1 目的
重度のてんかんのある方の地域生活のための支援ニーズは、多様であり、医療サービス、福祉サービスそれぞれのサービスだけでは対応することが困難である。
支援に関わっている、医療・保健・福祉等支援関係者が一同に会して、(1)支援体制のあり方、(2)持続可能な支援体制の構築、(3)地域資源の活用方法等について検討し、重度のてんかんのある方が、住み慣れた地域で安心して暮らすことができる支援体制づくりを行う。
2 補正予算で要求する理由
平成22年10月8日に閣議決定された「円高・デフレ対応のための緊急対策」において、住民生活に光をそそぐ交付金(仮称)として障がい者など弱者対策に対する地方の取組を支援することとされたことから、補正予算によって至急に対応する。
事業概要
○重度のてんかんのある方の地域生活支援ネットワーク研究会(仮称)の開催経費の助成
重度のてんかんあるかたの多様なニーズに対応し、住み慣れた地域で安心して暮らすことができる体制づくりについて検討を行う。
【開催回数】
2回(平成23年1月〜3月】
【研究会構成(案)】
医療・保健・福祉等支援関係者
【内容】
- 地域の支援ネットワークの構築
- 重度のてんかんのある方の現状及び支援ニーズの把握
- 現行の支援制度での問題点の分析及び対応方策の検討
- 地域資源の活用方法の検討
積算根拠
研究会開催経費 243千円(補助金)
【補助先】
重度のてんかんのある方の地域生活支援ネットワーク研究会(仮称)
参 考
【現状】
重度のてんかんのある方の地域生活のための支援は、医療サービス、福祉サービスそれぞれのサービスだけの支援では対応することが困難である。
医療・保健・福祉等支援機関の連携がうまくいかない事例があることから、西部地区で鳥取大学医学部附属病院脳神経小児科の医師等を中心に、支援関係者が、一同に会し、支援ネットワークの構築等についての検討が始められたところ。
【今後の展開】
この検討会での議論をもとに、西部圏域だけでなく、全県で取り組むことができる体制を構築する。
てんかんとは
「種々の病因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な放電から由来する反復性の発作(てんかん発作)を主徴とし、それに変異にとんだ臨床症状および検査所見をしめすもの」 (WHO てんかん辞典)
*てんかん発作
てんかん発作に伴う主な症状は、強直性、間代性などの不随意運動、つまり痙攣(けいれん)であるが、痙攣を伴わない発作もある。また、意識障害として突然意識を失う・記憶が飛ぶ・急に活動が止まって昏倒する場合もある。ただし、大半の発作は一過性であり、数分〜十数分程度で回復する。
※重度のてんかんの方の地域支援生活ネットワーク研究会は、 てんかん発作を頻繁に繰り返し、知的障がいその他の精神神経症状が高度な方の支援について検討する。
これまでの取組と成果
これまでの取組状況
・重度のてんかんの方の支援は医療ケアが必要な場合が多く、医療機関のバックアップのない、福祉サービス事業所での受入が困難な状況があり、家族が介護している状況である。
・重度のてんかんのある方の支援は、多様であり、医療サービス、福祉サービスだけでは、対応が困難であるが、医療・保健・福祉等の支援者が一同に会して、地域生活支援について、話し合う場がない。
・自立支援法では、重度のてんかんの方の支援が十分に対応できない部分がある。
これまでの取組に対する評価
・重度のてんかんのある方の支援は、多様であり、医療サービス、福祉サービスだけでは、対応が困難であるが、医療・保健・福祉等の支援者が一同に会して、地域生活支援について、話し合う場を設けることで、重度のてんかんのある方の地域生活支援ネットワークの構築等支援の充実を図ることができる。