか。これらは教育委員会でも把握していると思うが、数字が示されていない現状では、数値目標化することもできない。
●担当課が来ていないので、確認し、出せる数字があれば提供したい。
○外国にルーツを持つ生徒、障がいのある生徒、同和地区出身の生徒など、マイノリティの子どもたちを学校教育の中にどういう形で位置づけているのか、これを把握した上での学校経営の方針が各学校で示されているのか。もしできていなければ教育委員会で指導しなければならないし、新たに指標にするようなことにもなり得ると思われるので、関係課で検討し、これを踏まえて来年度の学校経営方針に示すことが必要ではないか、という意見だと思う。

〜7 病気にかかわる人の人権〜
○もうハンセン病の患者はいないのになぜ今更するのかと思う人も多いのではないか。だが実際、問題は山積みであり、本当に大切なのは教育。
県内の小中高にハンセン病問題の学習会で話をしにいくが、19校の内訳はほとんど中西部。東部は件数も少ないし、時間も1時間程度と短く、子どもたちに伝えるのが難しい。授業を受けないよりましかと思っているが、学校によってはノルマを果たすだけという姿勢も見受けられ、虚しさが残ることがある。19校という数字が一人歩きしないようにしてほしい。
○特定の病気だけでなく、あらゆる病気に関わる人の相談体制を充実させて人権を守っていくことが課題だったと思う。2の相談支援体制の充実のところで難病患者等の相談件数があがっているが、6の難病患者等への支援のところで特定疾患に係る医療受給者数が上がっているので、2の相談件数は6に含めて、2の相談支援体制の充実という項目は、がんや脳卒中その他の難病以外の相談件数でわかるものがあればその数字を入れたら、すべての疾患に対して相談を受けているということがわかりやすいのではないか。
●難病以外にも把握している相談件数があれば提出したい。

〜10 性的マイノリティの人権〜
○昨年LGBTについての講演を聞き、13人に1人該当者がいると聞いた。これから悩むであろう子どもたちに、これらの講演を聞いた人がどれだけ支援できるのか。できれば高校のレベルで必要な情報を提供してあげるだけでも効果的と思うので、検討してほしい。
○県がLGBTのパンフレットを作っているので、高校にも配ればよいのでは。
●県のLGBTのパンフレットは、高校の主任会等でも配っている。まず人権教育主任にしっかり学んでもらうという取組を始めたところ。引き続き生徒の理解が進むよう周知に努めていきたい。

〜14 様々な人権〜
○4の個人情報の保護の本人通知制度について、それなりに取組されていると感じる。
西部のほうでは事前登録方式でなく町民が希望すれば通知するところもあるが、事前に登録しないと通知しないところもある。県としてどういうスタンスで考えられて、市町村にどのように方向性を示しているのか。
●本人通知制度については、市町村に導入をお願いしている。毎年5月頃に市町村の人権施策担当課を集め、ほかの市町村の状況を示して、さらに前向きな対応をお願いしている。
事前登録型が大半だが、事前に登録しなくても通知されるようなより進んだ制度にするよう依頼している。また根本的には住民基本台帳法等の問題になるので、毎年総務省に対して法改正をお願いしている。
○事前に登録しなければ本人情報が取得されていることがわからないという状況はあまり好ましくないので、県としてもさらに取組を推進していただきたい。引き続き国にも要望をあげていただきたい。
○アイヌの人々に係る啓発事業の実績が1回となっているが、このウエイトの低さは、県や市町村がリーダーを養成する取組を行ってないことも大きいと思う。講師の登録をみても、こういう問題に対してはほとんど名前があがっていない。他の人権分野もそうだが、十分理解して進められる人材(市民)の養成が重要で、人材養成に対する特化した支援制度が必要と思う。県民と一緒になって人権問題を考えるという趣旨に基づき、誰もが手をあげられるような体制を考えてほしい。市民の中から講師をできる人材がこれだけ増えてきた、ということになれば、それを数値化できるのではないか。
●人権問題全般に関する指導者養成について、公益社団法人鳥取県人権文化センターが人材養成事業を行っており、希望者に講座を受講していただいて、受講後は地域に出て行って講師を務めるという取組をしている。今後もさらに当センターを中心にして進めていき、県としても引き続き、人材養成事業に対する助成を行っていきたいと考えている。
○成年後見制度については、3の障がいのある人の人権の権利擁護の推進というところと、5の高齢者の人権の認知症関連施策にも関わることである。これからの福祉の課題でもあるが、どうしても分野ごとの縦の仕組みになっているものだから、3にはあがっているが5にはあがっていないということだと思う。なお成年後見支援センターへの相談件数を目標値として設定するのは不可となっているが、相談件数をあげても意味がないというのはそのとおりと思う。来年度から市町村が計画をつくるときに県が指導すると思うが、その計画において目標数値を設定したうえで、最高裁の統計では、日本での利用は1/6程度。そういう目標数値を設定した計画を策定してほしいし、県は目標数値の実現に向けて市町村と連携した相談支援体制をつくってほしい。以上、要望、提案である。

(2)その他
○同和問題について、小中学校では教科の中に同和問題が入ってない。教員でも知らない人が増えているという現状があると思う。この状況において、「同和地区を知っていますか」などのアンケートをとっても、その意味がわからなくなっている子どもたちが増えているが、だからと言って部落差別がなくなったわけではない。学校の在り方はどうかという部分が重要なところだと思う。
●学習指導要領に基づき、社会科を中心に教科書にも同和問題についての記述はされている。そこからもう1歩踏み込んで理解を深める学習がされなくなってきたというご意見をたくさん受けている。
同和対策協議会において、学校現場でどのように同和教育を行っていくかの議論を踏まえながら、学習資料をつくって学校教育に活かしてもらうような形で進めており 平成30年度は同和問題にかかる学習資料作成に取りかかる計画としている。同和問題を通して、あらゆる人権問題に対する資質能力を育成できるような教育を再構築していきたいと考えている。

<まとめ>
○今日の意見の中で指標として新設するようなところはなかったと思うが、出された意見を関係課で持ち帰って精査していただき、フォローアップの指標として確認をして、来年度の協議会において、29年度事業の実績に基づいて提示できるようお願いしたい。

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