１ 財政課長査定内容と対応
＜査定結果＞
- ・「保証責任準備金」及び「債務保証損失引当金」については、今後も県は従来どおりの率で出捐するが、１９年度末必要額は現時点ではわからないので、２月補正対応とする。
・「求償権償却引当金」については、農業信用基金協会の経営努力に係るものなので、今後も県は支援は行わない。
＜査定結果への対応＞
- ・「保証責任準備金」及び「債務保証損失引当金」は、査定どおり２月補正対応とする。
・「求償権償却引当金」は、新たな県の負担割合を定めることとしたい。 課長要求３／３及び２／３ → １／３
- 農業者が県の制度資金を借り入れる際に、無担保・無保証人で債務保証を行うために県農業信用基金協会が積み立てる特別準備金制度に出捐を行う。
特別準備金制度は、
・平成１５年度に国において創設
・平成１７年度に税源移譲
・県はこれまで「保証責任準備金」と「債務保証損失引当金」に出捐
・今後、「求償権償却引当金」の積立が必要
・無担保・無保証人保証制度継続のためには、「求償権償却引当金」への県の支援が不可欠
３ 特別準備金の概要
A積立の対象資金
- ・農業近代化資金
・農業改良資金
・就農支援資金
・農林漁業金融公庫転貸資金
・農業経営改善促進資金
・農業経営負担軽減支援資金
・大家畜経営改善資金
４ 復活要求の概要
- 求償権償却引当金に対する、県の負担割合を定める。
・現在、本制度の対象となる保証債務の代位弁済がないため、積立額はない
・今後、代位弁済の発生に伴い、積立が必要
・この場合の県の負担割合を全資金１／３とする
A求償権償却引当金の１／３を県が負担する理由
- 県の制度資金の円滑な融通を確保するため、無担保・無保証人で債務保証する農業信用基金協会を県としても支援する必要がある。
・負担割合は、県１／３、基金協会２／３負担とする。
（考え方）
- 基金協会が融資機関へ求償権償却引当金の１／３の出捐を別途要請し、それぞれのリスク負担を県１／３、基金協会１／３、融資機関１／３とし、債権回収努力へのインセンティブが働くようにする。
@貸付申込、A保証申込
- 農業者は融資機関へ資金貸付を、基金協会へ保証を申込
- 基金協会は、融資機関からの保証を申込を受け、引受案件に農林漁業信用基金の保険を付して保証を引受
- 融資機関は、基金協会の保証を受け、農業者に融資を実行
- 農業者が、融資機関への返済不能
- 基金協会は、返済不能となった農業者に代わり融資機関に借入金を代位弁済するとともに、求償権償却引当金を積立
- 基金協会は、農林漁業信用基金から、代位弁済した金額の７割の保険金を受取
- 基金協会は、代位弁済に伴い、農業者への求償権を取得し、回収
- ・基金協会は、農業者から求償権を回収できない場合、求償権を放棄し、求償権を償却
・求償権のうち、自己負担分（保険金対象外の３割）の償却に特別準備金を取り崩し