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令和５年度鳥取県中部圏域がん対策推進会議分科会会議録

開催日時	令和6年02月28日（水曜日） 05:00 PM 〜 06:15 PM
開催場所	鳥取県中部総合事務所 B棟２階　第２０５会議室
出席者名	福羅　匡普；西江　浩；稲嶋　敏彦；藤吉　美江；鈴木　紀美枝；山根　奈緒美；前畑　裕志；宮本　紀子；深田　一徳；谷本　耕平；長谷川　利恵；中部５市町; 事務局（倉吉保健所）
議題	（１）報告事項 　　　　（ア）県及び中部圏域のがんの現状について 　　　　（イ）中部圏域のがん対策の取り組みについて 　　（２）協議事項 　　　　がん対策推進に向けた方策について
問い合わせ先	中部総合事務所 中部総合事務所倉吉保健所 0858-23-3146
その他	（１）公開又は非公開の別 公開 （２）傍聴者数 0人 （３）その他（会議資料等） 0312中部がん推進会議（次第）.pdf【出席者名簿】R5 中部圏域がん対策推進会議分科会.pdf0312中部がん推進会議（資料�@）.pdfがん推進会議（参考資料�@）.pdf資料�A・参考資料�A.zip

会議内容：
令和5年度鳥取県中部圏域がん対策推進会議分科会

日時　令和6年2月28日（水）　午後5時から午後6時15分まで
場所　鳥取県中部総合事務所1号館B棟2階　205会議室
参加者　出席者名簿参照

＜概要＞
〇中部圏域のがん対策の現状、各関係団体の取り組み状況について情報交換を行った。
〇がん検診の受診率向上に向けて、医療・住民・職域・検診機関・行政が今後も連携を続け、実現可能な
受診率の目標値設定およびその実現に向けた取り組みを継続していくこととなった。

１. 開会

(１) 保健所長挨拶
新型コロナウィルス感染症の影響もあり、久々の対面での開催となった。その間、検診受診率の問題、
医療機関への受診控えがあった。それぞれの立場からの取り組みについて共有し、意見を頂戴しながら
今後のがん対策について検討していきたい。
(２) 会議の成立
委員12名中11名の出席あり。運営要綱第6条第2項の規定により会議が成立。
(３) 会長・副会長の選出
会長：西江委員　副会長：福羅委員に決定した。
(４) 会長挨拶
中部地区ではがん検診の受診率が低い。行政の尽力で改善傾向にはあるが、現在も低い。色々な方面から
委員の出席があり、がん死亡率の改善のために忌憚のないご意見をいただきたい。

２. 報告事項

（１） 第8次中部保健医療圏地域保健医療計画（案）について
事務局より資料2-1、2-2に沿って説明。
・第8次保健医療計画は令和6〜11年度を計画期間とする。現在はパブリックコメント募集中の段階。
・鳥取県がん対策推進計画を第8次保健医療計画の一部として策定することとなった。
⇒　委員からの意見・質問なし。
（２） 中部圏域のがん対策の取り組みについて
資料3、参考資料1〜5に沿って圏域のがん罹患・死亡・がん検診の状況について事務局より説明。
・課題や今後の取り組み（がん検診の普及啓発、未受診者対策、職域を含めた関係機関の連携強化）については、令和元年度会議の際と変わりがない。
・定年延長、病気を持ちながらも働く人の増加、2040年には働く担い手が少なくなり、健康で働き続ける重要性は増す。健康経営の考え方を持っておくことが求められる。
・退職前から健康を考えることは健康寿命の延伸につながる。
・自力では健康増進活動が難しい職場があり、特に中部では中小企業の割合は高いことから、

