- 購入後15年を経過し老朽化した放射線治療装置（ライナック）を国庫補助金を活用して照射精度の高い機器に更新する。
○ライナック
高エネルギーの放射線をがん病巣に照射してがん細胞を破壊する装置
※平成２０年度に国庫補助金を活用し整備予定であったが、来年度補 助金を前倒しして実施（追加募集）し、来年度の制度存続は不透明な 状況にあるとの情報を入手したことから、緊急に整備しようとするも の。
２ 現有機器の現状
- 平成４年12月に購入後15年を経過し、老朽化により故障が頻発
- 既に部品の製造は終了してメーカー在庫に頼っており、部品調達・修理に数日を要する。
- 現在はメーカーが責任をもって部品を供給しているが、平成20年３月末をもって現在の供給体制は終了し、４月以降は故障時の修理ができなくなる恐れが大。
- 故障、修理期間の延長による影響
・継続して行う治療が中断することとなり、治療効果が低下。
・治療期間（入院期間）の長期化に伴う患者の経済的負担が増大。〔近年の修理状況〕
※H19は９月末までの実績区分修理回数
所要日数治療中止
患 者 数主な故障原因H16１回、２日２５人機器内部の断線、ショート H17１回、２日２５人機器内部の断線 H18３回、３日３８人機器内部の断線
電源供給ユニットの故障H19２回、４日３０人コンピュータの故障
（１）放射線治療装置の更新の概要
- 治療装置本体の更新
- 制御機器（コンピュータ及びソフトウエア）等の更新
- 部位を特定する機器をＸ線装置からＣＴへ更新 など
三次元解析できる機器（現有機器は二次元解析）に更新することにより、精度の高い解析・照射が可能となり、治療効果が高まる。
〔機器の比較〕
 区 分 | 現行機器 | 要求機器 | 効 果 |
解析手法 | 二次元 | 三次元 | ・立体的で精度の高い解析が可能 ・精度の高い照射により身体的な負担の少ない治療が可能 |
照射性能 | 矩形型 | 10o単位 |
（２）工事の概要
- 機器本体支持のための鋼製機材埋込工事
- シミュレーション室改修工事（Ｘ線→ＣＴ） など
１９年１２月 補助金申請
２０年 ３月 補助金内示、工事等申請（放射線関連）
９月 入札
１１月 工事完成
１２月 運用開始
４ 事業費及び財源内訳
- （単位：千円）
区 分 | 事業費 | 内 訳 | |
国庫補助 | 起 債 | ||
| 機器整備 | 260,000 | 130,000 | 130,000 |
| 工事費 | 20,000 | 10,000 | 10,000 |
合 計 | 280,000 | 140,000 | 140,000 |