1.目 的
現在は焼却して埋立処分している天神川流域下水道の汚泥について、資源・エネルギーとしての活用・再生への転換を図る。
2.概 要
○現在、天神浄化センターで発生する下水汚泥は、焼却による減量化を行って埋立処分しているが、CO2の約310倍の温室効果を有するN2Oを年間に7.2t 排出している。また、焼却炉の老朽化に伴い維持管理費が年々増加しているほか、焼却炉が故障した場合に他の処理方法を持ち合わせていないため、リスク管理上も課題となっている。
○下水汚泥は、多くの有機分を含んでおり、この汚泥を嫌気性消化するとバイオガスである消化ガスが発生するので、燃料電池によるコージェネレーションにて熱・電気エネルギーとして回収することにより、処理場内消費電力の50%程度を自給できる可能性がある。
○これらを踏まえ、天神浄化センターにおける地球温暖化対策とバイオガス等の未利用エネルギーの有効活用等を行うための汚泥の活用・再生シテムを構築することを目的として、天神浄化センターにおける最適な処理方法の検討、そのための処理施設の選定、基本設計図書の作成を行う。
3.要求額
事業費 6,650千円
4.温室効果ガス削減による貨幣換算価値
@ 汚泥の焼却から資源化によるN2O削減効果
310倍×7.2 t-N2O/年×2,890円/t-CO2 = 645万円/年
A 消化ガス発電によるCO2削減効果
50%×6,631,199kwh/年×0.555kg-CO2/kwh×2,890円/t-CO2
= 532万円/年
5.グリーン電力証書
太陽光、風力、バイオマス(生物資源)などの自然エネルギーにより発電された電力の環境付加価値を「グリーン電力証書」として企業や団体が購入し、自然エネルギーの普及に貢献できます。
50%×6,631,199kwh/年×4円/kwh=1,326万円/年
注)コージェネレーション・・・発電時に発生した排熱を利用して、冷 暖房や給湯などに利用する熱エネルギーを供給する仕組みのこと。