職域の健康、がん検診について関係機関が連携して考えていく必要がある。

⇒　委員からの意見・質問なし。

（３） 各団体の取り組み状況について
〇倉吉保健所
会議の開催、がん検診推進パートナー企業の認定、がん予防教室等の普及啓発などを実施。
〇中部医師会
意識の高い人は5月頃からのがん検診予約が多い。12月・2月も予約の依頼が多い。早めに予約してもらいたい。圏域として婦人科系の検診を受けることのできる場所が少ない。子宮頸がんワクチンの普及啓発は重要。
〇厚生病院
がん診療連携拠点病院として、出前講座や講演会を実施。病院としてがん検診の受診枠を広げている。
HPVのワクチン自体は改善している。若い人に接種してもらいたい。
〇明倫公民館
倉吉市内には小学校区ごとの地区公民館（コミュニティセンター）がある。倉吉市健康推進課の健康だよりの配布、検診日時の広報を行っている。食生活改善推進委員と連携した調理実習の開催も実施。
倉吉市は健康づくり推進委員を廃止し、各地区に対策が委ねられた。住民の声を展開するのが弱くなっているのでは。受診するかどうかは最終的に個人任せで一押しができていない。
県内で中部でのがん検診受診率が低いのは、行政の取り組みに圏域による違いはあるのか。変わらないのであれば住民意識をどう変えればよいのか分からない。当然みな健康を願うものだが、受診への恐怖も一方である。後押しする体制がもう少し整わないと受診率は上がらないのではと思う。
〇がん患者の会
自分は検診を受けていなかった。家族歴もあり、怖くて検診を受けなかったが、同じがんに罹患した。
経験を踏まえて、家族には検診を受けてもらうようにした。がん患者には人には分からない辛さがある。
行政の取り組みは有難く感じる。
〇倉吉支部食生活改善推進員連絡協議会
チラシの配布や調理実習に取り組んでいる。市町のがん検診の声掛けを実施。
家庭訪問での啓発を行っている。集会を開こうと思ってもコロナ禍以降人が集まりにくくなっている。
〇倉吉商工会議所
生活習慣病予防検診を全員が受けている。毎朝ラジオ体操を実施。事業所へのPR・周知では役に立てる部分がある。
〇琴浦町商工会
商工会だよりに役場からの依頼等を同封している。規定を作って健診（検診）をしている事業者は１割に満たないくらい。個人の事業主への啓発が課題。対面事業を再開するのに苦労した。
〇倉吉自動車学校
50歳以上への前立腺がん検診への会社負担を実施。節目の年齢で人間ドックを会社負担で受診勧奨している。町申込経由での子宮がん・乳がん検診に対して負担助成をしている。受診勧奨を積極的に行っている。取り組みにも関わらず女性のがん検診の受診率は低い。若者でBMIが低いものが多いのは課題。人間ドック受診者は減少している。
〇鳥取県労働基準協会中部支部事務局
労働安全衛生法に基づく特別教育を実施する組織。400社の会員がいる。衛生管理者・安全管理者・安全衛生推進者への教育を実施。健康診断の重要性を伝えることもある。西部と異なり、中部では委員の中に労働基準監督署が入っていない。監督署は事業所に入って労働安全衛生法に基づく健康診断の実施状況について指導する立場にあるので、中部でも委員に入れることをお勧めする。
中部では新型コロナウィルス感染症の罹患が多かったが、そういった状況にも関心を持ってもらいたい。衛生管理者に徹底してもらいたい内容があれば資料をいただければ配布することは可能。
〇全国健康保険協会鳥取支部保健グループ
生活習慣病予防検診への費用補助を拡大した。市町村のがん検診とセットで特定健診を受診できるよう勧奨している。事業所と連携したコラボヘルス（健康経営）の取り組みは今後の課題。
〇鳥取県保健事業団中部支部
検診受け入れ人数をコロナ禍前に戻した。乳がん検診担当を女性放射線技師としている。事業者健診では未受診者の受診勧奨を実施。市町の広報などは重要。市町の要望に沿うよう配慮している。

３. 協議事項

（１） がんに罹患した労働者への支援や配慮について
〇西江会長
がん対策基本法ではがんサバイバーが取り上げられている。厚生病院としてはすずかけサロンを開いている。同じ悩みを持つ人が集まることで気が休まる。相談センターで相談もできる。医師はあまり参加できていないが、患者の意見を聞く機会は有難い。中部圏域で検診受診率が引くのには経済的事情や家族の事情もあると思われる。会社からの働きかけは重要では。
（２） 　その他
�@ 北栄町での中学生のピロリ菌検査及び除菌事業実施
〇北栄町前田保健師
平成27年度事業開始。住民からの要望があり、厚生病院医師に相談し、事業を開始した。
中学生本人の胃がん予防、家族やさらに下の世代への感染防止などを目的としている。
検査・治療への助成を行っている。
　　　〇西江会長
中学3年生だとピロリ菌の陽性率は低い。関心を持ってもらうのには良い寄り組みでは。
両親・祖父母に検診を勧めてもらうきっかけになると良い。死亡率が高止まりなのは、高齢者では進行がんで発見されるケースが多い影響がある。孫から勧められたら検診を受けるのでは。
�A がん検診の受診率について追加意見
〇西江会長
男性医師による女性がん検診は受診者側が嫌がることがある。行政からもセットで受診してもらえるような工夫をお願いしたい。日本ではせっかく安価に検診を受けることができるのに受診への意識が低い傾向がある。行政からの啓蒙が重要。
鳥取県はがん年齢調整死亡率が低い傾向がある。健康な人に長生きしてもらうのは大事。2人に1人が罹患する当たり前の病気だが、告知されるのが嫌で精密検査を受けないという人もいる。（胃がんでは精密検査受診率は100％）精密検査を恐れずに受けて欲しい。乳がんマンモグラフィー検診では、女性放射線技師が多くなった。婦人科でも女性医師が多くなってきた。せっかく予防ができるがんなので、HPVワクチンの啓蒙を進めてもらいたい。

４. 閉会

(１) 保健所長挨拶
幾つか課題が共有された。女性がん検診の受診率向上には個人事業主の意識向上も重要。中学生のピロリ菌検査について北栄町から報告いただいたが、北栄町ではがん検診受診率も胃がんに限らず改善傾向にある。良い取り組みを横展開できれば良い。本会議の情報を各所属で持ち帰っていただいて、今後も連携していきたい。また、鳥取大学医学部尾崎教授が月1回程度倉吉保健所に来所し、市町の課題や計画について相談を受ける場を設けている。個別課題への検討もできるのでお声がけ頂きたい。
(２) 事務局からの連絡事項
次年度も年1回程度の開催を予定している。実現可能ながん検診受診率の目標値への見直し等が必要。

3年後に保健医療計画の見直しがある予定であり、具体的な数値の検討もこの会議を通じて検討したい。

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