鳥取県流行性感冒(スペイン風邪)新聞記事データベース

項目
内容
 資料番号2207
 発生時期大正9 ( 1920)年 1月2日
 旧郡名・旧市町村名等岩美郡宇倍野村・稲葉村、小田村・浦富村・牧谷村・大岩村・本庄村
 現市町村名鳥取市、岩美町
 発生区分
 記事見出し岩美郡感冒猖獗 奇妙な伝染力
 被害内容等岩美郡における流行性感冒蔓延の状況は、宇倍野村大字国分寺、三代寺、庁等の一部に発生し、爾来各村に蔓延し、宇倍野、小田、浦富、牧谷、大岩、本庄、稲葉の各村に猖獗(しょうけつ)を極め、宇倍野村で7名、小田村で8名、その他1、2名ないし3、4名の死者を出し、就中(なかんずく)、病勢が激甚であるのは宇倍野村、小田村、浦富村等で、宇倍野村大字国分寺青年【原文ママ 青年団ヵ】は、1月2日麻生部落に火災があり、寒気を冒しその消防に出動した後、一時に感冒に罹り、それより蔓延し、小田村大字延興寺22戸の部落では、患者のいる家に出入・酒食した者の内、僅かに2戸を除き、その他は全部病者を生じ、10日間ばかりの間に6名が死亡し、葬儀のために同部落に出入した僧侶も感染・死亡した。また、他部落の親戚に波及した有様で、同村高野尋常小学校は一部休業のやむなきに至り、大岩村では同村役場書記が同病に斃(たお)れ、浦富村・牧谷村でも目下患者が発生し、浦富尋常小学校360人のうちで、患者60人が生じ、両校とも23日から全部休校するに至り、なお各村に蔓延の兆候があるとのこと。
 出典鳥取新報 年月日 19200124 号数 9989 記事掲載面 3
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