(1)優良雌牛増頭支援事業
@県外からの雌子牛を導入する場合、セリ名簿に記載の各県の育種価評価値や母牛の登録点数により客観的な能力評価が可能である。
A導入した雌子牛は5年間の保留義務を付与することとし、原則としてその雌産子を1頭以上繁殖雌牛として自家保留するか県内に保留することを事業要件とする。
(2)種雄牛造成
@本県和牛改良方針達成のために必要な能力(ロース芯面積及び霜降りの入り方)で、種雄牛造成をスピードアップし、改良を早めるためには、県外から必要な遺伝子を導入することが必要。
Aそうした必要な能力は、他県との情報交換を行うことにより担保は可能。
(3)肥育牛増頭対策(後継者等への規模拡大に対する補助)
@和牛ビジョン作成の際、聞き取りをした若手生産者の意見から、鳥取和牛肉の増産を促進するには、繁殖肥育一貫経営の規模拡大を推進すべきとの意見が多かった。
A県としても、繁殖頭数と肥育頭数を増頭するためには、大規模の繁殖肥育一貫経営の規模拡大を推進すべきと考える。
B飼料価格の不安定化と現在枝肉価格の低落により、畜産経営の収益性が低下している現在、将来の担い手の生産意欲を促し、規模拡大を進めるためには、資金対応だけでなく初期投資を抑える支援が必要。
(4)高品質和牛肉生産拡大対策
@鳥取和牛のブランド化を推進するため、県内の販売店や生産者と協議し、鳥取県で生まれ肥育された高品質なもの(5等級)を新たなブランドとするなど、鳥取和牛の特徴をより明確にすることとした。
A「勝安波」という全国トップレベルの種雄牛が造成され、この種雄牛を活用して、高品質な和牛生産が期待できる。
Bしかし、優良な県内の肥育素牛は、県外購買者の購買力が強く、県外へ移出するので、鳥取県で生まれ肥育された高品質な鳥取和牛を増産するためには、県内に優秀な肥育素牛を保留する施策が必要。