鳥取県流行性感冒(スペイン風邪)新聞記事データベース

項目
内容
 資料番号2313
 発生時期大正9 ( 1920)年 2月19日
 旧郡名・旧市町村名等全国
 現市町村名全国
 発生区分
 記事見出し流感の惨事
 被害内容等一時下火だった流行性感冒はますます猖獗(しょうけつ)を加えており、今や惨憺たる悲劇が随所で起こっている。親は子に別れ、子は親に先立ち、双親一夜に逝きて可憐な嬰児は無心に微笑み【親が死んだということが理解できない、という意味ヵ】、あるいは、一家全員がことごとく死の国に運ばれて、老親独り薄命の恨みをかこつようなことは私自身の眼前に見せつけられる悲惨事である。天意を窺うことはもとより難しいが、もし本当に人類をあわれむ心があるのならば、このようなことは余りに惨酷な悪戯ではあるまいか。愚かなる我らは、この死生の関頭に立ってそぞろに神意の如何を疑うのである。
 出典鳥取新報 年月日 19200219 号数 10014 記事掲載面 3
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