 | 概略説明 |
(1) | トルコギキョウは毎年多くの品種が発表されており、これまでにも極めて多数の品種が発売されている。 |
(2) | 新品種の導入による有利販売が期待されるが、スムーズな導入のためには栽培特性を知る必要がある。 |
(3) | そこで、本県において栽培が容易で、消費者ニーズにあった適品種を選定する。 |
１ | 事業の必要性 |
(1) | トルコギキョウの国内総出荷量は、全品目の約2％を占めており、キク、バラ、ユリ、カーネーションに次ぐ主要品目であり、各種苗業者は毎年新品種を発表している。 |
(2) | これまでに発表された品種数は1,000品種を超え、カタログ上には約400品種が登載されており、毎年多くの新品種が発表されている。 |
(3) | 本県においては、主に鳥取市、八頭町、岩美町、倉吉市、北栄町、琴浦町、米子市等で栽培されており、主として6月から9月に出荷されている品目である。 |
(4) | 現在、販売単価の伸び悩みや収量の低下から、栽培面積は減少から横ばい傾向(約3ha)にある。 |
(5) | このため、本県において栽培が容易で、消費者ニーズにあった適品種の選定が求められている。 |
(6) | 受益者数 トルコギキョウ栽培者 71戸 |
２ | 事業の内容 |
(1) | 市販品や今後市販される品種を、本県の一般的な栽培方法で栽培し、その特性を展示評価する。 |
(2) | 普及方法：生産者に一般公開する。 |
３ | 事業の効果 |
(1) | 本県に適応した新しい品種の選定ができ、農家所得の向上が期待できる。 |
(2) | トルコギキョウの新品種に期待される効果 適品種の導入による製品率、出荷率向上 90%→95%以上 1,900本/10a増（約95千円円） 新品種の出荷による価格差 5〜10円/本、180〜360千円/10ａ（県下の栽培面積 3ha） |
４ | これまでの成果 |
(1) | ストック |
| 平成12年〜14年までの3年間にわたって実施し、12品種・系統が有望であることを認めた｡また、このうち4系統・品種は実際に県内で栽培された。 |
(2) | トルコギキョウ |
| 平成15年〜17年まで3年間にわたって実施し、16品種・系統を有望と認めた。市販品種として発売され、県内に導入されたのはこのうち5系統である。 |
(3) | パンジー・ビオラ |
| 平成14年に実施し、パンジー・ビオラの4品種を有望と認め、全てが県内に導入された。 |
５ | H１9年の試験内容 |
(1) | トルコギキョウ新品種の本県への適応性を検討する（系統数は未定）。3月上旬播種、5月上旬定植、8月上旬審査のスケジュールで栽培を実施する予定。 |
６ H19年度要求額内訳（単位：千円）
内 訳 | 要 求 額 |
| トルコギキョウ栽培資材費 | １２３ |
| 旅費（連絡調整） | ２ |
| 通信運搬費 | ２ |
合 計 | １２７ |
事業実施期間： 平成19年度
受託元： 社団法人 日本種苗協会
全日本花き種苗審査会の概要
(1) | 主催者と目的 (社)日本種苗協会が主催し、優良な園芸種苗の普及と育種の助長を図るために行う。 |
(2) | 方法 (社)日本種苗協会が品目、作型を募集し、協会加入各社(者)は募集された作型に最も適すると考える品種･系統の種子または苗を出品する。栽培を受け入れ可能な公的機関（都道府県の試験場）が栽培を担当し、(独)花き研究所所長を審査委員長とし、公的機関、種苗会社、育種家等で構成された審査員が審査し、受賞品種を決定する。 |
(3) | 鳥取県の役割 栽培を担当する。数多くの新品種が出展されるため、品種動向や新品種の特性をいち早く知ることができる。入賞品種はその作型で最も優れた品種であり、結果的に本県に適する品種を選定することができる。そのため、速やかに新品種を普及させることができる。 |
(4) | 出品される品種について 審査会は10点以上の出品により成立し、主に最新の品種や市販前の系統が出品される。トルコギキョウの場合、例年15〜16点、多いときには25点以上が、ストックは10〜18点程度、花壇苗30点程度が出品され、審査される。 |