現在の位置: 予算編成過程の公開 の 平成22年度予算 の 福祉保健部の思春期健康問題プロジェクト事業
平成22年度予算
当初予算 一般事業  部長要求      支出科目  款:衛生費 項:公衆衛生費 目:予防費
事業名:

思春期健康問題プロジェクト事業

将来ビジョン関連事業(育む/すこやか子育て)

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福祉保健部 子育て支援総室 子育て応援室  

電話番号:0857-26-7572  E-mail:kosodate@pref.tottori.jp

トータルコスト

  事業費(A) 人件費(B) トータルコスト
(A+B)
正職員 非常勤職員 臨時的任用職員
22年度当初予算額(最終) 2,262千円 8,875千円 11,137千円 1.1人 0.0人 0.0人
22年度予算要求額 2,262千円 8,875千円 11,137千円 1.1人 0.0人 0.0人

事業費

要求額:2,262千円    財源:国1/2  (要求額の内訳)  復活:2,262千円

部長査定:計上   計上額:2,262千円

事業内容

1 事業内容

 思春期の健康問題のひとつである性の健康問題(人工妊娠中絶・性感染症)について、関係機関と連携・協働して正しい知識を普及啓発するとともに若者を支援する人材を育成し、思春期保健対策の推進を図る。

(1)思春期の性に係る健康問題ワーキング【継続】

    [357(277)千円]
    【事業主体】県(東・中・西部福祉保健局)
    【事業内容】
     各圏域の実情にあった支援策・効果的な啓発方法等の検討及び関係者の資質向上(各局2回開催)
      • 課題整理、共通認識、効果的な推進方策の検討
      • 先進地取組事例、最新情報等の情報提供      等
      (ワーキングメンバー)[圏域の関係機関]
      医師会、助産師会、看護協会、市町村、警察、教育事務所、学校、PTA、民生児童委員、思春期ピアカウンセラー、NPO 等
    【増額理由】中部総合事務所地方機関要求事業「元気な若者の自立支援事業」の統合に伴う標準事務費等の増

(2)性教育関係者研修会【中止】
    [0(120)千円]
     各圏域で実施していた研修会を廃止する。
     → 教育委員会の「性教育・エイズ教育研修会」と連携

(3)思春期保健相談士養成セミナー等への派遣【縮小】
    [728(1,201)千円]
    【事業主体】県(子育て支援総室)
    【事業内容】
     地域・学校等において、思春期の教育・相談に関わり、若者を支援する思春期保健の専門家(思春期保健相談士等)を養成する。
      • 思春期保健セミナー、思春期ピアカウンセラー養成者セミナー等に助産師・保健師を派遣
(4)思春期ピアカウンセラーの養成【継続】
    [631(731)千円]
    【事業主体】県(子育て支援総室)
    【事業内容】
     中学校や高校に出向き、同世代の仲間(ピア)として、若者に寄り添い、教育や相談を行う思春期ピアカウンセラーを養成する。
    ○思春期ピアカウンセラー養成講座
        種類
        対象者
        内容
    養成(基礎)講座
    [4日間(30時間)]
    大学生・看護学生等
    (25名程度)
    カウンセリングスキルを身につける講義・演習等
    フォローアップ講座[2日間(15時間)]養成(基礎)講座受講修了者上記スキルを高める講義・演習・情報交換等
(5)思春期ピアカウンセラー活動支援【継続】
    [500(569)千円]
    【事業主体】県(子育て支援総室)
    【事業内容】
     思春期ピアカウンセラーが中学・高校・地域等で実施する仲間教育・ピアカウンセリング活動を支援する。
    • ボランティア活動保険に加入 ・ 活動旅費を支給
     <活動場所・予定回数>
      ・学校(中学校・高校等)での教育・相談   年20回程度
      ・地域(ロータリークラブ等との連携事業等) 年5回程度
      ・ピアルームでの相談(ジャスコ鳥取北店内常設) 週1回
(6)10代の人工妊娠中絶に関する実態調査【新規】

