1 事業内容
日本貿易振興機構(ジェトロ)の有する豊富な海外展開支援ノウハウを活用し、県内企業への貿易支援業務体制として設置しているジェトロ鳥取貿易情報センター及び境港貿易相談窓口に係る事業費の一部を負担金として支払う。
県負担金 12,507千円(12,570千円) → 11,875千円
※カッコ内の数値は前年度額(以下同じ。)
<負担区分>
鳥取貿易情報センター及び境港貿易相談窓口の設置に係る費用
○ジェトロ負担:人件費(センター所長、アドバイザー1人)、センター事業費(国補助事業分)、窓口事業費の一部、事務費(アシスタント人件費等)
○地方負担 :人件費(センター職員1人)、センター事業費(情報相談サービス)、窓口事業費、事務費
※地方負担を県:県内4市=8:2の割合で負担
<負担額>
○地方負担費 15,634千円→14,844千円(センター12,734千円→11,944千円、窓口2,900千円)
○県負担金 12,507千円→11,875千円(15,634千円→ 14,844千円×80%)
※残りは4市で負担
鳥取市(1,512千円)、倉吉市(472千円)、米子市(717千円)、境港市(426千円)
ジェトロ・地元負担額
| 22年度 | 21年度 | 22年度ー21年度 |
ジェトロ | 23,943 | 21,537 | |
| | | △79
(人件費の減) |
計 | 39,577 | 37,250 | |
2 地方負担の内訳
(1)ジェトロ鳥取貿易情報センター地方事業費
12,734千円(12,813千円)
企業への各種貿易相談や海外ネットワークを活かした情報の提供、海外貿易セミナーの開催及び貿易人材の育成を行うことで海外へ販路開拓を狙う県内企業の進出の手助けをする。
○管理費 8,944千円(9,813千円)
・人件費 6,773千円(7,642千円) ※職員1名分
・事務費 1,122千円(1,122千円) ※全国定額
・借館料 1,049千円(1,049千円) ※ジェトロ負担額の超過分)
※ジェトロ負担額 19,557千円(19,001千円)
人件費(所長)、事務費(アシスタント)、借館料(1/2を負担だが、1,597千円までは全額負担))、帰任旅費
○事業費 3,790円(3,000千円) → 3,000千円
@海外経済情報提供等 260千円(160千円)
・海外経済セミナー開催
A貿易人材育成 1,980千円(1,540千円)
・貿易人材育成塾開催
・貿易実務オンライン講座受講者助成
B鳥取県産品海外販路開拓プロジェクト 1,550千円 (1,300千円)
・海外での商談会等を効果的なものするため、商談会前後
のフォローを行うとともに、現地での市場性調査等を行う
・海外販路開拓セミナー開催
(背景)
商談会等の当日のみに参加しただけでは、なかなか成約ま
で結びつかない。
⇒ 商談会前;バイヤー等とのヒアリングによる下準備
商談会後;有望なバイヤー等への個別訪問 等
※ジェトロ負担 23,943(21,537千円)
事業費(国際化対策、農林水産物輸出促進事業等)
(2)境港貿易相談窓口地方事業費
2,900千円(2,900千円)
鰍ウかいみなと貿易センターにジェトロの貿易相談業務窓口を設置し、アドバイザー1名を配置。企業からの貿易実務の相談指導、商談会の随行等を実施する。
○事業費 2,900千円(2,900千円)
・アドバイザー活動費及び事務費
※ジェトロ負担 6,200千円(6,200千円)
人件費(アドバイザー1名)、事業費の一部
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
<地方負担による事業>
@ジェトロのノウハウを生かした貿易相談
ジェトロの持つ情報ネットワーク及びノウハウを利用した企業への貿易実務相談を積極的に実施するとともに、ジェトロ海外事務所と連携した貿易アドバイスを行った。
Aセミナー開催
環日本海定期貨客船の就航を機に最新の海外経済情報の提供を中心としたセミナーを開催した。また、貿易初心者向けの人材育成セミナー及び貿易講座を実施し、県内企業の貿易人材の育成を行った。
B商談会での商談支援
専門知識を生かした商談支援を実施し、海外企業との取引及び契約のアドバイスを行った。また、貿易支援センター参画機関として鳥取県や鳥取県産業振興機構の事業支援を行った。
<国庫事業による事業>
@輸出有望案件発掘支援事業
ジェトロ本部で採択された県内企業に対し、契約書作成から貿易実務までの一貫したコンサルテーションを行う。
→県内企業:4件
A対日投資事業
ジェトロ本部で採択された県内企業に対し新たに日本国内に拠点を設ける外国企業に対し、法人設立に関するコンサルテーションからビザ取得までの支援を行う。
→県内企業:1社
B地域間交流支援事業
地域の有望産業クラスターを対象に、国際展開・技術力向上・新商品の開発を目的に海外の産業集積地の事業構築を支援
→県内企業:1社
C見本市出店事業
ジェトロ本部が中心となり、海外の有望見本市に「ジャパンパビリオン」を設置し、県内企業の円滑な出展支援、バイヤー紹介、海外事務所によるアフターフォローなど継続支援を行う。
→H21年度見本市
フード台北(台湾):県内10社が出展
フードウィーク(韓国):県内4社が出展
これまでの取組に対する評価
ジェトロの持つ海外ネットワーク及びノウハウを利用した県内企業の貿易支援を行うことは有効であり、今後も継続した活用が必要。
@ジェトロのノウハウを生かした貿易相談
県内企業の海外販路開拓のニーズを掘り起こすことができるだけではなく、通関知識や各国の輸出入における具体的なアドバイスができる機関であることから、今年以上に強化することが望ましい。
(具体的な相談例)
A社:中国でA社商標が無断登録されたとの報道を受け、訪問。中国の商標制度を会社役員に説明するとともに対応策を協議。ジェトロ上海センター経由で商標権に強い弁護士事務所を紹介、中国訪問のアレンジを行った。
Aセミナー開催
海外に目を向けようとする県内企業の人材を育成を図ることが出来るだけでなく、貿易知識の修得が企業の貿易実務を円滑に進めることの出来る、企業にとって有効なセミナー。
貿易実務講座については、貿易人材裾野の拡大を目指しており、貿易の初歩的なポイントを整理、演習をとおして理解を深める講座であることから、県内東部・中部・西部の3地域(今年度は2地域)で開催し、より多くの企業に参加してもらうことが必要であると認識。
平成20年度開催の満足度アンケート:100%
貿易オンライン講座についてはジェトロが開発したインターネット講座。貿易実務講座が貿易の基礎的な流れを知るためのものであるのに対し、オンライン講座は具体的に貿易に取り組む企業を対象にしてトラブルの対処法など細かい知識の習得を目的としている。
鳥取県企業(個人も含む)の修了率は全国平均よりも高いことから非常に有効。
◆鳥取県:95%、全国:85.1%(H20)
B商談会での商談支援
H21年度は以下のとおり実施。事前調査、バイヤー選定、現地価格調査、展示会出展支援、バイヤー招聘、ミッション派遣などを行っている。
・フード台北(台湾):県内9社が参加。商談数188、成約3件、成約見込み8件
・食のみやこ鳥取inNY(米国):県内17社、商談数150、成約見込み7件
・フードウィーク2009(韓国):県内から4社が出展予定。
また、国庫負担で開催する事業についても鳥取事務所を配置することで県内企業の国庫事業の採択が可能であること、国際展示会情報の提供や各国情報のいち早い情報及び資料の提供、企業への円滑な支援ができることから継続した負担が必要。