1 目的
マスメディア等を活用し、具体的な素材を県外へ発信することを通じて、本県のブランドイメージの向上を図る。
2 事業内容
(1)概要
観光入込客の増加、県外における県産品の消費拡大、県外企業の県内進出、県外貨客による県内空港・港湾の利用促進、県外からの移住定住の促進など、県外へ打って出る施策の実施に当たって、必要な情報発信を実施する。
債務負担行為(平成21年12月設定、15,000千円)による基幹的な情報発信を補完して臨時的・機動的に対応するための経費等として、現年分9,224千円を要求する。
(2)基本的な考え方
ア 年間を通じた情報発信
〔債務負担行為分〕15,000
半年から四半期前には企画が決定するテレビ・ラジオ番組・雑誌記事等の制作スケジュールに合わせ、有利に放送時間枠・掲載枠を確保するため、債務負担行為の活用による早期着手を図る。
特に、平成22年度は、年度当初に鳥取自動車道の開通、連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」の放送開始を好機とし、平成21年度中に企画・内容等を調整の上、年度当初から円滑に情報発信する。
また、契約に当たっては、年度当初のみの単発ではなく年間を通じた放送時間枠・掲載枠の確保によって、スケールメリットによる経費節減をも企図し、これを来年度の基幹的な情報発信と位置づける。
〔現年分〕8,500
債務負担行為設定による基幹的な情報発信を補完し、年度中に発生した臨時的な広報課題に対して機動的に対応する。
イ 「連携」の重視
○県民発想による広報の新展開(臨)
鳥取県の情報発信に係るアイデアを広く募集することによって、訴求力のある斬新な情報発信を実現するとともに、これまでの取組と提案内容との比較によって、これまでの取組を点検する。優秀な企画提案の立案者には賞を授与し、実際の制作過程(仮称・とっとりイメージアッププロジェクト2010)に参画していただく。
○庁内・地方機関との情報共有
素材となり得る情報を取りこぼしなく収集し、組み合わせて発信するとともに、相互に情報共有し連携して情報発信することによって、費用対効果の向上を図る。(情報発信担当者会議の開催等)
ウ 平成22年度における情報発信の基本的な方向性
○広域情報発信事業の位置づけ
・庁内・地方機関との連携を前提とする県施策推進上の必要に応じた臨時的・機動的な情報発信について、現年分として予算設定(債務負担行為分を幹とし、現年分で枝葉を広げていく。)
例)集客不振が見込まれる県外イベントの緊急広報
・複数のテーマの組合せ、シリーズ展開等による総合的・長期継続的な情報発信については、平成21年11月議会で債務負担行為設定済
○具体的なテーマ
〔平成22年度の特徴的な素材〕
・鳥取自動車道(県内区間)開通・利用促進
・連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」を好機とした妖怪に会える鳥取県PR
〔平成22年度の施策推進上、情報発信を強化すべき素材〕
・食のみやこ鳥取県(梨、松葉がに等)
・鳥取来楽暮(子育て王国、芝生化等)
・山陰海岸の世界ジオパークネットワーク加盟(想定)
○ターゲット
・重点エリアを順に首都圏、関西圏、中京圏、岡山・広島県とし、テーマに応じて設定
・若年層よりも中高年層を重視し、テーマに応じてビジネス層またはファミリー層を設定。
○タイミング
・テーマ及びターゲットに応じて、時期及び回数を設定
・庁内・地方機関での情報発信の取組との連動による相乗効果を実現
3 金額根拠
広告掲載・版下等作成 23,500(23,500)
うち債務負担行為設定額 15,000(0)
プロポーザル選考謝金 360(360)
県民発想による広報の新展開に要する賞金・打合せ旅費等 364(0)
計24,224(23,860)
(備考)
・単位:千円
・事務的経費は「情報発信事務費」に合わせて計上。
・( )内は平成21年度当初予算額
4 要求のポイント(前年度との変更点)
○県外へ打って出る施策の拡大に対応するため、債務負担行為の設定による早期着手等、限られた予算を時機を失することなく効果的に執行することとした。
○これまでの取組を点検するため、庁外からのアイデア募集及び協働による情報発信を試みることとした。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<政策目標>
・県外での県の認知度・好感度を高め、観光や食、移住定住等の施策を支援するため、多岐に渡る情報発信を実施
<行財政改革の取組>
・全庁規模で費用対効果の高い情報発信を図るため、情報発信に係る事業を実施している庁内関係課、県外本部との情報共有・連携を一層充実させ、効果的な媒体、時期、規模及び内容となるように調整。(情報発信担当者会議の開催)
・費用の節減、情報発信の規模の拡大を図るため、買い取った媒体枠(放送時間、掲載スペース)に広告掲載する方式だけではなく、媒体枠を買い取らない編集タイアップ記事の掲載、パブリシティ活動(プレスリリース、訪問等による情報提供)を充実。
※その他にも、全庁的な広報マインドの向上を図るため、自治研修所と連携してPR能力向上研修を実施。
これまでの取組に対する評価
<自己分析>
・「将来ビジョン」の「ひらく」「つなげる」取組では、県外へ打って出る施策が多く展開され、情報発信は一層重要となっている。
・限られた予算を一層効果的に活用する工夫が必要。
<改善点>
・これまでどおり年度当初から着手していては、媒体選定等を経て、実際の情報発信が年度後半にずれ込む。一部債務負担行為を設定するなど、年間を通じた計画的な情報発信を図る。
・効果測定については、専門業者への委託調査によって可能であるが、調査そのものに相当の経費が必要であるため、実施していない。県民発想の視点の採用などを通じて、これまでの取組の点検を図る。