    [46(0)千円]
    【事業主体】県(子育て支援総室)
    【事業内容】
     10代で人工妊娠中絶を実施した女性にアンケート調査を実施し、実態把握、要因分析を行い、今後の施策を検討する。
      (対象者)県内で人工妊娠中絶を実施した10代女性約70名
      (調査期間)平成22年6月〜10月(5ヵ月間)
      (実施方法)産婦人科医療機関の協力を得て、10代で人工妊娠中絶を実施した女性にアンケート用紙と返信用封筒を配布する。
      (調査内容)避妊の状況、避妊指導の状況、妊娠が判明したときの状況、妊娠中絶を選択した理由、必要な支援(出産するための条件)

2 復活要求内容

 事業を一部見直して復活要求 ⇒ 平成22年度に人工妊娠中絶率が高い要因を分析するための実態調査を実施し、その結果に基づき、平成23年度に事業見直しを行う。
     平成22年度については、既存事業を一部縮小・中止する。

3 課長査定結果

■ゼロ査定 ■本県の人工妊娠中絶率が全国でトップクラスであることが本事業を実施する背景の大きな要因の一つであると考えますが、その原因分析ができていない状況で、思春期世代を対象とした相談体制や広報啓発事業等をこれまでどおり継続していくのは疑問です。一度、事業を中止し、原因分析だとか、根本的な施策検討を行ってください。

4 復活要求理由

○鳥取県の20歳未満の人工妊娠中絶実施率は全国と同様に年々減少しているが、依然としてワースト上位が続いている。
○新たな思春期世代は毎年誕生しているため、地道な普及啓発・人材育成等の取組みが必要。
<20歳未満の人工妊娠中絶の実施状況>
年度人工妊娠中絶実施件数
      [うち県内者(%)]
人工妊娠中絶実施率  (全国)  
全国ワースト順位
14 405
[372 (91.9%)]
 20.3 (12.8)   1位
18 194
[178 (91.8%)]
 12.9  (8.7)   2位
19 163
[150 (92.0%)]
 10.9  (7.8)   3位
20 144
[132 (91.7%)]
 10.3  (7.6)   4位
                         出典:衛生行政報告例
    ○鳥取県の10歳代の人工妊娠中絶率が高い要因等については、全国や他府県の調査結果と同様と推測しているが、今後、更に効率的・効果的な施策を実施するために、県内の実態調査を実施し、要因分析・施策検討をすることが必要。
      <10歳代の人工妊娠中絶実施者の状況等>
        • 避妊に関する知識が乏しい、間違っている(膣外射精を避妊方法と考えている等)
        • 経済的理由による妊娠中絶が多い
        • 望まない妊娠を繰り返す「反復中絶経験者」が多い
        • 社会環境として、所得が低い、最終学歴が高卒以下、初交年齢が低い等の背景が多い
    (若年中絶当事者の声:平成19年度こども未来財団調査研究)

     性教育は自分と無関係と思っていた/学校の授業は一方的な知識だった/どうしたら、妊娠しないか教えて欲しかった/自身の問題として自覚できるよう、嫌がっても伝えて欲しかった/自分に自信がもてるようになりたい/話が聴いてほしい/努力も認めて欲しい

    ○その他の背景

    • コミュニケーション不足等により、自己肯定感(自分の存在価値)が得られず、性と生の自己決定ができない若者が増えている。
    • 性情報はあふれているが、性感染症予防や望まない妊娠防止(避妊等)に関する正しい情報を得る機会は少ない。
    • 感染症発生動向調査で報告される性器クラミジア感染症患者等性感染症の4割以上は10〜20歳代の若年者が占めており、若年者の性感染症の増加が問題になっている。


