1.事業目的
○地球温暖化防止やエネルギー自給率向上に貢献するため、二酸化炭素フリー電気の環境負荷価値や発電コスト縮減のための技術開発・開発支援制度拡充など動向を睨みながら、県施設における新エネルギーを活用した発電の導入について検討する。
2.事業内容
H21年度事業
小水力発電:事業化した場合採算性が見込める箇所を選定
平成22年度以降も採算面で優先順位が高い地
点から順次検討する。
太陽光発電:企業局内施設を利用した場合の総合評価。
平成22年度以降は、他の県有施設への導入を
実施するために手法を検討する。
発電方式 | 事業内容 |
小水力発電
※
| 既設ダムの維持放流水を活用した小水力発電について、簡易発電システムのコスト縮減技術を用いて概略設計・経営試算を行い総合的に検討
〈検討候補箇所〉 小水力発電:賀祥ダム
【一部委託】 |
太陽光発電
※
| 県有施設における太陽光発電について、最新技術(効率アップ等)を用いて概略検討・経営試算を行い総合的に評価・検討
〈検討候補箇所〉
企業局東部、西部事務所 【一部委託】 |
※ 上記発電は、二酸化炭素フリー電気として位置づけられ、環境負荷価値を有しており、今後はその付加価値が高まることが期待されている。
〈発電検討の進め方と委託内容〉
1 発電可能性調査・検討候補箇所選定【直営実施済み】
2 発電所概略設計
(最新技術で発電施設・水路工作物概略設計)【委託】
3 工事費積算・可能発電量算出【直営】
4 経営資産【直営】
5 総合的な評価・検討【直営】
〈委託料〉 3,154千円(概略設計費)
3.事業効果
○県庁が取り組む『環境にやさしい県庁率先計画』の二酸化炭素削減目標のうち約750t削減見込む
○実施検討に当たって培う技術的ノウハウは、今後新エネルギーの導入を検討している、市町村、企業への技術的な指導、助言に活かせるものであり、全県的に新エネルギーへの転換という面で普及啓発に繋がるものである。
〈今後の検討課題〉
○企業局独自で採算性が確保出来ない地点については、県庁全体における経費縮減や二酸化炭素削減の効果が大きい場合、効果に見合った付加価値相当を県全体で負担するなど手法について検討する。
4.現状・背景
○小水力・太陽光発電等自然エネルギーによる発電について、地球温暖化防止やエネルギー自給率向上に貢献するために、事業化の可能性を探ってきたが、多数の候補地で建設コストが高く採算性が確保できない理由により、企業局独自では事業化が困難となっている。
○ 本県では、『環境にやさしい県庁率先計画』において、平成24年度に二酸化炭素排出量5%(約1千t)削減を目標としているが、平成18年度実績では増加となっている。
『環境にやさしい県庁率先計画』二酸化炭素排出量
| 基準(H12) | 実績(H18) | 目標(H24) |
県事務・事業 | 約31千t | 約37千t | 約30千t |
〈最近の動向(状況変化)〉
平成19年度以降、国による小水力、太陽発電の開発普及を目的に、様々な支援制度、技術改革が進められている。
○ 平成20年11月から二酸化炭素フリー電気取引が開始され二酸化炭素フリー電気の高付加価値が期待される
○ 太陽光発電の技術開発により、以前からの課題であった低コスト化や長寿命化が進められている。
○ 『簡易発電システム設計マニュアル』:
〈ケーススタディ〉小水力発電(維持放流)35%コスト縮減
○ 『地域新エネルギー等導入促進対策費』:
小水力・太陽光発電等の補助率 50%
○ 小水力発電のための落差利用に関する許認可手続の円滑化検討(H21 河川局概算要求)