1 事業内容
(1)暗きょ排水施設の機能診断
ア 暗きょ排水の機能保全・維持管理のあり方について、地域での話し合い、点検、維持管理を実施し、通常の維持管理では修復できない排水不良田を抽出する。
(2)維持管理方法等の啓発、点検調査
ア 農業試験場の研究成果を活用し、暗きょ排水の維持管理方法等を農家にPRし、暗きょ排水の長寿命化を図る。[水閘管理、掃除方法、補修方法等]
イ (1)アで抽出された排水不良田について、暗きょ排水管の閉塞状況、耕盤層の形成状況の点検調査を委託し、必要な暗きょ排水機能向上対策を提案する。
2 要求額(単位:千円)
3 事業目的
・大豆生産に取り組む集落営農組織が経営する水田を対象に、適切な暗きょ排水機能の維持管理の必要性を啓発、鳥取県農業試験場の研究成果である維持管理の手法のPRにより、施設の長寿命化を図る。
・通常の維持管理では修復できない排水不良田について、排水機能を再生させるため、暗きょ排水施設の点検・調査等を行い、必要な排水機能向上対策を提案する。
・必要な排水機能向上対策に係る整備の実施は、国庫補助事業や農林業基盤整備交付金を活用する。
・上記の取組について、対象組織のうち5組織(倉吉2、北栄2、湯梨浜1)の各1haづつについて実験的に実施し、対策の効果や有効性を検証する。
4 背景
・中部管内の各市町では、「地域水田農業ビジョン」に基づいて実施する「産地づくり交付金」により「大豆」を主要作物として取り組んでいる。
・また、中部管内の集落営農組織63組織のうち、36組織で大豆の作付けを行っており、今後、中部総合事務所農林局として大豆振興を戦略的課題として位置付け大豆生産に対する条件整備を図る必要が生じている。
・しかし、暗きょ排水の機能が十分に発揮されてないことによる排水不良のため、生育不良や収量・品質低下が見受けられる。
・特に、営農機械の大型化による耕盤(不透水層)の形成や疎水材のモミガラの腐食等により、排水が暗きょ排水管まで浸透してないケースも見受けられる。