これまでの取組と成果

これまでの取組状況

平成18年度から3年間、主要事業として、関係機関が連携して取り組んできた。
(主な取組)
○子育て支援総室:施策検討・推進、人材育成・活動支援
○健康政策課:性感染症に係る人材育成、普及啓発、相談・検査
○各福祉保健局:圏域の関係機関との連携調整、施策検討、圏域の若者支援者の人材育成、正しい知識の普及啓発、相談体制の整備

(1)性に係る健康問題ワーキングの開催
 各圏域毎に若者の性に係る健康問題についての意見交換・施策検討を実施(検討メンバー:医療関係者、助産師、行政、学校関係者等)
 実績 各圏域毎に年間2〜3回ワーキングを開催し、課題等の整理、共通認識、調査、施策化等を実施した。

(2)思春期に係る人材の育成
・各圏域毎に性教育関係者等を対象とした研修会を開催し、知識・技術の習得と連携を図った。
・思春期ピアカウンセラーの養成
 新規養成講座を毎年度1回開催(6年間で110名養成)
フォローアップ講座を毎年度1回開催(5年間で61名フォローアップ)
・思春期保健相談士の育成「思春期保健セミナー(9日間)」に派遣
 (4年間で助産師9名、保健師2名派遣)

(3)正しい知識の普及啓発・相談体制の整備
思春期ピアカウンセラーによる仲間教育・仲間相談
 H16〜18年度 延べ43回(延べ338名が活動)
 H19年度    延べ28回(延べ169名が活動) 
 H20年度    延べ45回(延べ271名が活動)

これまでの取組に対する評価

○各圏域毎に課題の整理、関係者の共通認識、地域の実情に応じた施策検討・施策化ができ、地方機関要求事業等により推進中。
(相談窓口カードの作成配布、ピアルームの開設)
○若者の意識・行動の変化が見られ、人工妊娠中絶実施率も下がりつつある。
<20歳未満の人工妊娠中絶実施率の変化>
・H13年度:21.5 → H20年度:10.3 /女子人口千対
<ワースト順位の推移>
・平成14〜16年度  全国ワースト1位
・平成17年度      全国ワースト2位
・平成18〜19年度  全国ワースト3位
・平成20年度      全国ワースト4位

<若者の意識・行動の変化>
思春期ピアエデュケーション・カウンセリング参加者の声等
・友達、家族とのコミュニケーションがうまく取れるようになった。
・相手の意見を聴き、自分の意見を伝えることを心がようと思う。
・私もピアカウンセラーのようになりたい。(実際に受講した。)
思春期ピアカウンセラー養成講座受講者の行動変容
・私生活においても、仲間相談活動や情報伝達をしている。
・思春期ピアカウンセラー活動の中で仲間を認め、ともに成長し、自然に後輩を育成している。
・シンポジウムやワーキングに出席し、大人の中でもしっかりと自分の意見を述べることができている。

○毎年、新たな思春期世代は誕生しており、地道な普及啓発・人材育成等の継続が必要。

○思春期ピアカウンセラーの養成については、卒業者は活動できなくなるため、毎年度新規養成が必要。
 また、年々活動要請回数が増加しているため、人材確保のため、年間養成者数を増やす必要がある。

工程表との関連

関連する政策内容

母子保健の充実

関連する政策目標

十代の人工妊娠中絶実施率を下げる

財政課処理欄

要求額の財源内訳(単位:千円)

区分 事業費 財源内訳
国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
既査定額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
保留要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
復活要求額 2,262 1,131 0 0 0 0 0 0 1,131
追加要求額 0 0 0 0 0 0 0 0 0
保留・復活・追加 要求額 2,262 1,131 0 0 0 0 0 0 1,131
要求総額 2,262 1,131 0 0 0 0 0 0 1,131

財政課使用欄(単位:千円)

区分 事業費 国庫支出金 使用料・手数料 寄附金 分担金・負担金 起債 財産収入 その他 一般財源
査定額 2,262 1,131 0 0 0 0 0 0 1,131
保留 0 0 0 0 0 0 0 0 0
別途 0 0 0 0 0 0 0 0 0